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人生最大の幸福

「……っ!あ、りが、とう……、お姉ちゃん……」


 私は今、信じられないくらいに幸せだ。

 だって、離れ離れになると思っていたお姉ちゃんが、一緒に暮らそうって言ってくれたから。

 これからは雑用係としてこき使われる事なく、世界で一番大好きなお姉ちゃんと一緒に暮らせる。そう思うと、もう涙が止まらなくなった。

 お姉ちゃんが私の名前を呼んで、笑いかけてくれる。私の隣にお姉ちゃんがいてくれる。

 そんな生活を、今までどれだけ妄想してきただろう。それが、叶う日がくるだなんて……


 私は、身にありあまるほどの幸福を噛みしめながら、チラリとルナディール様の方を見た。するとルナディール様は目に涙を浮かべて幸せそうに微笑んでいて、その姿を見た私は、また涙が込み上げてきたのでお姉ちゃんの胸に顔を埋めた。


 こんな幸せな日が訪れたのは、全てルナディール様のお陰だ。私はあの時、感情に任せて酷いことを言ってしまったのに、ルナディール様はこんな私を救ってくれた。

 本当に、私とお姉ちゃんの仲を取り持ってくれた。

 もしルナディール様がお姉ちゃんと接触しなかったら、あの時お姉ちゃんに話しかけられる事もなかったのだ。そして、こうやって一緒に暮らそうって言ってくれる事もなかった……



「ソルユア、少し良いですか?」

 使用人から次々と頼まれる雑用に、心を無にして取り組んでいると。急に後ろから大好きな人の声が聞こえてきたので、私の肩はビクリと揺れた。

「……何かご用でしょうか」

 大好きなお姉ちゃんに話しかけられて緩みそうになる顔を、必死に堪えてなんとかそう言葉を発す。

「えっと……」

 私と目が合うと、お姉ちゃんは少し顔を引き攣らせてそっと目を逸らした。その様子に、あぁやっぱりお姉ちゃんは私と関わりたくないんだなと思い、胸がズキズキと痛んだ。


「……用事が無いのならもう良いでしょうか。まだ仕事がたくさん残っていますので」

 これ以上お姉ちゃんの姿を見ていられなくて、そう言って私は箒を持つ手を再び動かした。

 こうやって仕事をしていれば、きっとお姉ちゃんも去って行くだろう。

 そう思って、お姉ちゃんに背を向けて、無になってひたすら箒を動かしていると。

「……お、お仕事、そんなに多いの……?」

 何故かお姉ちゃんは再び声をかけて来たので、私は手が止まってしまった。


「……はい。庭の掃除が終わったら玄関を。玄関が終われば廊下を。廊下が終われば厨房を。他にも空き部屋やお風呂場の掃除など、掃除する場所は無限にあります」

「そんなに……?」

 ハッと息を呑む音が聞こえ、私は肩を竦めた。

「別に大した事じゃありません。ここの家の人たちは皆、化け物に仕事を振りたがりますから。もう慣れました」


 思わず冷たい口調になってしまい、私はそっと唇を噛んだ。

 せっかくお姉ちゃんが話しかけてくれたのに、こんな話し方しか出来ないなんて。可愛さの欠片もない。本当はもっと、楽しくお話したいのに……

 でも、私が化け物となってからは、私の口から飛び出す言葉のほとんどは棘のあるものか可愛げのないものとなってしまったから、きっともう、誰かと楽しくお話することなんてもう出来ない。


 あと少しでお姉ちゃんは結婚し、この家を出る。そうなったらもう、お姉ちゃんと関わることは一生ないだろう。

 ロディアーナ様に助言を頂けたらもしくは、と思っていたのに……結局、あの人は私と違ったし良い案も貰えなかった。というか、感情に任せて酷いことを言ってしまったから私は死刑かもしれない。

 レティーナ様は、ロディアーナ様が謝罪したがっていると意味の分からない事を言っていたけれど。

 そんなことはあり得ない。きっと、その場に行けば殺されるんだ。

 なんて卑劣なやり方だろうか。どうせやるなら本当の事を言ってひと思いにやればいいのに。よくもわたくしの悪口を言いましたわね、とか何とか悪者っぽい台詞を吐いて。


「わ、わたくしも手伝いますっ」

「……え?」

 ぐるぐると考え事をしていると、不意にお姉ちゃんがそう言うのが聞こえて私は自分の耳を疑った。

 どういう事、と後ろを振り向くと、お姉ちゃんは壁に立てかけられていた箒を持って、サッサッと掃除を始めた。

「な……何をやっているんですか!?これは私の仕事です!お姉ちゃんは自分の部屋で寛いでいて下さい!」

 お姉ちゃんに掃除をさせるなんて、と慌てて箒を取り上げようとすれば、お姉ちゃんは私を躱してふるふると首を振った。

「いいえ、いけません。これはわたくしの課題なのです。ソルユアとお話する時間が取れるよう、わたくしも手伝います」

 はっきりとそう言って、手早く掃除を始めるお姉ちゃん。私は呆気にとられ、掃除するお姉ちゃんをぽかーんと見つめていた。


 しばらくすると、お姉ちゃんが掃除をしていることに気が付いた使用人が慌てて駆けてきて、

「お嬢様!なぜ掃除などされているのですか?そんなことをしてはドレスが汚れてしまいます!さぁ、ここはソルユアに任せて……」

 とお姉ちゃんから箒を奪った。そして箒を奪った使用人は目をつり上げ、

「ソルユア、どうしてお嬢様に掃除をさせるのですか!これは貴女に頼んだ仕事でしょう!」

 と私を怒鳴る。

「すみません、お姉ちゃんが勝手に……」

「お姉ちゃんじゃないでしょう!?どこまで失礼なのですか!」

 使用人は鬼のような顔で私に怒ったが、今度はにこりと素敵な笑みを浮かべてお姉ちゃんに向き直り、

「すみません、お嬢様。さぞご不快な思いをされたでしょう。脅されて掃除をやらされるだなんてお可哀想に……この化け物はちゃんと躾けておきますから」

 と言った。

 お姉ちゃんをこの場から立ち去らせようと促す姿に、この人の切り替えの速さは凄いものだと思ってしまった。そして、しばらくはご飯が抜きになるんだろうなと思った私は、心を無にしてこれから始まるだろうお説教に備えた。


 しかし、何故かお姉ちゃんは立ち去らなかった。

「……わたくしは脅されてなどおりません。わたくしはソルユアに話があったので、仕事を押しつけられて大変そうなソルユアを手伝い、少しでも話す時間を確保しようとしたまで。……それより、貴女はお仕事が終わったのでしょうか。もしそうならば、ソルユアの仕事を手伝ってはいかがでしょう?無理ならばわたくしが代わりにお手伝いしますわ」

 あろうことか、不適に笑ってそんなことを言うものだから、私は驚いて何も言えなくなってしまった。

 使用人もこれには驚いたようで、少し青ざめて取り乱していた。


「そ、そんな、お嬢様に手伝って頂く訳にはいきません!ここは私が掃除をしておきますから、どうぞお嬢様はソルユアとお話なさって下さい。ほら、ソルユア!お嬢様を待たせてはいけませんよ!」

 さっきとは打って変わり、使用人は私から箒を取り上げて視線でお姉ちゃんの方へ行くよう合図した。

「では、ソルユア。わたくしのお部屋で少しお話いたしましょう」

 そして、お姉ちゃんは満足げに頷いて私の手を取り、自分の部屋へと向かって行く。


 私はお姉ちゃんに掴まれた手をじっと見つめながら、静かに後をついていった。

 お姉ちゃんに触れられたのは、一体何年ぶりだろう。久しぶりに温かいお姉ちゃんの手に触れた私は、少しだけ心が温かくなった。

 一生この時間が続けば良いのに、とすら思ってしまう。


 しかし、あっという間にお姉ちゃんの部屋についてしまって、お姉ちゃんの手がスッと離れた。

 まだ残る温かさに寂しくなりながらお姉ちゃんを見つめると、お姉ちゃんはゆっくりとソファに座って私に微笑んだ。

「向かいのソファに座って」

 ソファに座るよう促されたが、私は自分の服を見下ろしてふるふると首を振った。埃まみれで汚い服なのに、お姉ちゃんのソファに座る事なんて出来ない。この部屋に入るのだって憚られるのに……


「いえ、立ったままお話を伺いますのでお気になさらず」

「……それじゃあ対等に話せないでしょう?」

 断ったのに、何故かお姉ちゃんは小さくため息をついて再び私の手を取った。そして、私をソファに座らせてから再び正面に座り、にこりと微笑む。

 使用人にお茶とお菓子まで用意させて、私はあまりの好待遇に頭がおかしくなってしまいそうだった。

 お姉ちゃんからこんな強引に絡まれたのは初めてで、何か企んでいるのだろうかと少しだけ疑ってしまう。だって、今まではずっと、私のことを恐ろしい目で見て避けていたのだから。


「……あの、急にどうしたんですか。気味が悪いです」

 あまりにもお姉ちゃんがおかしいので、つい口からそう溢れてしまった私は慌てて口を噤んだ。

 気味が悪い、とかどうしてそんな言葉を言ってしまうのだろうか私は。本当は、お姉ちゃんがこうやって久しぶりに構ってくれた事がとても嬉しいのに。


「そう、よね……ごめんなさい。でも、これはわたくしの課題なので……」

「課題?」

 目を伏せ小さく発せられたお姉ちゃんの言葉に、そういえばさっきも課題がどうのと言っていたなと思い出した私は一人首を傾げた。

 一体何の課題なのだろう。誰に出されたのか知らないけれど、お姉ちゃんと少しでもお話出来る機会が与えられた私は、その知らない人に感謝した。


「……わたくし、貴女に確認しなければならないことがあるのです」

 お姉ちゃんは、先ほどとは打って変わり真剣な表情で私を真っ直ぐと見つめた。その姿勢に、私も背筋をピンと伸ばしてお姉ちゃんを見つめる。

 何を聞かれるのかは分からないけれど、私はお姉ちゃんに聞かれたら何でも答えるつもりだ。何か頼まれても喜んでする。


「何でしょうか」

 スッと軽く深呼吸をして、お姉ちゃんの言葉を待つと。お姉ちゃんは、私が思ってもいなかった言葉を発した。

「……ソルユア、貴女ずっと、嘘をついているでしょう?自分は化け物だって……」

「な……」

 あまりの衝撃に上手く言葉が出ず、私は目を大きく見開いてお姉ちゃんを凝視した。

 心臓がバクバクと早鐘を打ち、胸がとても苦しい。頭も真っ白で、サアッと血の気が引いていくのが自分でも分かった。

 嘘をついているでしょう、というお姉ちゃんの言葉が、重く私にのしかかる。


「実はね、前に見てしまったの。貴女が……完璧に高難易度の魔法を使っているところを。それで、その……私、どうして貴女がそんな嘘をついているのか分からなくて。だって、あんなに凄いのに能力を隠しているなんて理解出来ないんだもの」


 私が化け物だと偽っていた事が、お姉ちゃんにバレていただなんて……

 今まで完全に騙せていたと思っていた私は、その事実に今にも頭がショートしそうだった。


「でもね、この間のお茶会でルナディール様にお会いしたのだけれど、その時に教えてもらったの。類い希なる才能を持っていたら、それを公表するのも隠すのも大変で、大きなリスクを伴うものだって」


 ルナディール様?ルナディール様って、ロディアーナ様のこと?

 どうしてお姉ちゃんの口からその名前が……


「だから、直接聞いてみないと分からないって言われたの。それで、わたくしも勇気を出してソルユアに聞いてみようと……それが、ルナディール様から与えられた課題だから」


 課題?課題って、ロディアーナ様が出したの?どうして?

 なんで、ロディアーナ様はお姉ちゃんに接触したの?

 もしかして、本当に仲を取り持ってくれようとしているの?あんなに酷い事を言ってしまったのに?


「……ソルユアが才能を隠していたのって、どうして……?もしかして、その……私の、ため?」


 お姉ちゃんの言っている事は、本当に意味が分からなかった。一気にいろんな情報が頭に入ってきて、パンクしそうになる。

 それでも、問われた質問の答えはもう決まっていて。気が付くと、私の口から勝手に言葉が飛び出していた。


「当たり前です!私はお姉ちゃんの事をこの世界で一番愛していますから!!」


 そう答えた途端、何かがふっと私の中ではまったような気がした。そして、じんわりと何か温かいものが込み上げてきて、私はその感情に乗せられるまま口を動かした。


「私は、お姉ちゃんが大好きです。あの時、怪我をして泣いていた私に笑って手を差し伸べてくれたあの日から……だから、私は嘘をついた。自分は膨大な魔力を持っているが、制御出来ないから役に立たない。お姉ちゃんより劣っている化け物だから、お姉ちゃんの方が優しくて優秀な人だから……そう演じれば、お姉ちゃんの立場が脅かされないと思って……」


 私の言葉に、お姉ちゃんは驚いているようだった。目を見開き、何も言えないような様子に私の胸は苦しくなる。

 そして、抑えきれなくなった感情が溢れ出し、私は久しぶりに涙を溢した。


「でもっ……!悲しかった、苦しかった……私が化け物を演じる度、お姉ちゃんは私から離れていくから……怯えたような顔で、私を見るから。本当は違うのにって、何度も言いたくなった。でも、言えなかった……お姉ちゃんを不幸にしてしまうんじゃないかって思うと、怖くて……」

 みっともなく泣きじゃくりながら言葉を発すと、お姉ちゃんはハッとしたような顔をして手で口を押さえた。その綺麗な瞳はうるうると潤み、私はもっと苦しくなった。


「今は、お姉ちゃんの大事な時期だから……私のせいで、結婚がなくなるとか嫌だったから……だから、もっと言えなくなって……でも、本当を言うと、正直に全部打ち明けたかった!そして、また前みたいに優しく笑いかけて欲しかったっ……!」

 もう、堪えきれなくて。うわぁぁ、と声を出して泣くと、お姉ちゃんは慌てて私の側に来てギュッと抱きしめてくれた。久しぶりに抱きしめられた感覚に、私はもっと声を上げて泣きじゃくる。


「そうだったのね……ごめんなさい、貴女の苦しみに気付いてあげられなくて。ごめんなさい、ずっと誤解していて……ごめんなさい……」

 お姉ちゃんも涙を流してそう言って、私を強く抱きしめた。私はお姉ちゃんにしがみつくように背中に手を回し、同じくギュッと力を入れる。

 もう、絶対に離したくないと強く思った。


 それからしばらく抱き合って泣いた後、落ち着いた私たちはゆっくりとソファに座って紅茶を飲んだ。

 放置していて冷め切ってしまった紅茶は、熱い身体に丁度良いような冷たさだった。


 紅茶を飲んで一息ついて顔を上げると、目を真っ赤にしたお姉ちゃんと目が合った。お姉ちゃんは恥ずかしそうに笑って、

「二人して大泣きしちゃったわね」

 と肩を竦めた。その様子に、私もくすりと笑みが溢れる。

「ふふ、やっぱりソルユアは笑っている顔が一番可愛いわ。いつからか笑わなくなってしまったけれど、久しぶりにその笑顔が見られて嬉しい」

「か、からかわないで下さいよ。お姉ちゃんの方がずっとずっと可愛いです」


 久しぶりに出来た、お姉ちゃんとの何気ない会話。それが嬉しくて、私の胸はじーんと温かい。


「それにしても、本当にルナディール様には感謝しなくちゃ。ライオ様やソルユアの気持ちに気がつけたのは、全てあの方のお陰だわ」

 しみじみと、そう呟きながら紅茶を飲むお姉ちゃんに、私はハッとして身を乗り出した。

「そうです、さっきから気になっていたのです。ルナディール様って、ロディアーナ様の事ですよね?一体どういう事なのですか?お姉ちゃんがあの方とお知り合いだとは知りませんでした」

「うふふ、それはそうよ。だって、前回のお茶会で初めてお会いしたのだもの」


 それからお姉ちゃんが話してくれた事は、信じられないような内容だった。

 うっとりとロディアーナ様の事を語るお姉ちゃんは、ライオ様の事を話しているのと同じくらい素敵な表情をしていて、それだけロディアーナ様が素晴らしい人なんだという事がはっきりと分かった。

 ロディアーナ様の助言と課題のお陰でライオ様とより仲良くなれ、私とも話そうと思えた。

 その言葉を聞いて、私はロディアーナ様に対する見方が一気に変わった。

 それと同時に、私はなんてことをしてしまったのだろうと後悔に襲われた。


「そんな……お姉ちゃん、私は大変な事をしてしまったのかもしれません。私は、お姉ちゃんが女神様と崇めるそのロディアーナ様にとんでもない不敬を働いてしまいました」

「何ですって!?それはどういう事?詳しく教えてちょうだい」

 普段のお淑やかなお姉ちゃんとは思えないくらいに慌てた様子を見せるお姉ちゃんに、私は怒られることを覚悟の上でロディアーナ様との一件を洗いざらい全て白状した。

 すると、お姉ちゃんはサアッと青ざめ、ぷるぷると震えて頭を抱えてしまった。


「あぁ、なんてことでしょう。まさかあのルナディール様にそんな事を……ソルユア、きっとルナディール様は貴女が相談を持ちかけた時に貴女の才能についてもう気が付いていたのよ。だから、わたくしにもあのような助言を……聡明な上、失礼を働いた人にまで手を差し伸べるだなんて……あぁ、その慈悲深さには頭が上がりません!これは今すぐ謝罪をしに行かなくては……あぁでも今はもう遅いので、明日の早朝にしましょう」

 お姉ちゃんは慌てたようにぱたぱたと部屋を歩き回り、急いで一通手紙をしたためた。

 それから私の方を向き、

「レティーナ・イリタニア様がソルユアとルナディール様を引き合わせたのよね?」

 と確認したので、私はこくりと頷いた。するとお姉ちゃんは使用人を呼び、この手紙をイリタニア家へと言って手紙を渡した。


「ソルユア。明日の朝すぐにルナディール様へ謝罪しに行くわよ。ちゃんとした服装で行かないといけないのだから、もし服がないのなら私がすぐに用意するわ」

「分かりました。ありがとうございます」

 私が頭を下げると、お姉ちゃんは急いで明日の準備を始めだした。

 その姿を見て、こんなに慌ただしく動いているお姉ちゃんは初めて見るな、と少し新鮮な気持ちになりなって、私は一人小さく笑う。


 まさか、ロディアーナ様が全てお見通しだったなんて驚いたけれど。でも、またこうしてお姉ちゃんと話せたのは紛れもなくロディアーナ様のお陰だ。

 お姉ちゃんが女神様だと崇めるロディアーナ様。

 そんなロディアーナ様に、これから私の一生を懸けてでも恩返しをしていかないといけないなと私は思うのだった。

ソルユア目線でした。ソルユアはソレイユのことを愛して止まないみたいですね。ニュイランド姉妹がルナディール信者になってしまったとは、本人は微塵も気付いていなさそうです笑。次回はルナディール目線に戻ります。

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