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異世界で都市開発 ~はぐれ島での新生活~  作者: 里下里山
第二章 異国の開拓地編
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ようこそはぐれ島へ

 皆が島まで急いで帰ってきて次の日のこと、流石の俺も焦らずにはいられなかった。

 なぜなら、魔王がこの島に向かっているからである。

 ヴェラル様は大丈夫だと言ってくれてはいるけれど、やっぱり気が気ではなかった。


 だって、お偉いさんがこの島にお客さんとして来るからだ。

 この島はそもそも相当危険と呼ばれていた場所だった。

 俺だって、ミミリとヴェラル様がいなかったら即死だったと思う。


 それがこの島には最近、住民が増えてきている。

 そしてついに、初めての客人を招くのだ。

 そりゃ、気合も入ってしまう。

 ちなみに、オペラード達はお客様としてはもちろんカウントしない。


 そうやって鼻歌交じりに客用の家を作る俺を、ミミリとカイゼは不安そうな目で見ていた。


 「え、これから魔王がここに来るんですよね。」

 「ああ、そのはずなんだが…。」

 「魔王って、ヴェラルさんより強いらしいですよ。」

 「だったら結局俺たちじゃどうしようもないじゃん。」


 まあ、二人の心配も分からなくはない。

 魔王はヒューマ大陸ではかなり恐れられている存在らしい。

 そもそも魔王って何者くらいに思って、ミミリに聞いたことがある。


 ヒューマ大陸の他にも何個か大陸が存在する。

 その中でもトップレベルに大きくて発達した大陸があった。

 それが、生息生物の99%が魔物を占めるオルフィス大陸である。


 この大陸には国というものが全く存在しない。

 にも関わらず、この大陸が成り立っているのは大陸を収める王の素質あってのものであった。

 それが強さと頭脳、それ以外にも高水準でこなせるであろう魔王という存在である。

 

 魔物はその昔、戦争によりたくさんの人間に被害を及ぼした。

 その頃から、ヒューマ大陸では魔王とその一味を恐怖の対象として大陸上に広めた。

 戦争という背景はどの世界にもあってしまうものなんだな。


 それが、元々ヒューマ大陸出身であったものが魔王を恐れてる理由であった。

 最近は、魔物から被害を受けることはほぼないらしい。

 だから少なくとも今いる魔王はそんなに危険ってことはないとは思う。

 でも、気を付けていることに越したことはない。

 あの二人みたいな存在も必要不可欠だと思い、過度に注意することはしなかった。


 結局のところ、俺がめちゃくちゃ楽しみにしてるだけだ。

 さて、建築をどんどん進めていこう。

 

 さて、実は島の人たちにはある依頼をお願いしていた。

 それは、広めの土地を作っておくことだ。

 最近は、町で知識を得てきたミミリとヒーナによって植林場を作り始めている。


 そのおかげで、土地をがっつり広げることが出来るようになっていた。

 このようにして土地をたくさん広げたのにはもちろん理由がある。

 単純に他の施設を作るのも悪くはないのだがとりあえず。

 

 「メイク・ハウス!」


 さて、俺の目の前には簡素ではあったが家が一軒建っていた。


 この前スキルが進化するという話はしただろう。

 俺の場合、スキルを使い続けていたら加工できるものが増えたりする。

 今では、鉄製品くらいまでは加工できるようになっている。

 

 そして今回ようやくあるスキルが派生した。

 それが、オペラードを倒した決め手にもなったメイク・テントである。

 正直相当の時間がかかった。


 毎日、一回はテントを召喚していたかもしれない。

 それでもスキルを使い続けたのは、今回のスキルがかなり便利だったからだ。

 それが、メイクハウス。

 自分の目の前に家を召喚するスキルだ。

 

 これがあれば、少なくとも数時間かけて作っていた家が一瞬で完成する。

 そして、テントの時もそうなのだがスキルで召喚したものなため撤去も一瞬なのだ。


 今回は魔王軍がどれくらい来るのかも分からない。

 そのため、宿をどれくらい容易しとけばいいのか分からない。

 それが今回手に入れたスキルによって一発で完成したのだった。

 なんだかんだ俺のスキル最高だわ。

 

 ということで泊まる場所に関してはオールコンプリート。

 食料も結構貯めてあるし、最悪町まで買いに行こう。


 と、いうわけで準備完了。

 魔王様いつでもどうぞの対応が出来上がった。

 出来上がったのだが…。


 「そういえばいつ来るんだよ!」


 皆でお昼ご飯を食べてるときに俺は盛大に愚痴する。

 新聞記事の話聞いただけなのに俺も浮き足立っちゃった。

 すごく落ち着いた感じでヴェラル様が言う。


 「まあ、いつかはくると思うがな。

  魔王はここに来なくちゃいけない理由がある。」

 「ヴェラル、そこら辺教えてくれないからイジワル!」

 「コウイチくんも頑張ってたのにね。

  僕も早くあってみたいな。」


 フィーロさんがそう言い終えた後、俺とフィーロさん以外の全員が立ち上がった。


 「コウイチ、良かったですね。お客様が到着しましたよ。」

 「すごいオーラ。」

 「本当だな、まさかこれほどとは俺も思わなかったぞ。」

 「それではいくとするか。」


 いつの間にか島の上に馬車が来ていた。

 馬が真黒でムキムキ、めちゃめちゃ強そう。

 ってか、普通に空飛んでんだな。


 そして、ゆったりと着地したその馬車からは降りてきたのは二人。


 一人は全身に黒い鎧をまとった、細い人。

 多分強い。


 もう一人は高級そうな黒いコートを着込んでいる紫髪の男。

 多分超強い、そして多分魔王。


 圧倒的オーラ(?)にみんな気圧されているのがわかる。

 俺も緊張していたが魔王と向き合った。


 

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