追放された鑑定士は、まだ自分の価値を知らない
はじめまして、作者です。
追放から始まるいつものやつです。
鑑定士が「役に立たない」と言われて放り出されます。
はい、テンプレです。
でもこの鑑定、ちょっとだけズルしてます。
「――お前、今日でパーティを抜けろ」
酒場の奥、木製の長机を囲んでいた仲間たちの視線が、一斉に俺へ向いた。
言い出したのは、リーダーの剣士ガルドだ。
「理由は?」
そう聞いた俺に、ガルドは鼻で笑う。
「決まってるだろ。お前、役に立たない」
周囲が小さく頷いた。
魔法使いのリナ、回復役の神官セシル、盾役のドーガ。
誰一人、俺を庇おうとしない。
俺は鑑定士だ。
だがこの世界で鑑定士は、戦えない・稼げない・地味の三拍子揃った不人気職。
「モンスターのステータスも、装備の性能も、街の鑑定所で十分だろ?」
「冒険中に必要なのは火力と回復だ」
正論だった。
だから俺は、反論できなかった。
「わかった。抜けるよ」
そう言って席を立つと、ガルドは一瞬だけ驚いた顔をした。
どうやら、泣いて縋るとでも思っていたらしい。
――でも、俺はもう慣れていた。
表示されない“何か”
酒場を出て、夜風に当たる。
その瞬間、俺の視界に、いつもの文字が浮かび上がった。
【ガルド(剣士)】
攻撃力:B
防御力:C
成長限界:C
裏ステータス:傲慢(大)/伸びしろ:低
(……相変わらずだな)
俺の鑑定には、誰にも見えない項目がある。
裏ステータス。
性格、成長性、運命の分岐点――
戦闘能力には直接関係ないが、人生の価値を左右する数字。
だがこの力、誰にも信じてもらえなかった。
「性格が見える? 冗談だろ」
「そんなの占い師の仕事だ」
だから俺は黙っていた。
言っても、無能扱いされるだけだから。
偶然の出会い
路地裏で、フードを深く被った少女が倒れているのを見つけたのは、ただの偶然だった。
「……大丈夫?」
触れた瞬間、ステータスが表示される。
【???】
魔力量:測定不能
適性属性:全
裏ステータス:王器(極)/覚醒条件:信頼できる鑑定士
――は?
思わず息を呑んだ。
こんな数値、見たことがない。
「君……名前は?」
少女は薄く目を開き、かすれた声で言った。
「……助けて。追われてる」
その瞬間、俺は理解した。
今日追放されたのは、終わりじゃない。
むしろ――
ここからが、始まりだ。
裏ステータスエッチなことにも使えるかも…?
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