#078「琴平電鉄」
舞台は、高松。
登場人物は、山崎、聡司、吉原、渡部の四人。
「夏休みの課題が、最終日の一週間以上前に終わるとは」
「山崎家初の快挙だよな、孝志兄ちゃん」
「まさか毎年、始業式の前日にやっつけてたとはねぇ」
「計画性が乏しいですよね、吉原さん」
「いくら立派な計画を立てたところで」
「三日と続かずに、投げ出すことになるんだよな」
「でも、今回のことで、やれば出来るって分かったんじゃない?」
「やらなければいけないことがないと、気が楽でしょう?」
「晴れて自由の身になった気分だ」
「解放感が違うな」
「まるで刑務所にでも入れられていたかのような言い草だね」
「そうなると、宿題が懲役ですね」
「釈放されたからには、こっちの言うことを聞いてもらうぞ」
「娑婆に出られたんだからな」
「はいはい」
「初めは、どこへ向かうのですか?」
「特に、ここは行きたいってところはあるか?」
「特別に、リクエストを聞いてやろう」
「僕は、屋島に行きたい」
「私は、栗林公園に行きたいです」
「よし。それなら、まずは、一日乗車券を買おう」
「何度も乗り降りするときは、欠かせないんだ」
「エンジンが掛かってきたね、渡部くん」
「そうですね、吉原さん」
「さぁ、自然と、歴史と、芸術のまち、高松の」
「観光ツアー、スタートだ」




