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個性って面倒くさいです

 「で、誰を他に仲間にするのよ?」

 

 「クラーラと後誰か誘う」


 「なら明日の明朝アルカディア入り口に集合よ。いいわね、遅れるんじゃないわよ」


 「ああ、明朝だな」


 エミリアは面倒くさい女だ。綺麗な青髪で容姿端麗であり、アルカディアでもトップ5には入る実力者だが、何故か地雷臭がする。


 さてクラーラでも誘ってみるか。


 チートスキル発動

 完全把握パーフェクトツィンケル


 これでクラーラの居場所も把握できる筈だ。


 また屋上かよ。いつも屋上だな、独りが好きなのかもしれないな。


 「いたクラーラ少し話しがあるんだが?」


 「屋上で異性から話しなんて告白ね」


 「違う。断じて違う」


 「あら残念。で何の用件なの」


 此方もエミリア同様容姿端麗である。透き通った銀髪に銀眼である。ミステリアスな美少女であり、実力は未知数である。


 「学園長から隣国の悪魔退治を頼まれた。勇者に任命された俺がやれって」


 「それで私に同行を願うと」


 「その通り。どうだ同行する気ないか?」


 クラーラは少し考えた後、無表情で首を縦に振った。


 「よし決まり。明日の明朝アルカディアの入り口に集合な」


 これで後一人と。うーん後一人は誰にしようかな。親しい人間も他にいないし困った者だ。しかしパーティーは四人と相場が決まっている。何としてでも後一人探さねば。


 俺は考え事をしながら廊下を曲がると何かにぶつかった。


 「痛いわね。誰よ私に許可なく触れた奴は」


 「ああ、悪い。考え事してた」


 「ふーん誰かと思えば勇者に任命されたルクス様じゃない。何故男の貴方が勇者なのだか」


 嫌みっぽくアウラに言われる。しかし丁度いい、席も隣だしこの際性格には目を瞑ろう。


 「アウラ、勇者として、クラスメートとして頼みがある。隣国の悪魔退治に協力してくれ。頼む」


 金髪碧眼の美少女のアウラは首を傾げる。


 「見返りは?」


 「え?」


 「当たり前でしょう。見返りなしに頼みを聞く訳ないじゃない。そうね私の奴隷になりなさい」


 ふざけてるのかこの女。いや俺も人の事は言えないが。


 まあいいか。チートスキルがあれば立場上奴隷でもどうとでもなる。


 「いいぜ。その代わりしっかり役に立てよアウラ」


 「いいんだ。じゃあ早速私の代わりにこれ運んどいて職員室までお願いね。後教室で待ってるからジュース買ってきて。いいリンゴジュースよ」


 ははっ。殺してえ。こいつ最悪の性格した女だな。  


 かくして俺は仲間を無事集めパーティーを結成することができましたとさ。


 ああ俺これからどうなるんだろうか。恨むぞ学園長ううううううう。


        ~~~~~~~

 「ゾンネ様。勇者が現れました。名をルクスと言うそうです」


 「構わないわ。大いに利用してあげましょう。それより他の組織の動向をチェックして起きなさい」


 「はい。分かりました」


 ゾンネは空を見上げて何かを呟いた。


        ~~~~~~~~


 翌日の明朝俺はアルカディア入り口で一人待つ。

 

 遅いな。まさか誰も来ないなんてことないよな。やめてくれよ、俺の努力が水の泡になってしまう。


 「ちゃんと来てあげたわよ。感謝することね」

 

 「少し遅れました」


 エミリアとクラーラが集合場所に顔を出す。


 後一人、アウラだけだ。昨日は散々な目にあったからな。物運ばされるわ、ジュース買いに行かせられるわ。


 「来てあげたわよ。この四人でフライハイト帝国に行くの?」


 「ああそういうことになる」


 「いいわ。さっさと悪魔退治しましょう」


 俺達四人はアルカディアを出国した。

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