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幼き世界に調律を  作者: 未白ひつじ
最終章
546/577

第五百四十三話 雑な展開から衝撃の流れに

 マリーノが有る夏の大地なんですけれども、とりあえずマリーノの町長である……なんだっけ、そう、ブレイクとハンナにそれとなく国の話をした所、今のところは新規に発見した集落は無いし、取り敢えずしばらくの間、代表は自分たちがやると言ってくれたので面倒がなくてよかったです。


 ただ『王と言われても俺達にはピンとこないし面白くないぞ。なにかいいのがないのか?』と言われ、近頃マリーノでトレンドになっている『船』を使っての漁からネタを引っ張り、


「じゃあ『大船頭』でいいじゃん。船で一番えらいのは船頭。その船頭達を統べる存在として大船頭という役職を作り、船をまとめたらどうだ?」


 なんて言ったらすげえ食いつきましてね。マリーノは今の所、漁業が中心の街なので、その漁業を担う漁師たちを統べる存在として大船長=国王というのはなんともしっくりといったようです。


 ゾネスの里なんかは別途自治権を与えてるから、その枠組には入らないんだけど、返ってよかった気がしますね。


 そんなわけでマリーノがビックリするほどあっさり解決したので、さっさと秋の大地に向かったわけですが……。


 うん、学園都市に話を通すのは楽だったんだよ。マナとヤスアキに王様やれっていったら、はいわかりましたって。よく解ってない顔をしていたけど、まあ、ウサ族を何人か派遣するので、追々とことの重大さを理解して顔を青くしていくことでしょう。


 というわけで、雑に終わった感じがしますけれども、説明が雑だということは、裏返せば何か面倒な自体が発生していると言えるのかも知れません。


 というか、ぶっちゃけめんどくさ気な事実が判明したため、報告はざっくりと乱暴に済ませているわけなんですが!


 何が起きたのか?


 夏の大地では特に何も起きなかったんです。マリーノとゾネスの所にお話と挨拶に行って、まあ、それで終わったんですよ。


 問題が発生したのは秋の大地です。


 マナとヤスアキをうまく言いくるめ、しめしめこれで後は楽だわいと思った帰り道、学園に務めるウサ族の者から報告がありました。


 曰く。


「ユウ様。国の制定、お疲れさまです」

「ああ、ありがとう」

「先日のライブを皮切りに各地に国の概念を根付かせるため活動しているとか」

「そうだな。ていうか君、物分りが良いね。ウサギンバレーの出かな?」

「はい。ラミィ様より情報開示の許可を得てユウ様の世界について勉強をしています」


 ラミィの奴がいつの間にかパンと話をつけてさ、俺が知らんうちに書庫から知識を得られるようになってたわけ。んで、ラミィが認めたウサ族にはその情報を得る権利が与えられ、裏からこの世界を発展させるヤベエ存在になっているというわけで、俺が面倒な活動をする以前から一部のウサ族は国というものをきちんと理解していたっていうわけなんだけれども……。


「実は……訳合って報告が遅れていたのですが……その、既に……」

「なんだ? 随分と歯切れが悪いな? 怒らないからハッキリといってごらん?」

「はい、あの、落ち着いて聞いてくださいね?」

「ああ、俺は何時だって落ち着いている。COOLだぜ」

「あのですね、実はその、秋の大地には既に……国が……ユウ様がアイカツに勤しんでいる時には既に国というものが出来上がっていました」


「ファーーーーーーーーーー」

「ユウ様!?」

「今なんて?」

「ですから、もう既に国という物がこの大地には存在しています」

「ファーーーーーーーーーー」

「ユウ様!?」

「っと、天丼も3回目は無限ループになっちまう。まじかよ、一体何がどうしてそんな事に!?」

「それがその……これはユウ様が全くの無関係というわけではないのですが……実際に見ていただいたほうがよろしいかも知れませんね」


 ウサ族の娘はそこまでいうと、そのクニとやらが存在する場所を書いたメモを俺に渡し、忙しそうに去っていってしまった。


 ……俺に関係がある? まさかまた新たな娘が? いやいや、その可能性はあるかも知れないけれど、国が出来ているという事には繋がらないと思う。


 ウサ族の娘は「ユウ様がアイカツしてる頃には既に」という言い方をしていた。つまり、俺がこの世界に来る以前からあったものではなく、ここ最近ぽっと出来た存在であるということだ。


 仮に昔からあるのであればもっと違う言い方をするだろうし、この世界の管理者であり創造主であるパン様が気づかないわけがないからな。


 ……だよね?


 つまり、俺に関係する誰かが俺が忙しい間にこっそりと国を立ち上げていたってことになるわけなんだけれども、一体誰なんだ?


 怪しいのはブーちゃんだけど、あの人……いや、あの神だって俺達と行動していたし、神出鬼没な所があるとはいえ、流石にパンさんの世界であるこの場所でそこまでのむちゃはやらかさないと思うんだよな。


 ……取り敢えず、この件は俺だけでどうにかしていい問題じゃないと思う。


 どれ、後書きであの人と話をつけてまんまと呼び出すことにしますかね。 

ユウ「というわけなんだが」

パン「本文でメタな事言うのやめてよーーーーー!!!」

ユウ「はは、パンさんもすっかりこの感覚に慣れてきたな」

パン「うっさい! ていうかなによ、マリーノもメリノもめっちゃ雑だったじゃないの」

ユウ「1話かからないなんて驚きだよね」

パン「あんたが言うな!」

ユウ「それはどうでも良いんだよ。国だよ国。一体何が起きているんです?」

パン「そんな事私に言われても……下に居るから全体の監視が出来てないのよね」

ユウ「これだから堕天した神は」

パン「してないからね? ちょっと降臨してるだけだし! やめてよね、縁起でもない!」

ユウ「というわけで、次話からパンさんにも来ていただいて、秋の大地の調査に向かいます」

パン「って、何さり気なく次回予告みたいな流れで巻き込んでるのよ!」

ユウ「だって……新たな問題が起きそうなのに俺だけだと面白くならないじゃん……」

パン「面白かったときって有るのかしら」

ユウ「やめてさしあげろ!」

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