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黒猫が言う御話

「そなた…彼は自分の主だろう?」


「黒の貴族に対して

彼を抱いたというなら重い罪だ」


「処刑されても良いのか」冷酷な表情を覗かせるアジェンダ



「無理ですね

売春宿から救ったのは僕ですから」「ほう?」


「僕、実は大富豪なんです

この国の全ての土地を買える位持ってます

うふ~」


「ほう・・なるほど、彼の支援者という訳か?


目的はなんだ?

彼を利用して王宮で力を振いたいのか」


「いいえ…僕は貴方達の味方です

サリューン様もね 戦争には参加しないけど」



「意味がわからぬ 何故だ?目的は?」

不信そうにアジェンダが軽くにらみながら言う


「貴方の国が滅んだら僕の国が滅びるから

未来の話ですけど…


白の国も滅んだら これも…影響があって

僕の国が滅びる


だから、戦争には参加しない

出来ない」


「サリューン様は

大事な人を守る為に来たの」


「まあ、言うならばアリシア姫は

彼の妹にとても似てる


そして彼女が不慮の死で死んだら彼女の妹に

悪影響がある…うふ」


「もう一人の妹を守れなかったから

余計、心配して心を痛めてる」


「彼の妹は死んだのだろう?」


「いえ、彼女は遠い処で生きてます。今はね」



「意味が良く解らないが…」黒猫、アラシャの説明に繭を寄せるアジェンダ


「自分の国や家族を守りたいという気持ちは理解出来る」



「うふ~サリューン様の事 好きにして良いです」


「あの人が嫌がっても

身体が反応するから…大丈夫 うふふ」


「では失礼致します」


まるで黒の騎士のような見事な礼 騎士の礼をして

アラシャは立ち去る


「姿は綺麗な黒猫の少年だが 暗い影がある


それにあの魔力…正直、この火焔の王の私が恐ろしいと思った


もし戦えば…私は殺されるだろう」アジェンダの独白



「ああ、月夜が綺麗だね 多少壊れてるけど いいムードで綺麗だもの」


柱の道を行く黒猫のアラシャの前に現れる影


「アラシャ」「ああ、これはもう一人のアーシュさま」


無言で黙って睨んでる


次は横から問答無用で顔をつねられる


「やん 痛いですうう」「あんたね アジェンダ様に生意気な口をきいて」


黒猫耳がこちらもピクピク 尻尾もパタパタ


「アシャ叔母様もいらしゃい」「いらしゃいじゃないわよ」


「どづする気?」アシャこと黒猫の少女 「どうする気だアラシャ?」アーシュ


「アーシュ様 怖い鬼瓦の目で睨まないでください 全く

どうしようもないですね もう互いに反応しているから」


「僕のアーシュ様は 姿は一五歳前後だけど二十歳になったばかり

アジェンダ様は三十代になったばかり 生身で年齢的にもねえええ」


「・・・お前は二百歳だったな」アーシュ「まあ、そうですね」アラシャ


「発情期なんぞ作った神様に言ってくださいよ」アラシャ


「はあ・・予定外だ」「ですね~~」アシャは何だか楽しそう


黒猫アシャは立派な腐女子である



「・・・同じ顔のはずなのに この違いは何なんでしょうね」

ぽつんと呟く黒猫のアラシャ


目の感じ、僅かな造形の違いに ここまでの違いが・・

いや、性格もあるかもね 僕のアーシュ様はちょっと気弱だし


「何か言ったか?」「いいえ、なにも」猫被りのアラシャが朗らかに答えた








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