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第五百三十四話 ライブ開幕そして閉幕って……あれ!?

 ――そして開幕ッ!


 はい! と言うわけで、開幕ですよ。なになに? 前回と同じ始まり方じゃねえかって? そう言われましても開幕しちゃったんだからそう書かざる得ませんよ。


 ……そんな事はどうでも良いいんです! ステージ見ましょ? ステージ!


 今ステージに立っているのは……ニューゾネレーションズの皆さんですね。 パンフによると、今回のイベントは2組のアイドルグループが順番に登場し、双方の出番が終わった後、予め特別な魔導具で計測していた『盛上りポイント』を比較し、より高い方の勝利となる……だそうで、なるほどそう来たかあ……という感じですねえ。


 ノリで対決だーと言ってみたものの、その辺どうするか考えてませんでしたからね。いっそのこと良かった方のボールを箱に入れて貰おうとかそんな事をボンヤリと考えていましたので、いやほんと裏方に回っといて正解だったわ……。


 しかし、ママ上グループというだけあって、謎の色気がありますなあ。衣装も可愛らしいと言うよりはきれい系で、属性的にはクールって所でしょうか。

 歌もこう、凜々しい感じのメロディーで……つうか、良い曲だな! 誰がこれ作ったんだ?


「勿論わたしでーす♥ どう、ユウ君。いいでしょー? 今ユキウサ達にね、音声記録の魔導具と、再生魔導具を作らせてるからあ、それが出来たら買ってあげてねー」


「マジっすか、もうそんなもん売っちゃうんですか!」


「私は一応ダメだって言ったんだけどさあ、ぶーちゃんが世界の発展に繋がるからって言うから仕方なく……」


「アンタ何よその女神様に言い含められてんだよ! まあ、あって悪いもんじゃ無いと思いますけどね」


 まったく、ほんとだめな女神だなあ。 でもま、何処でも音楽に触れられるようになるってのは悪いことじゃないですからね。本当はそんなのが生まれる前に吟遊詩人かなんかに誕生して貰って、ファンタジーポイントを上げて貰おうかなって思ってたんですが、アイドルとかやらかしてしまったわけなので、俺が文句を言う資格なんてないんですよね!


 というわけで、ニューゾネレーションズ達は終始大人の雰囲気を振りまき会場を魅了してステージを後にしました。


 えっ? 詳しい描写はないのかって? うるせーな! 余りにも圧倒されて気付いたら終わってたんだよ! 飲まれちゃったって奴? しょうが無いじゃんっ


 だもんで正直今の時点ではめっちゃニューゾネレーションズに投票したい! っていうか自動計測されるんだったなこれ。

 

 結構好みの曲調だったこともあって、ついついキンブr……もとい、発光の魔導具を振り回してはしゃいでしまってパンとラミィからめっちゃ睨まれてしまいました……だってしょうがねえじゃん。良い物は良いんだからさ。


「ほら、ユウ! 次もがんばって応援しなさいよ!? がっつりカウントさせちゃってもう!」

「そうっす! ユウさんはゾニュース陣営なんすから、こっちで本気出すべきっす!」


 そうは言われてもな。ゾニュースの歌は結構聴いちゃってるから新鮮味がな……


 と、言っていた僕ですけれども。


 1曲目が終わり、MCが始まりました。


「初めましての人は初めましてー!……せーの」

「「「「「ゾニュースでーす★」」」」」


「ウチらが通っているマリーノ学園に廃校の危機が来ちゃって大変なの!」

「でも、うちらのリーダー、アイリちゃんがね」

「うん、皆を集めてスクールアイドルをしようって」

「アイドルで盛り上げたら生徒がたくさん来て廃校を免れるかなってね?」

「だから……うち……うち……」

「「「「アイリー泣かないで-」」」」

「うん、ごめん! だから、うち、今日こんなにおっきな会場でライブが出来て……嬉しいです!」


「「「「「「うおおおおおおお!!!ゾニューーーース!」」」」」」


「うわああああん!」

「ちょ、ちょっとユウ泣かないでよ! あんたこの演出知ってたでしょ?」

「知ってたし、どこぞの設定パクっただけだから別に廃校しねえじゃんって思ってるし、寧ろ生徒多すぎ問題じゃんって悩んでるけど泣ける!」


「ありがとう! もしかしたら今日で最後かも知れないし、そうならないかもだけど!」

「うちらの歌、聞いて下さい!」

「じゃあ、次の曲……せーの」

「「「「「乱れ雪月花」」」」」


 心の中でズコーッとしたのは俺だけで良い。うむ、会場の連中はMCに引き込まれた流れのまま、歌に耳を傾けているな。


 つうか、なんだよこの選曲。つうか、演歌じゃねえか! 知らねえぞこれ!


「パン? ラミィ?」


「い、いやあ……ラミィがさあ。敵情視察みたいなもんす!とかいってスノステやっててね?あっちにあるじゃん、演歌っぽい奴……それでその、気にいっちゃって……」


「これのメロディ、何故だかウサ族魂が震えるんすよ。ほら、みて下さいっす。会場のお客さん達も泣きながら聴いてるじゃ無いっすか!」


 確かに……。


 いや、あの流れからいきなりしっぶい曲名が飛び出して、まんま演歌が流れ始めたときはずっこけましたけれど、ゾニュースの歌が上手いのもあって普通に悪くないというか……妙にしっくりくるな。


 会場もなんだかやけにしっとりと盛り上がっているし、これはもしかしたら完全に貰ったのでは無いでしょうか。

 なにより、隣でぶーちゃんが悔しげな表情を浮かべていますからね。これはまさしく確定演出なのでは!?


 そして3曲目の歌が終わり、ゾニュース達が手を振りながらソデに戻っていきました。これで2グループの出番が終わり、後は15分の休憩を挟んだ後、両グループが登場しての結果発表ですね。


 何やら物販もちゃっかりあるらしいので、休憩のアナウンスが流れたら俺も見に行ってみましょうかね……と、ノンビリ考えていた時です。


 カッ カッ と、突然ステージにスポットライトが灯ります。


「あれ? パン、ぶーちゃん。もう終わりだよね?」


「そのはずだけど、ぶーちゃん何か知ってる?」


「いいえ? リーちゃんじゃないの? え?なあにあのライト。一体誰が……」


 両女神揃って知らない謎の事態。こりゃなんだ、穏やかじゃ無いぞと思ったとき、それはステージに現れた。


 照明を落としたステージにぽっかりと浮かぶ二つの光。その右側には白い髪の美少女が、そして右側には眼鏡をかけた青い髪の美少女が!


「「ルーちゃんフィーちゃんじゃねえか!」」


 思わずパンとはもります。しかし、あの子達、一体何をしてるんだ……。


「我が名はルーちゃん」

「我が名はフィーちゃん……クフ……」


「あ!あれじゃない? 私達がマブライブ、ぶーちゃん達がアイマイ……てことは、あの子達……」

「まさか、マイカツ……いや、ルーちゃんがハマってるらしいプリプラか!?」


「ルーとフィー、二人のアイドルが揃いし時……」

「いにしえの封印がとかれるのだー!」


 可愛らしいMCの後、同じく可愛らしいメロディが流れ始めました。ああ、これ完全に女児ゲーの曲ですわ。マイカツってより、プリプラかな? 何かそんな感じですわ。


「いきなり出てきて何かと思ったけど、あの子達もアイドルやりたかったのね」

「こっそり準備してたなんて知らなかったけど……可愛いから良いか」


 なんてパンとほのぼのしていたその時――


「「魔王国へようこそ! かむひあ デス★ゾオオオオオン!!!!!」」


 なんとも物騒なかけ声と共に、曲調は一転! この心拍数を速め、高揚させるこの曲調は……


「「メタルじゃねえかよ!!」」


 我が娘達がライブに乱入した……その時点ではまだ理解が及んだが、突然メタルを歌い始めやがった……何が……いやほんと、何が起きてっていうか、どっかそんなネタ仕入れたんだよおおおフィーちゃんだろおおおお!?


 

ユウ「いやマジで誰か何かきいてない?」

パン「私は勿論知らないわよ! ぶーちゃん?」

ぶー「失礼ね。今回ばかりは私もノータッチよ」

ユウ「カズやナギサちゃんは無いとして……おい、ちょっとラミィ」

ラミィ「え? あれ? 何処っすかここ? なんすか? なんで私呼ばれたんっすか?」

ユウ「どこぞの未来人みたいなリアクションはしなくてよろしい。ステージの件、何か知ってるね?」

ラミィ「ぎくぅ! なにもし、しらないっすよ!」

パン「口でぎくぅなんて言う奴が知らないわけ無いでしょ!」

ラミィ「それがその……あの子達がですね、ユウさんとパンさんにサプライズをしたいって言うから…」

ユウ「さ、サプライズ?」

ラミィ「そうっす。自分たちだけで頑張って歌を歌うんだって言うんで、最後に出番を……」

パン「なるほどね……それで、あの歌の情報は……」

ラミィ「知らないっすよ。私が知ってるのはあの子達が出るって事だけっす。衣装も含めて知りませんでしたよ」

ユウ「色々と気になるが……折角のサプライズだし、今は楽しむことにしますか……」

パン「そ、そうね……つっこみどころしか無いけどね……」

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