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脳筋、否、乙女也

「モモ、少しいいですか?」

外は真っ暗、くつろぎの時間、いつもなら本を読むか某かの素材を弄っているはずのニケちゃんが話しかけてきた。私は基本的に暇を持て余している人間なので、すぐにニケちゃんの方へと体を寄せる。

「どうしたの?」

「モモって、こうなりたいとかこうなれたらいいなって思うことありますか?」

「ん?」

首を傾げる。ニケちゃんの発言にしてはなんというか、意図を読みづらいというか、ふわふわしている。

「えーと、将来の夢とかそういう話?」

「それでもいいです」

やはり曖昧な返答をしてくる。まあ、なんでもいいけど。しかし。

「将来の夢かー。うーん、夢ねー」

「ないんですか?」

「そうなのかな?そういうの、考えること自体無かったから」

「意外です。モモは世界最強とかそういう阿呆なことを真顔で言う人間だと思ってました」

「いや、無理だから」

あはは、と笑いながら答える。いくらなんでもそこまで脳筋ではない。一応乙女だし。

「でも、武術習ってたんですよね?」

「私は単に、私を拾った師匠がそういうのが得意だっただけだよ」

まあ、教えてと頼み込んだのは私ですが。いくら頼み込んでも頷いてくれないから、勝手に見様見真似で動いてみたら怪我しちゃって怒られて、そういうのが何度も続いてようやく教えてくれるようになったんだよね。我ながら物好きというか、たちの悪い子供でした。

「そうですか」

「ニケちゃんはどうなの?夢とかある?」

「無いですよ、そんなの」

「そうなの?」

「そうです」

じゃあ、なんでこんな話題を振ってきたんだろうか。……気まぐれかな?

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