異世界派遣軍階級、役職
鉄底海峡様、質問ありがとうございました。
現状このような設定となっています。
ただ、ここの内容は変更されることがありますので、ご了承ください。
ネタバレを含みます。第一章読了後にご覧になる事をおすすめします。
閲覧の際はご注意ください。
感想にて質問を頂きましたので、異世界派遣軍の階級、役職について解説をしたいと思います。
まず最初に言ってしまうと、異世界派遣軍の階級、役職は従来の軍隊におけるそれとは根本的に異なっています。
これは、人間が就任する役職が、師団、旅団以上の大規模な部隊の指揮官しかないという、歴史上類を見ない歪な組織のためです。
また、そのため上級大佐、代将、などのあまり聞かない階級や、役職と階級が現代と違うなどの事態が起こっていますが、この辺りは設立時に事務方が頭を捻って、意味や内容関係なく階級を引っ張り出した結果です。
まず、異世界派遣軍に入隊する人間は大卒レベルの学歴が求められます。ただしこの時代、学費無料の上希望する授業をネットワークを用いて受講し放題という環境なので、実質的に条件としては無いに等しいものです。大学生とは、就職希望者が条件を満たすために入学するところに過ぎません。
その後希望者は師団長候補生の試験を受け、合格すると将官学校に入学します。
ここでの学習内容は現代のおける軍大学のような高度なものではなく、あくまで通常の軍人育成プログラムレベルにとどまっています。
理由としては、参謀型SSによる高度な支援を受けられるので、現場での実地研修で指揮能力を身に着ければ十分……と表向きはなっていますが、実際には人手不足のため、厳しい選抜過程を設ける余裕がないのです。
カルナーク戦における負のイメージに加え、働かなくてもいい完全社会を実現してしまったこの時代の地球の人々にとって、遠い異世界で戦争する仕事には魅力がないわけです。
そのためなりふり構わない勧誘や、条件下げを行い人手を確保した結果、物好きや事情を抱えた者がなる職業というイメージが付いてしまいました。普通に士官学校を卒業して少尉に任官される陸海空宇宙の軍人がエリートがなる職業というイメージで語られるのとは天と地です。
そして二年間の将官学校での教育を終えると、上級大佐に任官され、訓練師団に配属されます。ここには同じ上級大佐が三から五人ほど配属され、順番に師団長と師団に属する連隊の連隊長を務めながら、部隊の指揮を学びます。
この訓練師団での教育が終了すると、上級大佐達は実際に異世界に派遣されている部隊で三か月の現場実習を受けます。これが終了すると、晴れて代将に任官され正式に師団長として配属されます。
ちなみに旅団も当然あるのですが、異世界派遣軍の旅団とは原則『独立旅団』となっていて、旅団単独で航宙戦力を持つ一種の特殊部隊として活動します。
主に新発見の異世界における初期調査を担当する旅団を率いる旅団長は、異世界派遣軍のエリートであり、ベテランや将官学校で見いだされた者が任命されます。つまりは師団長より上位の者がなる役職なのです。
代将に任官後は以後通常通り出世していきますが、スタートが上級大佐のため、異世界派遣軍の軍人は当たり前ですが将官だらけです。
当然他の軍の軍人と会うと一応将官として遇されるものの、今一つ敬意を払われない場面が見られます。とはいえ海兵隊以外はほぼ出会う場面などありませんし、地球に赴いて他の軍の軍人と会うような異世界派遣軍の人間ともなれば、相応に経験も積んでいるため、そこまで大きなもめ事につながったことはありません。
以下が異世界派遣軍の階級となります。大佐以下は現在SSだけが任官される階級です。
准将、少将の解説にある『師団長分隊』『師団長小隊』とは師団長達が書類上所属する部隊で、分隊は艦隊に属する定数七人、小隊は戦略軍に属する二十一人で編成されます。
特に業務の無い部隊ですが、隊長には艦隊司令や戦略軍司令が指揮が出来ない際に引き継ぐ役割があります。
外惑星派遣軍の階級
大元帥 外惑星派遣軍最高指揮官
元帥 戦略軍を複数束ねた軍の司令
上級大将 戦略軍司令
大将 機動艦隊司令、戦略軍司令
中将 機動艦隊司令、航宙団司令
少将 師団長小隊隊長、打撃艦隊司令
准将 師団長分隊隊長、旅団長
代将 師団長
上級大佐 見習い。訓練師団に配属
ここ以降は原則アンドロイドのみ
大佐 連隊長や艦隊参謀以上の高級参謀
中佐 師団参謀、連隊長
少佐 連隊参謀、大隊長、課長クラス。艦隊司令の副官
大尉 大隊参謀、中隊長、課長クラス。師団長の副官
中尉 小隊長。係長クラス
少尉 中隊参謀、小隊長。係長クラス
曹長 副小隊長
軍曹 分隊長
伍長 班長
一等兵 製造後訓練を満了したServant soldier
二等兵 製造後訓練中のServant soldier