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第九十話 温泉回

 「はあ~、お風呂も良いけどやっぱり温泉よねえ……」


 昨夜は失態だった。お風呂で寝ちゃうことはチョイチョイあるけど、大抵は直ぐに起きるし、そうじゃなくてもルーちゃんが起こしてくれる。まさか朝までぐっすり水没したまま寝ちゃうとは……。


 何が不味いってアイツにバレた事よ。2ヶ月くらい毎日弄られるに違いないわ。


 ダンジョンの件で威厳を取り戻したと思ったんだけどなあ。はあ……、こうなったらあいつが欲しそうな素材集めてチャラにするしか無いわね。確かハーブ的なの探してたわよね。


 と、どうでも良い事を考えていると顔にお湯がかかる。


 「きゃっ、ってルーちゃんとナーちゃんか」


 「ママごめんねー?」


 「ごめんなさい!母上!」


 ダンジョンコアの二人が仲良く泳ぎ回っている。温泉マナーとしては良くは無いけど、誰も居ないし今日くらいはね?


 いいのよ、と手を振ると嬉しそうにまた泳ぎ去って行く。しかしびっくりよね、まさか二人目が出来るだなんて。


 ……今言い方に問題があったわね。まさかダンジョンコアが二人も人の身体を持つなんて。ルーちゃんの場合は、私の加護にユウの魔力が込められた私物が影響を与えた……奇跡の産物だからこその姿だけど、まさか後付けでも出来るだなんて。


 それもルーちゃんのスキルのひとつかな?って思ったけどステータスには出ないのよね。そう言えばユウのスキルってまともに見たこと無かったわね。どうせそこらの村人Aに不老不死が生えた様な程度だろうけど、気になるし後で見てみましょう。


 ……ユウは良いとして、他のダンジョンも気になってくるわね。


 確か……、海の辺りと草原の辺りにひとつずつ有ったはず。後は細々としたのがあちこちにあって……、もう一つくらい大きなダンジョンがあったような……


 はあ、ビール飲みた。


 頭使うと疲れるわね。さっさと上がって一杯飲まなくっちゃ!


 「ルーちゃん、ナーちゃんそろそろ上がるわよー!フルーツ牛乳飲ませたげるからいきましょ!」


 「わーい!ルーちゃんフルーツ牛乳好きー!」


 「ふるーつぎうぬう?なんでしょう!それは!しかし姉上がそこまで喜ぶのであればさぞかし!」


 ふふふ、ナーちゃんもきっと気に入るだろうな。その武士みたいな口調も和らぐほどに……。



 ◇◆◇


 はあ~、あっちはなんだか楽しそうな声がするなあ。まあ、こうやってゆっくり浸かるのも悪くは無いけどな。


 「温泉という物は……風呂とはまた違った良さがありますな」


 「うむう、ユウ殿は本当に素晴らしき物を創って下さる……」


 「ユウ殿!この温泉!命に代えても護り抜きますぞ!」


 ……モルモル達と混浴ってのはどうかと思うけどな。


 しかし、あの女神よ。


 いくら頑丈すぎるほど頑丈だといっても風呂のそこで一晩明かすことは無いだろ……。なんつうか、女としてというか、人として……いや人じゃねえのか。女神として終わってるというか……。


 そのまま命が終わらなくて良かったねというか……。


 一晩……風呂に……浸かったのか……。


 さぞや良い出汁が出たことだろうな……。


 ……帰ったらモル助達の様子を見ないと行けないな……。きっとガッツリパラメータに影響を及ぼしてるぞ。


 はあ、ナーちゃんもそうだけどあいつ無意識に加護をバラ蒔いてるから厄介だよなあ。他にいくつダンジョンがあるかは知らないけどさ、絶対他のダンジョンもしらんうちに加護を与えてるぞ。


 そうなったらまた同じようなことが起こると思うんだ。俺は一体あいつと何人娘を作る羽目になるんだよ………と、言い方がまずいな。


 一体どれくらいダンジョンコアを人化させたら良いんだよ、うん、これでいい。


 っと、のぼせそうだ。ビールビール!あいつだってサボって飲んでたんだ!俺だって湯上がりビールを決める権利はあるよな!っつうか、問答無用で飲ませて貰う!


 「おい!モルモル達!上がるぞ!今日は特別にコーヒー牛乳飲ませてやる!旨いから覚悟しろ!」


 「こーひーぎゅ?」


 「何やら分かりませぬが,ユウ殿が言うならさぞや……」


 「我らこう見えても旨いものには目が無い故、楽しみでなりませんな!」


 モルモル達を連れてロビーに出ると丁度奴らも上がったところだった。


 「お、良いタイミングだな!俺にビール!モルモル達にコーヒー牛乳を出してくれよ!」


 「はあ?なによそれ。私はあんたの自販機じゃ無いんですけどー?」


 「風呂の底に沈む女神……仕事を頼まれたのにドワーフと飲んだくれる女神……いつか、同僚だという女神様に話したら……どんな顔をするかな……」


 「あー!あーあー!!へい!生1丁!コーヒー牛乳3丁おまち!」


 「そうそう、それでいいそれで」


 「g……g……g……」


 ぐうの音も出ないって奴か。ぐうどころか”ぐ”の発音も出来なくなってら。


 「ま、今後の働き次第で水に流してやらあ。ほら、お前もビール飲めよ。ルーちゃん達にも牛乳出してやるんだろ?」


 「そ、そうだった!はい、ルーちゃん、ナーちゃんフルーツ牛乳よ」


 素早くフルーツ牛乳を取り出し、さらに自分の分の生ビールを即座に取り出している。どうやったらジョッキに入った状態の生を取り出せるのか不思議でならないが便利なのでつっこまないでおこう。


 「はーーーー!!旨いな!!!」


 「旨いっ!やっぱ温泉の後は生よね」


 「だなあ!!」


 我々がビールのうまさを噛みしめている横ではルーちゃん達やモルモル達が牛乳談義をしている。


 「ルーちゃんはフルーツ牛乳好きよ-」


 「主、このコーヒー牛乳も中々ですぞ」


 「姉上、今度は我らもこーひーぎゅうにうとやらを試してみましょう!」


 「ユウ殿!我らにも今度ふるーつぎゅうを頼みますぞ!」


 ルーちゃん達は兎も角、モルモル達も湯上がり牛乳が効くんだろうか。純粋に旨いものが好きなだけかも知れんが面白いな。


 

 さて、使った感じ問題は無さそうだし一休みしたらドワーフ達を招待してみるか。

 モンハンが面白そうで買ってしまいそうですが買ったら更新止まりそうでアレですわ

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