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事情を話す

「えっ!? それではメリーゼ嬢は愛し子なのですかっ!?」


 アネッサの怪我はだいぶ良くなり散歩ぐらいは出来るようになり俺は付き添いながら夢で見た事を話した。


「あぁ、メリーゼ本人は知らないけどな、というか自覚はしてないだろう」


「なるほど……、追放されて1年経ってもこの様な地で生きていけたのは加護があったからなのですね」


 アネッサはウンウンと納得したような表情をした。


「それならば聖教会で保護しなければ……」


「それはどうだろうな、聖女と愛し子、教会や国にとってどっちが大事なのかわからないしもしかしたら消される可能性もある」


「それは……、あながち否定できませんね。教会も一枚岩ではありませんし」


「そうなのか?」


「はい、恥ずかしい話ですが今の教会は信仰心を持っている者は少なくなり欲や権力に靡く者も多いのです。メリーゼ嬢が愛し子と知ったら利用する者も出てくるでしょうし」


「だな、だから暫くはここでのんびりと暮らした方がいいんじゃないか、と思うんだよ」


「その通りですね」


 アネッサが話がわかる人で良かったよ。


 しかし、教会も腐っている輩がいるんだな。


 渡る世間はなんとやら、というがなんだかこのままこの村で余計な事を考えずに暮らしていた方が幸せなんじゃないか、て思うようになった。


 まぁ、その為には生活をもっと安定しないといけないんだか……。


 問題は山積みだが一つ一つ解決していかないといけないな。

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