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誰かがいる  作者: 祭月風鈴
7/8

体験7 屋根の上のシャドーマン


  シャドーマン。

海外では「意味不明な黒い影」を指すようですが

日本では「霊」の事ですよね。

私も見たことありますし

私の友人も見たことがあります。


 小学生の頃ですが、家の中から窓の外を見たら

『全身タイツ』の人が屋根の上を歩いてました。

最初は泥棒かと思ってとても怖かったのですが

よく見ると頭から足先まで真っ黒なだけでなく

顔も真っ黒で目鼻口が無かったので

『泥棒』ではないと安心しました。

小学生特有かも知れませんが

その不思議な者を興味深々で目で追い続けるのですよ。

じーっと様子を見ていると、黒い影が私に気づきました。

窓越しに互いに目が合う感じです。

暫くの間、目が合ったまま動かなかったのですが

黒い影は屋根伝いに隣家の向こう側へ去ってしまいました。

 当然、私は友人へ喋りました。

面白半分でさっそく遊びに来た友人。

しかし、窓の外に黒い影をいくら探しても見つかりません。


「何だぁ、いないじゃん」


 結局そういう事になって、もう夕方ですし

帰るねバイバイと友人は玄関を出ていきました。

私も出て自転車をまたぐ友人へ庭先から手を振ります。

ところが、友人は自転車をまたいだまま身動きしません。

どうしたのかな?と思って声をかけようとしたら


「屋根の上!!」


 友人が急に叫び、指さします。

私は驚いて振り向き屋根を見上げましたが

何もいません。


「今、家の屋根にいた! 一番上の屋根にいた!」


 友人は慌ててそう言うと、一目散に帰って行きました。

シャドーマンが私の家の屋根に居たのでは

家の中からでは見つかる筈がありません。

ちなみに友人との付き合いはそれっきりです。


<終>

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