異世界派遣軍艦隊参謀の職務
艦隊の組織図になります。
質問でご指摘いただき、改めて調べ直すと自分の知識の甘さに愕然とします。
やはり他者からご指摘をいただくと、勉強になるということを実感しました。
本当にありがとうございました。
ネタバレを含みます。第一章読了後にご覧になる事をおすすめします。
閲覧の際はご注意ください。
異世界派遣軍の参謀とは、現代の参謀とはまったく異なった存在と言えます。
従来の指揮官を補佐し、作戦の計画や指導を行う役割自体は持っていますが、それ以外に『参謀部部長』という役職を兼務して、その傘下に担当業務に関連した様々な課があります。
各課は参謀というよりも実務者としての性格が強く、彼らを用いて参謀職に必要な情報を得ている艦隊参謀達もまた、純粋な参謀とは言い難い存在と言えます。
以下は艦隊参謀の主な業務になります。
首席参謀 参謀を統括し、その業務を監査する。兵員課を傘下に持つ。
兵員課 現場兵員の管理を行う。
・機種が古い場合更新を提言したり、訓練内容に意見するなど。
監査課(特務1課) 艦隊内の各部署、現地協力勢力の業務、行動などを監査する部署。
外務参謀部 現地政府などとの交渉担当。
・もっとも参謀と程遠い役職。指揮官の補佐というよりも、直接交渉するのが仕事であり、仕事内容としては外務官僚と変わりない。しかも地球の国務省が直接指揮権を持ち出して介入してくることがあり、艦隊司令官にとっては非常に厄介な存在でもある。
商務課 現地の経済活動全般の担当。
法務課 現地と地球の法律担当。
渉外課 現地勢力との交渉や、大使館の設置、運営。
施設警備課(特務2課) 大使館警備担当。
・実際は外務参謀直属の工作部隊。勝手な行動が多く、監査課のお得意様である。
文化参謀部 作戦任地での文化、風習などを収集、把握する。
歴史課 歴史や風習などを担当。
言語課 言語を担当。
宗教課 宗教、文化風俗などを担当。
食料課(特務3課) 現地を探査し食文化や食糧生産技術、情報を収集する。
・危険生物や現地勢力が闊歩する野山を活動場所とする精鋭実力部隊。
情報参謀部 情報を現地や他艦隊、本国から収集する。
分析課 収集した情報を分析する部署。
通信課 地上の通信網の整備、盗聴、ハッキングの担当。
諜報課(特務4課) 情報収集や工作活動を行う実働部隊。
兵站参謀部 物資の製造、輸送や製造施設の管理担当。
施設課 基地や生産設備全般の設置、運用の担当。
輸送課 物資全般の移動に関連する業務を担当。輸送に関する護衛の手配も行う。
生産課 食料や武器、兵員の製造担当。
教育課(特務5課) 生産した兵員の教育担当。教育内容に生かすための情報収集や戦闘参加も行う。
艦務参謀部 宇宙艦隊の維持管理、運用、作戦立案などを担当。
・航宙艦はナンバーズ由来のブラックテクノロジーの塊のため、関連する業務は艦務参謀に一括化されている。
艦整備課 艦船の整備担当。
兵装課 艦の兵装管理、製造、現地生産、開発担当。
海上課 海軍艦艇の管理。
航空課 航空機の管理。
警務課(特務6課) 航宙重巡洋艦3隻を基幹とする航宙艦、海上艦拿捕の専門家。
作戦参謀部 作戦計画の立案・実施・完了を補佐する。
戦務課 作戦に関する事務全般の担当。司令部のオペレーターもこの部署。
気象課 地表の気象予報の担当。
地理課 地上の地図作成担当。
調略課(特務7課) 現地勢力を味方に引き込むための工作部隊。
内務参謀部 事務、衛生、占領地管理を担当。
・実務担当で、こちらも参謀らしい業務はほとんどない。内務官僚的な性格が強い。
事務課 事務作業全般担当。
人事課 艦隊全般の人事担当。
広報課 地上や地球向けの広報全般担当。
会計課 予算管理担当。主に地上支援関係の予算を担当。
衛生課 占領地や協力勢力への医療、衛生面での支援を行う。
・課長は医療連隊の指揮も行うため、課長の階級が中佐になっている。
治安維持課(特務8課) 占領した地域の治安維持、警察活動を担当する部署。
・課長は憲兵連隊の指揮も行うため、課長の階級が中佐になっている。
参謀長 艦隊司令を補佐する。
秘書課 人間のスタッフの業務支援を行う部署。副官たちはここの所属となる。
福利課 人間のスタッフの福利厚生の担当。
警護課(特務9課) 人間のスタッフや現地協力者の警護を行う部署。
これらの各課の業務は重複する部分も多いが、部長、課長はすべて参謀型SSで構成されているため、常時細かな調整が行われているため、思った以上に効率的な業務が行われている。