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異世界で都市開発 ~はぐれ島での新生活~  作者: 里下里山
第二章 異国の開拓地編
33/64

隠れず隠れる

 最近事件が多発して混乱が続いている中。

 そんな中央国ミドレアにようやく俺たちは到着した。

 早速ミドレアまで先に来ていたカイゼに連絡を入れる。


 最近ミドレアは検問をかなり厳しくしているという。

 理由は多分、カイゼが話していた殺人や行方不明者の増加に関することだろう。

 とりあえず、それが理由でミドレアに入ることが自体が現在かなり難しい。


 しかし、カイゼは里長だったことと関係があるのかミドレアでは顔が広いらしい。

 そのためカイゼの紹介ですんなりミドレアに入ることができる。

 

 「カイゼ?、もう門の近くまで来てるよ。」

 「中々早かったな、今迎えに行くぞ。」

 「うん、待ってるわ。」


 ここに来るまでにカイゼから情報は聞いていた。

 行方不明者のほとんどが誘拐騒ぎに関係していると思われる事。

 そして、次の誘拐の標的であろう人たちを匿っている事。

 結局ミミリに関する情報はなかったという事。


 ミミリに関してはこれからの調査で見つけていくしかないな。

 とにかく、無事であることを祈るしかない。

 考えている途中、ようやくカイゼが現れた。


 「久しぶりだな、コウイチ。

  本当に子供を連れてきていたのか。」

 「オイラを子供扱いすんな!」


 もちろん、こちらの情報もカイゼたちに伝えてある。


 「よし、それじゃあ移動しようか。」

 「ああ、こっちだ。」


 その後俺とスパーダ、それから馬車の持ち物検査などを最低限済ます。

 これでようやく、国の中に入ることが出来るようになるわけだ。

 俺たちは遂に、ヒューマ大陸一の大都市と対面することになった。


 「すっげえ…。」


 そこはまさにファンタジーの世界だった。

 イメージ的には西洋って感覚。

 オルフィス大陸とはまた違う発展の仕方をしている。

 あっちは利便性重視、こっちは景観重視って感じだな。

 スパーダも、まだ見ぬ世界に興奮を隠しきれない様子だった。


 「本当は、観光でもさせてやりたい気分だがな。

  ミミリのこともある、後回しだ。」


 カイゼの言葉に我に返る。

 一分一秒遅れたらどうなるか分からない。

 情報が全くない今、動き続けるしか道がないのだから今すぐ行動しないと。


 「とりあえず、誘拐騒ぎに関係する二人に合わせてもらってもいい?」

 「そうするか、よしついてこい。」


 俺たちが連れてこられたのは国一番といわれているらしい大きな宿だった。

 これから俺たちが来るのを見越して大きいところに移動したらしい。

 部屋にいる人たちと合流する。


 「おい、早速だがコウイチとスパーダを連れてきたぞ。」

 「コウイチ、久しぶり!」


 それを聞いて真っ先にやってきたのはヒーナだった。

 

 「ヒーナ、元気してたか?」

 「してた!ボウズ俺より身長低い。」

 「うるせえ!」


 スパーダここ来てからずっとこんな調子だな。

 と、後ろで俺の知らない二人が待機している。

 ってことはこの二人が…。

 俺の視線に気づいたのだろう、挨拶をする。


 「セイファよ、よろしく。」

 「キョウスケといいます。」

 「キョウスケ、ごめんなさい出身は…?」

 「日本です。」

 「え、マジすか!?」


 遂に俺はここで初めて本物の転生者に会うことができた。

 話では何度か聞いてたから同じ転生者がいるのはもちろん知っていた。

 でも、実際にこうやって出会うと感動する。


 「転生者はやっぱり黒髪なんですね。」

 「そのようですね、私もあまりあったことはありませんが。」

 「ちょっと、私にも少しは興味持ちなさいよ!」


 そうだ、俺は転生者に出会ったら聞きたいことがあったんだ。


 「キョウスケさんのスキルって何ですか?」

 「キョウスケは不死身なの。」


 何故か、セイファさんが答える。


 「私たちの国の医学では治せない病気になったり、グサグサに刺されてもピンピンしてるんだから。」

 「まあ、そういう事です。

  ちょっと怖いですよね、ゾンビみたいで。」

 「いえ、俺なんて建築系のスキルで最近ようやくちょっと戦えるようになりました。」

 

 やっぱり転生者つえー、俺もあの時の選択さえミスらなければな。

 

 「まあ、挨拶はこれくらいにして。

  早速俺はミミリを捜索することにするよ。」

 「捜索といってもどうするんだ?」


 カイゼが投げかけてきた疑問に俺は答える。


 「もちろん、聞き込みするしかないんじゃない?」

 「それは、俺たちもギルドに聞き込みに言ったりしたさ。

  でも、場所などの情報は一切得られていないんだ。」

 「だったら、歩いている国の人とかに聞いてみようよ。」

 「なんと、非効率的な。」


 でも、それくらいやらないと始まらない。

 俺たちに今わかっているのは誘拐騒ぎが起きている事。

 そして、セイファとキョウスケがターゲットな事くらいだ。

 場所や敵の情報が一切分からないうちは地道に情報を集め何かを見つけるしかない。


 「とにかく、俺は聞き込みをするよ。」

 「わかった、俺も何かないかもう一回洗い出す。

  お互いやれることは少なそうだ。」


 さあ、俺とスパーダは聞き込みを開始する。


 「誘拐騒ぎ、怖いよなあ。

  悪いけど、俺は何にも知らないな。」

 「あんたたち誰か知らないけどさ、こういうのは魔法使いに任せておけばいいの。」

 「金くれるなら、多少情報を教えてやってもいいんだぜ?」


 結局、手に入れた情報はパッとしない。

 どうやら、最近はちょっとずつ誘拐騒ぎが収まっているらしい。

 そのせいか、目撃情報はセイファとキョウスケの時のものばかりだった。


 今日はもう諦めて、一応最後に話しかける。


 「誘拐騒ぎ?、ごめんなさいだけど何にも知らない。」


 そういって通り過ぎていく。

 俺はうまく行かないなと顔を上げる。

 その後は水車の回転に合わせて視線を動かしながら考えをまとめるだけだった。


ーーーーーーーー


 スキップで歩く少女の景色はだんだんと薄暗いものになっていく。

 そのスキップが向かっていた終着点は、檻の外だった。


 「ねえ、聞いて?

  今日誘拐騒ぎについて嗅ぎまわっている奴がいたの。

  可愛いから、ついつい逆ナンしちゃうところだった。」


 檻の中の目が光る。


 「やっぱり女の子は興味あるんだね恋バナ。

  あなたの好きな人とかも教えてほしいな。」


 光っためが近づいてくる。


 「わー嬉しい。

  最近檻の奥にばっかだったから姿も見れなかったんだもん。

  仲良くしよ?ミミリ。」

 「あなたの計画はすぐに終わりますよ。

  私の仲間をあまりなめないでください。」

 「ご忠告ありがとう。

  でも、私はただ遊びたいだけなんだよ?

  まずはかくれんぼからだね。」


 ゆっくりと少女は歩き出した。


 「私を見つけてみて、もういいよ。」


 扉が閉じてミミリの視界がまた暗闇に還る。

 

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