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2話 ー生い立ちー
姉だからとたくさん服を買ってもらい、
褒められ、
何をしても許されてきた彼女と違い、私はいつもひとりぼっち。
服はたったの2着しかなく両方半袖。
冬は寒くて布団から出られなかった。
まぁその布団もガーゼのように薄いのだけど。
そんな私は姉が聖騎士になったと知っても何も思わなかった。
ただ、もう私は要らないんだなと思っただけだ。
悔しい。
この気持ちはいつになっても無くならなかった。
いつしかわたしの夢は姉を超えることになり、
家族に一泡吹かせることになり、
世界一になることになった。