表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
200/381

神へと至る道

「神は存在する」


 司祭枢機卿の答えは簡潔だった。


「その証拠が……魔女の……メリッサの存在なのだ」

「待ってよ、逆説的かつ論理が飛躍しているわ」


 急に得体の知れない恐怖が込み上げて来て、私は身震いする。


「いや、神の存在は世界各地のこれら秘術の体系に断片ながら示されている」

「それだけじゃ……単なる想像力の産物に過ぎないかもしれないじゃない」


 未知の現象。

 口伝えの存在。

 説明のできない能力。


 この男は、それら全てをとりあえず説明するための概念として神を挙げたのではないのか。


「逆だ……神の痕跡が人類の歴史に残されているんだ」


 まるで信者に説いて聞かせるかのように、男の声は静かだった。


 だからこそ、恐ろしかった。

 この男を初めて恐ろしいと思った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ