魚釣りをする、オマケで騎士が釣れた
「とりあえず今度からは俺も同行するから……、後食材は何処から採ってきてるんだ?」
「後は魚ですね、近くの小川で結構大きな魚が採れるんですよ♪」
そういえば、昔は魚釣りとかしてたなぁ。
俺はメリーゼと共に釣り場としている川辺とやって来た。
「あぁ~……、なんか思い出した。 俺もガキの頃、ここら辺で釣りをした事あるな」
「そうなんですか?」
「あぁ、こういう石の隙間にいる小さな虫を餌にして釣っていたんだ」
「私も最初は虫を取るのが嫌でしたけど今では慣れました」
……意外と人は環境に適する様に生きてるんだなぁ。
俺は早速釣りを始めた。
川は透き通っていて魚が泳いでいるのがよく見える。
「おっ! 早速来た!」
グイッと釣り竿が引っ張ると大きな魚が釣れた。
しかも一匹釣れたら次々と魚が連れて行く入れ食い状態だ。
あっという間にバケツ一杯になった。
「メリーゼも結構釣れたな」
「えぇ、最初の頃はなかなか釣れませんでしたがコツを覚えてからは徐々に釣れてきました♪」
釣りは魚との知恵比べみたいな所があるからな、魚の動きを読んでその先を行く、意外とモンスターとの戦闘の時に役立ったんだよな。
「さて、そろそろ帰るか……、ん?」
帰り支度をしていると何やら大きな物がぽっかりと浮かんで流れてくるのが見えた。
「ジード様、人に見えるんですが」
「奇遇だな、俺もだ……」
そう、それは人だ。しかも鎧を着ている。
俺はすぐに川に入りその人を陸へとあげた。
「なんで、人が流れてきたんだ……」
「あら? この紋章……」
メリーゼは鎧に付けられている紋を見て気がついた事があるみたいだ。
「メリーゼ、見覚えがあるのか?」
「はい、これは教会に属している聖騎士団の紋章です」
聖騎士?
「聖騎士と言えば騎士の中でもエリートと言われている奴らだろ、それがなんで……」
「とりあえずベッドに運んだ方がよろしいですね」
俺は聖騎士を背負って家へと向かった。
まぁ、この時この聖騎士が女性である事に気がつき内心ドキドキしていたのは内緒だ。