表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/120

#106「紫色紡錘」

舞台は、渡り廊下と中庭。

登場人物は、山崎、吉原、渡部、辺野古の四人。

「ここ数日、おなかの調子が良くないのです」

「生理か、渡部?」

「デリカシーがないよ、山崎くん」

「私の身体に、卵巣や子宮はありませんよ、山崎さん」

「ありゃあ。いつになく真面目な返答だな」

「体調が悪いのに、笑ってられないよ」

「ご心配なく」

「渡部が男だってのは、充分わかってるさ。火星人の吉原と違って、立派な道具を持ってるし」

「下ネタ禁止。セク・ハラか名誉毀損で訴えるよ、山崎くん」

「最近、通じが悪いのですが、整腸剤には頼りたくないんです」

「便秘なら、浣腸という手も」

「山崎くん。何で婉曲に話してるのに、直截に言っちゃうかなぁ」

「それは最終手段として、まずは、水分と食物繊維の摂取を心掛けることで、自然と治らないものかと」

「切り札は温存しておくって訳か」

「段階を踏まないと、副作用が大きいからね」

「おぉい、そこの三人。ちょっと、こっちにおいで」

「あぁ、辺野古さん」

「何の用だろう?」

「行ってみようか。身体に障ることなら、渡部くんは断って良いからね」


「おぅ、来たな。いやぁ、庭の落ち葉で焚き火をして、畑の薩摩芋を焼いてたんだ。もう、中まで充分に火が通って食べ頃だ。ほれ、この通り」

「うわぁ、湯気が立ってる」

「ちょうど良いタイミングだね、渡部くん」

「本当ですね。美味しそうです」

「あまり数がないし、真似して火遊びされると敵わないから、くれぐれも内密にな。まだ熱いから、火傷しないように」

「焼きたては違うな」

「甘味が強いね」

「食感も、しっとりしてますね」

「電子レンジで温めれば、すぐに加熱できるし、手間も掛からないが、この味は出せないからなぁ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ