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誰かがいる  作者: 祭月風鈴
4/8

体験4 もう一人の家族

 家族3人で乗鞍岳へ旅行した時の事。

あいにくの雨だったので、予定より早く

今夜泊まるペンションへ向かった。

私達の部屋は和洋室2間でトイレ・風呂無しだが

部屋の斜め前には、ドリンクバーと自販機

漫画本とトイレが完備された小ホールだったので

すごくラッキーだと喜んだ。


 さて、その晩。

飲み物を買いに部屋の外へ出ると、廊下が非常に暗かった。

自販機の明かりでフロアを照らしているようなもので

雰囲気もとても気味が悪かった。

「節電し過ぎだ!」と憤慨した私は

近くの電気を全てつけて廻った。

その甲斐あって、非常に明るくなったが

気味の悪さは変わらなかった。

私達はジュースを数本買い

さっさと部屋に戻った。


 21時頃。まだまだこれからと言う時に

私は急に酷く眠くなった。

すぐ起きるつもりで目をつむったら

すっかり寝てしまった。

何時かわからないが、ふと目を開けると

3人が楽しそうに話しをしていた。


『旦那と子と……あれ?もう1人誰だ?

あ、そうだ。私には子供が2人いるんだった』


 私は納得して再び寝る。

でも、何か変だなぁと思い直し

起きて確認しようとしたが身体が怠くて駄目だった。

暫くベッドから様子を見ていたが

3人が楽し気に話しているので

『まあ、楽しそうだからいいか』と思ってそのまま寝た。


 翌朝、思考がスッキリした頭で

”あれは変だった”とはっきり判断した私は

旦那と子に昨晩の事をたずねた。

”誰”と楽しそうに話しをしていたのか……と。

当然2人からは「寝ぼけてる」と言われた。

でも、昨晩は確かに

私達家族の他に、もう一人いた。


<終>

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