71話 ナンパのような入り
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次の日、部屋で目覚めた、ふたりは初めての胸の高鳴りを感じていた
宿自体はそこそこいい宿なので、期待していたボロさはないがRPGのゲームで最初に目を覚ましたような感覚だろうか、これから冒険をするのだと今、部屋を見渡しながらそう思い、それは不思議な高揚感になっていた
荷物も少ないので準備を直ぐに整えて昨夜の
食事処に足を運ぶ
ノクターンと悠が先に席に着き、店員が2人の前に朝食を持ってくる頃、装備を取り付けるのに時間がかかった玲がやってきた
「おはよう!今日、俺めっちゃテンション上がってんだよ!」
開口一番、気持ちの昂まりに身を任せた玲が大きめの声で挨拶をする
これに対して、いつもなら軽くあしらうであろう悠
しかし、今日は悠も気持ちが昂っていた
「おはよう、実は僕も上がってる!なんか遂に冒険が始まるんだって実感しちゃってさ!」
「そうなんだよ!やっぱり、異世界と言ったら冒険だよな!」
「同感だね!」
不思議そうに会話を聞いていたノクターンだったが、ふたりが楽しそうにしているので、とりあえずは納得したように朝食を口に運んだ
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朝食を食べ終え宿屋を後にすると、この後のプランについてノクターンから質問があった
「森に向かうと聞いてますが、門はどうやって突破しますか?」
「あ〜、やっぱり門でチェックがあるか!」
「身分証のチェックがあります。」
「身分証⁉︎それって僕達のって?」
「貴族令嬢としての物しかありませんね。」
「うわ〜、どうしよう⁉︎」
「どこかで、別の身分証をゲット出来ねーか?」
「それならギルド登録をなさるか、門を通らず外に出るかですね。」
「門を通らなくても出れるの⁉︎」
「悠、待てよ!門を通らないって事は強行突破だろ?それよりギルド登録の方がいいだろ⁉︎」
「でも、ギルドに登録すると足がつかないかな?」
「この国のギルド登録の方法なら足はつかないかと。」
「ほら!悠、ギルドだぞ⁉︎あのギルド登録!やっぱり、異世界と言ったらギルド登録だって、やるしかないだろう⁉︎」
「分かったよ!
…ちなみにだけど、門を通らない方法ってなんだったの?」
「おふたりを抱えて壁を飛び超えます」
「うん!ギルド登録行こうか!」
「はい。」
ーーー
ノクターンに案内されて到着したのは冒険者
移動中に説明されたが、この冒険者ギルドが1番簡単に登録が出来るらしい
ちなみにノクターンは商人ギルドに登録しているらしいが登録時にだけ、どの様な物を売るかチェックが入るようで、今回ふたりが登録するには向かないと教えてくれた
さて、冒険者ギルドの扉を開けると掲示板と思わしき場所に人集りが出来ていた
ノクターンから受付に行って来るので待っていてくださいと言われ、ふたりはやることもなく、人集りをボーッと眺めていた
すると、そんなふたりの様子を見て話しかけてくる者が現れる
「コンチワ!お姉さん達もしかして、この街はじめてッスか?」
「…」
「そうなんっすよ〜」
『玲⁉︎』
悠は心の中で叫んだ
「この街は滞在してる冒険者が多いッスからね〜、冒険者ギルドでは毎朝こんな感じなんッスよ!
みんな条件の良い依頼が欲しいッスからね!」
どうやら、この青年の話では、朝張り出された依頼の中から条件の良いものを我先に、と取り合っている様だ
「お姉さん達も依頼ッスか?」
「いや〜、俺らは依頼じゃなくて登録しに来たんだけど」
「えっ⁉︎登録ッスか?
え〜っともしかして、お姉さん達はお貴族様だったりします?」
ドキッ
青年の言葉にふたりの心臓は激しく脈打った
「ち、違うけど⁉︎」
「何で、そう思ったの?」
「えっ?だって、お姉さん達、昨日高い宿に泊まってましたよね?俺達、夕食だけあの店に食べに行ってたんッスけど、そこでお姉さん達を見かけて、そのまま宿に入って行ったんでてっきり凄腕の冒険者の方かと思ってたんッス!
なのに、登録してないとなるとお金持ち、貴族出身の冒険者になりに来た方かなっと…本当に違うんッスよね?俺、失礼な事してないッスよね⁉︎」
青年は早口でまくりたて、ふたりを伺うように見ている
否定の言葉を返そうと玲が口を開きかけた時
「コラーッ!!パック!何をしとるか!お嬢さん達を困らせるんじゃない!」
「俺、困らせてないッスよ!…たぶん」
「お前さんは、相手の表情をしっかり見なさいと何度言わせるつもりじゃ?」
「表情見て、困ってそうだったから話しかけたんッスよ!」
2人のやり取りで周りから少し注目を集めたせいか、ノクターンが受付から飛んで戻って来た
「連れに何か御用ですか?」
割って入ったノクターンは青年とお爺さんを威嚇した
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