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2.放課後

2年A組の放課後。

ほとんどの生徒は部活に向かったり帰宅したりして教室にいない。

黒板消しを頼まれた陽茉里とそれを手伝う夏菜しか教室にはいない。

陽茉莉は問う。

「どうして、綾瀬さんは手伝ってくれるの?」

夏菜は当然のように答えた。

「私には陽茉里ちゃんが仕事を押し付けられてるように見えた。そういうの嫌だから、私が手伝いたかっただけ」

その言葉に陽茉里は俯き加減に微笑む。

「こんな私なんかのために…ありがとう」

「こんな○○とか○○なんかなんて、使わない方が良いよ!今の陽茉里ちゃん可愛いし、眼鏡ない陽茉里ちゃんも可愛いんだろうな〜って」

陽茉里の反応待ったなしに、夏菜の弾丸トークが続く。

「好きな男の子、いないの?恋したら、女の子はもっと可愛くなれるよね!陽茉里ちゃんがアプローチしたらどんな男の子相手でも上手くいくよ!」

陽茉里はその言葉に顔を真っ赤にする。

「えっ、私なんかが…」

夏菜はその反応に意外性を覚える。

「また、私なんかって使ってる。それ、禁止ね!でも、好きな男の子いるんだ〜」

夏菜は笑顔で悪気なく勝手に女子会モードに入る。どんどん、会話を進めていく。

「誰なんだろう。陽茉里ちゃんがよく話すのは、今橋くんとかあとは…」

夏菜の言葉の途中に陽茉里の顔はさらに真っ赤になり、沸騰寸前みたいになる。

夏菜は気づく。陽茉里の好きな男の子に。

夏菜は内心、気まづさとチクリとした胸の痛みを感じる。

「そっか陽茉里ちゃん、今橋くんのことが好きなんだ〜確か2人幼馴染だもんね」

陽茉里は真っ赤な顔をしたまま、コクコクと頷く。それに従ってどんどん、顔を俯かせている。 

夏菜は笑顔で言う。いつもの明るい笑顔の裏に若干苦さが存在していた。

「決めた!私、陽茉里ちゃんが今橋くんと付き合えるように応援する」

陽茉里は心臓が飛び出そうなくらい驚いた。

「えっ、え〜。私なんかのために」

夏菜はもう苦さを1ミリも感じさせない笑顔を作って微笑んだ。

「また、私なんかのためにって言ってる!

それ禁止だからね!陽茉里ちゃんを可愛くさせる作戦のために今から、陽茉莉ちゃんの家行っていい?あと私のこと、夏菜って呼んでね」

夏菜は人懐っこい笑みを浮かべて陽茉里の腕を引っ張っていた。

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