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44話 悠とナビリィの内緒話


ーーー

ここ数日、ナビリィとナビミィが来てからいろいろあった


ナビミィが教室で話し出して、慌てたフランチェスカをフレイアが笑いを堪えてナビリィ達の声は通常ふたりにしか聞こえないようにしてくれていることを教えたり


腕輪を王子に披露しようとしたら、なぜか中庭のガゼボでプチお茶会になってしまい、ナビリィとナビミィの2人が「「私達も一緒にお茶会がしたいのです」」と騒いでいるのを聞こえないフリして何とか王子をやり過ごしたり


『アバタールーム』では悠、念願の調味料が手に入ったので、クローゼットで眠っていた鶏肉をから揚げにしてふたりで食べたり

ちなみに玲は、悠の鼻に鶏肉を近づけたのだが、悠は「あ!鶏肉だ!食べても良いの?」と期待していた反応は返ってはこなかった様だ


この数日の様子で察していただけると思うが、ふたりはナビリィ達との生活に馴染んでいた

今ではペット兼電話といったところだろうか?


ナビリィもナビミィもふたりの疑問に答えたり、通信して用事を伝えたり、暇な時には話し相手になったりして今の関係を築いたのである

とても、有能な精霊達だ



さて、そんな生活を送っていると寮の部屋にて、ふとナビリィが呟いた



「ご主人様は今の生活がお好きなのです?」


「え?」



その言葉に固まってしまった、悠


そう、悠は思い当たる、今の生活が楽しいのだ

女の子になってしまったものの、玲と一緒にアバタールームで好き勝手に過ごす日々は楽しくてしょうがなかった

しかし、それではいけない



「今の生活は好きだよ、玲と一緒に居られるからね」


「そうなのですね!では、もうここから出ては行かないのです?」


「あ、そっかナビリィ達は僕達がここから出ていきたいの知ってるんだっけ?」


「私達はずっとご主人様にくっついていたのです!おふたりがここが嫌いなの知ってるのです!でも、もう好きなのです?もういいのです?」


「うーん、実はね、僕はこのままでも悪くないかなっとは思ってるんだ

女の子として過ごさなくちゃいけないのは嫌なんだけど、玲と一緒に過ごせるなら我慢出来なくもないかな」


「我慢するのです?出てかないです?」


「いや、出てくよ」


「出て行くのです⁉︎」


「うん、絶対に出てくよ」


「もしかして、マスターの為なのです?」


「うーん、それもあるけど、自分の為だよ」


「自分の為なのです?」


「僕はさ、玲と一緒に楽しく過ごしたいんだよ

だけど、その玲はありのままの玲じゃなきゃ嫌なんだよ

『アバタールーム』内に居る時の様なね」


「なるほどなのです!本当にご主人様はマスターを大事に思ってるのですね!」


「えっ!そんなこと…まあちょっとはね?友達だし」


「知ってるのです!ご主人様が願ったから私達はマスターを守ったのです。」


「ん?えっと玲を守った?」


「守ったのです!危ない時、怪我しない様に守ったのです!ご主人様が強く願ったからなのです!」


「本当に前から一緒に居てくれたんだね」


「居たのです!」


「…この話は玲には内緒ね」


「マスターには内緒なのです!」


「聞かれると恥ずかしいからね」


「分かってるのです!…ナビミィ聞いて欲しいのです!でもマスターには内緒なのです!」


「…まあ、玲に聞かれないなら良いんだけどさ」



ーーー

ナビリィはナビミィにすぐさま玲との内緒話を通信して話した

2人は悠の恥ずかしい話と貴族院を出る為に協力することを共有したのであった


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、ブックマークや高評価、いいねなど頂ければ幸いです。


作者のモチベーションに直結しておりますので是非よろしくお願いします。


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