#062「波縞花火」
舞台は、渡り廊下。
登場人物は、山崎、敦史、聡司、三好、辺野古の五人。
「待て。話せば分かる」
「問答無用っ」
「兄弟揃って、一体、何してるのよ?」
「一人が死亡フラグを立てて」
「もう一人が、それに応じる」
「そういう即興劇なんだ」
「へぇ。よくも、まぁ、そんなことを思いつくわね」
「さっきは、忠臣蔵だったんだ」
「孝志が吉良上野介で」
「聡司が浅野何とかって」
「近所のおじさんじゃないんだから、ちゃんと覚えなさいよ。浅野内匠頭」
「無理、無理。三歩も歩かずに忘れるから」
「九官鳥のほうが、よっぽど役に立つな」
「俺は、鳥以下の扱いかよ」
「おっ、丁度良いところに」
「あら、辺野古さん。何ですか、その段ボールの山は?」
「被災地応援で、校長が熊本から取り寄せた西瓜が、ようやく届いたんだ」
「あら、タイミングが悪いわね。土曜日じゃ、食べ切れないわ」
「フム。加工して、冷蔵しておくにしても、多過ぎるだろうか?」
「ギリギリのところね」
「あのさ。もし、余りそうなら、俺たちに一つくれないか? やりたいことがあるんだ」
「もしかして、アレか?」
「そういえば、今年は、まだだった」
「使い道があるなら、良いだろう。ほら、しっかり持てよ」
「何をするつもりなのよ?」
「「「西瓜割り」」」




