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24話 気まずい状況


ーーー

一方その頃、悠ことフレイアは図書室に向かっていた

いたのだが、何故か後ろにジャンがついて来ていたのだ


「あの〜、ジャン様?」


「何?」


「もしかして、図書室に行かれるんですか?」


「違うけど?」


「なら、なんでついてくるんですか?」


「別に」


「何か御用ですか?」


「用がなきゃ着いていっちゃダメなの?」


「ダメだと思いますけど?」


「…用事があればいいの?」


「はい?」


「フランチェスカを待ってるって事でいい?」


「フランチェスカさんを待ってるんですか?」


「まあ、そんな感じ」


「…じゃあ、一緒に待ちますか?」


「ああ、それでいいよ」


ーーー

図書室に向かう廊下を歩きながら、嘘か誠かジャンはフランチェスカを待っていると言う

そう言うなら、フレイアは仕方なく一緒に図書室に行く事にした

本当はすごく嫌だが、断る方が面倒臭いと判断してのことだ




フレイアは図書室に着くとジャンをおいて、さっさと読みたい本が集まった本棚に直行した

ジャンは図書室で居心地が悪そうにキョロキョロと本棚を見回している


「ねえ!」


「なんですか?」


「ここって何するとこ?」


「…図書室ですから、本を読んだり借りたりする所ですけど?」


「うへ、勉強じゃん

勉強は授業で十分でしょ?」


「ジャン様が十分ならいいんじゃないですか?私はもっと知りたいことがあるんで調べてるだけです。」


「君、可愛くないね」


「可愛いと思われようとしてませんし」


「可愛げがないって言ってるの!」


「ジャン様、図書室で大きな声は出してはダメですよ」


「〜〜〜っ!!もういいよ。

それより君、今の時期に本読んでて大丈夫なの?」


「大丈夫なんじゃないですか?」


「君、分かってないでしょ?ダンスの練習してる?」


「あー、少しはしてますよ」


「見せてみなよ」


「えっ?今ですか?」


「そうだよ?ホラ踊ってみてよ」


「ここ図書室なんですけど?」


「どうせ誰も居ないじゃないか」


この日、お茶会に出払っていて図書室にはこの2人以外誰も居なかった


「にしても、ここで踊るのは…」


「僕、本読むよりは体動かす方がいいから、ついでにダンスの腕前みてあげるよ」


「いやいや、意味が分からないです」


「うるさいなあ、ホラ手を出しなって!今なら僕が練習付き合ってあげるよ」


するとフレイアはグイッと腕を引っ張られてジャンの腕の中に収まった


ジャンは少し男子にしては小柄だったが、それでもフレイアを腕の中に収めることは容易に出来た

フレイアは最初こそ驚いて体を固めていたが直ぐに離れようともがく

しかし、意外にもがっしりとしたジャンの腕から逃げる事が出来なかった


「あの!離してください!」


「はあ?ダンスするんだから、離すわけないじゃん」


「私、踊りませんから!」


ガラッ


その時、トボトボとやってきた玲ことフランチェスカが図書室の扉を開けた


『『あーーーーー!!!⁉︎』』


ふたりは心で叫んだ

男に抱きしめられてるのを見られた悠

男友達が抱き合ってるようにしか見えない玲


気まずい



「えっ、何してるのかしら?」


「フランチェスカさん助けてください!」


「は?なに言ってんの!それじゃあ僕が悪者みたいじゃん!」


「みたいじゃなくて、私からしたら悪者です」


「ジャン、とりあえず離してあげて」


ジャンはフレイアを離した

その瞬間フレイアはフランチェスカの方に逃げ出す


「フランチェスカさん、行きましょう」


「フレイア、いいの?」


「後で説明するので、とりあえずココを離れたいです」


「分かったわ、ジャン!反省しておいて!」


「はあ?僕悪いことしてないけど?」


「女の子に無理矢理抱きつくのは悪いことです!」


フランチェスカに指摘されようやく気づいたのか赤面するジャン

「いや!抱きついてないけど!

もういいよ、君さ!フランチェスカにでも教えてもらってちゃんと練習しときなよ!じゃないと恥かくよ!」


「分かってますよ!!」



ーーー

ふたりは足早にその場を後にした

ちょっと別行動しただけで、こんなに言いたいことができるとは思わなかっただろう

まだ、寮に戻る時間ではないがこっそりと空き教室の中で『アバタールーム』を出したのであった


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、ブックマークや高評価、いいねなど頂ければ幸いです。


作者のモチベーションに直結しておりますので是非よろしくお願いします。


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