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41話 ゼミでやったやつ


ドタドタドタドタ、ドンッ

ドンッドンッ、バタバタ、ドンッ、


騒がしさで悠が目を覚ます



「ん〜、玲?何してるの?」


「お!やっと起きたか?」


「起きたよ、僕どのくらい寝てた?」


「分からん、時計で言えば3.4分くらいじゃね?」


「その時計の表示、外の時間なんだろね」



玲の部屋に置いたオシャレな時計を確認した、ふたり

家具を配置している時に気づいたのだが、この時計も悠の部屋の時計もどちらも動いていないのかと勘違いする程、ゆっっくりと時を刻んでいる

今までの経験を踏まえて、おそらくアバタールームの外の時間を表示しているのだろうと推測した



「で?」


「ん?」


「人が寝てる側で何してるの?」


「あー、運搬?

丁度いいから悠も手伝ってくれよ!」


「ナニナニ⁉︎運搬?何を運んでるの?」


「今は醤油だな」


「醤油⁉︎」


「後、味噌に塩、油とかもあるな」


「えっ⁉︎嬉しい!どうしたのそれ?あっ!もしかして、ガチャ?」


「おぅ正解!アイテムガチャって安いじゃん?めっちゃいろいろ出てさ

今は調味料を台所に一つずつ運んでるやけど、タネとか布も出たし、後よく分からんけどレアで『モルモル』ってのが8個出たかな?悠何か知ってるか?」


「『モルモル』?聞いたことないな?この世界特有の何かじゃないかな?

それより、今は玲に感謝だよ!前回、鶏肉を調理してみて調味料が喉から手が出る程、欲しかったからね!」



寝起きで少し機嫌が悪かった悠だが、食べ物が絡んだ吉報にご機嫌の様子だ



「あっ!そういえば腕輪どうなったの?」


「ん?あ!そうだ!腕輪の事で相談したくてこっちに来たんだったわ!」



そう言うと、玲は腕輪を悠に手渡した



「これにワイヤーの蝶々をくっつけたいんだけど、どうすれば出来るか分かるか?」


「…それってこんな感じ?」



悠が腕輪を2つ玲に見せる

先程、受け取った腕輪には既に蝶々の飾りがくっついてる

玲はその蝶々の飾りを触ってみたがビクともしない

しっかりとくっついているようだ



「あん⁉︎悠が付けたのか?」


「僕が受け取った時点でくっついてたよ」


「ん⁉︎」


「何したか知らないけど、良い感じだね!あれ?蝶々の向きは外向きなんだね?」


「ん?ああ、それはこうやって2つ繋げて…」



玲は腕輪を2つ横に並べる

すると、くっつけた蝶々は元々の半分になる前の姿になった



「あー、そういう感じ?」


「この蝶々、元は一つだったからこっちの面が飾りがキレイに出るだろ?」


「うん!いいね!」


「だろ⁉︎コレで貧相には見えんだろう?」


「見えないね!

でも、せっかくいい感じに出来ても僕達には機能面では必要ないのがちょっと残念だねー」


「コレで通信機能とかあればなあ、着ける価値もあるんだろうけど」


「それいいね!後、能力向上とかね」


「おー!いいじゃん!ファンタジー脳が活性化してるな!」


「将来的にはそういう機能が付いた物とか作りたいね!」


「ああ、俺らなら出来る気がするわ!」



ーーー

ふたりが腕輪の完成を喜んだ時、どこからか声が聞こえてきた



「「はじめましてになりますね!私はナビリィなのです!」」


「へ?」


「なん?な、えっ⁉︎」


「「ご主人様!大丈夫なのです?」」


「ご主人様⁉︎」


「えっ⁉︎誰⁉︎」



混乱するふたり

さっきまでの和やかな空気から一転、緊張感が漂う

しかし、声の主からは敵意を感じない事がふたりの気持ちを少し楽にしていた



「「ご主人様、ここなのですよ!目の前に居るのです!」」


「目の、」


「前?」



ふたりの目の前

それは先程、完成を喜んだ腕輪があった



「えっと?君?」


「「そうなのです!私はこの蝶々に宿った精霊なのです!」」


「精霊⁉︎」


「あ!僕のスキルにあったやつだ!」


「ゼミでやったやつだ、みたいに言うなよ⁉︎精霊だぞ、ヤバいやつかもしれん⁉︎」


「大丈夫だって!敵意は無さそうだし」


「「フフフフッ

ご主人様達は本当に仲良しなのですね、私はずっと見てたのです、こうやってお話が出来るようになれて私は嬉しいのです!」」


「ほら、玲

大丈夫だって悪い子じゃなさそうだよ?」


「本当か?急に「騙されたな!死ね!」とか手のひら返してきたりせん?」


「「ご主人様に危害は加えたりしないのですよ!」」


「そのご主人様って何なんだよ⁉︎」


「「ご主人様はご主人様なのですよ!私はご主人様に仕えるためにこの蝶々に宿ったのです」」


「えっと、そのご主人様って僕?」


「「はい!でも玲様もご主人様なのです」」


「俺も⁉︎俺はスキルに精霊関係は無かったと思うけど?」



ーーー

そこからはナビリィと名乗る精霊の説明が続いた

ふたりが納得出来るまでかなりの時間を費やしたが、外の時間ではそんなに時間は経っていないので問題はないだろう


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、ブックマークや高評価、いいねなど頂ければ幸いです。


作者のモチベーションに直結しておりますので是非よろしくお願いします。


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