第五百二十七話 グダらぬようサクサクいきますよ!おら!学園だ!
会議の結果、俺とパンがスクールアイドルチーム、カズとブーちゃん、おまけにナギサちゃんがプロアイドルチームということに決まりまして……。
どちらが娘グループを担当するかで少々揉めましたが、スクールアイドルなのにママさんグループってのはちょっと上級者すぎるだろうとカズをねじ伏せ、無事に俺たちがアイリちゃん達のプロデュースをすることに決まりました。
いいじゃんね、しっくりくるじゃん。マサエさん達、旧メンバーはいわばベテランですよ。見た目年齢が20代前半くらいに見えますからね。十分プロのアイドルとしていけますよ! 決してスクールアイドルとは呼びたくはないけれど!
で、今更丁寧に説明するのも面倒なので省きますが、俺の例のアレによって森を縦断する道路が4日で無事に完成し、マリーノ付近の街道に接続することが出来ました。
マリーノからゾネスの集落までは結構な距離が有るため、バスでも通さない限りは物好きくらいしかやってこないと思いますけれども、今はそれでいいんです。
どの道この集落はナベゾコ同様に既存の文化を大切にしていただく方向にする予定ですからね(住民たちが嫌でなければだけども)
普通の手段でアイリちゃんやマサエさん等、アイドル達を外界に連れ出す道として作ったに過ぎません。
いずれはアイドルの聖地として話題になり、観光地として多くの客が来るようになるかも知れませんが、それはまだちょっと先のお話ですね。
「というわけで!ようこそ!アイドル候補生達よ!君達を歓迎しよう!」
「い、いきなりなんだい? ていうか、ここはどこなんだ!? ウチら、アイドル? ってので母ちゃんたちと戦うんだろ? やたらめったらと……女衆も男衆もうじゃうじゃいるし……ま、まさか! ユウさん、ここってお、男衆と女衆がくっつく繁殖の大きな小屋……」
「おバカ! 何処のエロゲーですか! 違います!」
「え、えろげ?」
「ごほん! それは忘れろ! 俺はこのメリノ学園名誉学園長であるユウだ。君達には今日からこの学園に入園してもらい、スクールアイドルとして活動してもらう!」
「スクールアイドルってのがまずわからないし、ガクエンってのもわからないよ。でも、ユウさんについていけば母ちゃんたちに勝てるように鍛えてもらえるんだろ!」
「ん? あ、ああ。まあ、そうなるかな……」
「聞いたかい、皆! 今日からユウさんの言うことはあたいの言葉だ! 先代に負けない力をつけるため頑張るよ!」
「「「おおー!!」」」
遠巻きに生徒達がこちらを見ていますが、またユウさんが変なこと始めたなくらいにしか思われていないでしょうから、まあ良いことにしましょう。どの道そのうちお披露目するわけですからね。
今回スクールアイドルとして立ち上がったメンバー……いやまあ、元々ゾネスの集落で歌い手をしていた連中をそのまま連れてきただけですけれども、リーダーは勿論アイリちゃん。そしてマイちゃんに、ハルちゃん、ナルミちゃん、ナギちゃんの5人だ。
年齢的には14~16歳くらいの幼さが残る美少女集団ですからね、元々整った顔が多いこの世界の連中においても、やはり目を引く存在のようで、遠巻きに見ているのは可愛い転校生が来たっぽいぞという、例の空気によるものも有るのではないでしょうか。
「ユウさん……今そこのウサギの姐さんからガクエンについて説明を受けたよ。ウチラは……、このガクエンでライバル達と戦い、テッペンを目指すとおなめんと?とか言うのに出れば良いんだな!」
「ちげえええええ! って、何説明してんだこのウサギ! って、ラミィじゃねえか!」
「久しぶりっす! ひどいっすよ! 最近あんまし絡んでくれないし! 聞けば面白そうな事をするみたいじゃないっすか! あちらさんも3人でしょ? 私が入れば丁度あちらさんと数があってフェアになるんすよ!」
「聞けばって、誰もお前に教えてないだろ!?」
「傍受っす!」
……プライバシーとは一体。でも正直助かるっちゃあ助かる。アイドル活動をするに当たって、様々な演出や衣装を考える必要があるけれど、俺やパンだけでは少々不安があったからな。
つうか、トーナメントとかぜってえやらねえからな! 学園編ってだけでもヤベエのに、トーナメントなんか始めてしまったら間違いなくエタる! 知ってるんだぞ! 盛り上げようとして、丁寧に他チームの戦闘シーンまで丁寧に書いているうち、書く方も読む方もだんだんと疲れて飽きてしまってそのままエタっちまうんだ!
……何をいきなり言ってるんだ俺は!兎に角、学園編はそんなに丁寧にやらないから!
「さて、一ヶ月という短い期間では有るが、せっかくなので君達には普通の学園生活も送ってもらおうと思う」
「いっかげつ?」
「そう、そういう日時や時間の概念と言った新たな一般常識や、狩りに役立つ勉強、今後役に立つかも知れない商売に関する知識などを覚えることが出来るぞ」
「へえ、歌わしてもらえるだけじゃあ無くて、色々教えてもらえるのか! へへ、母ちゃんたちに言ったらうらやましがるだろうなあ」
きゃっきゃきゃっきゃと喜ぶ美少女たち。こうしていれば普通の女の子たち何だけど、狩りをしているところはきっとゴリラなんだろうからなあ……この世界は油断ができねえわ。
さあて、俺に課せられた使命はこのかわいい5匹のゴリラを世に解き放ち、世界を震撼させることだ! 気合い入れていくぜ……いで! いでで! いってえ!
「おいこら! なにすんだ!」
「え? あれ? なんでだろ?」
「なんでだろうな、オヤカタ」
「今さ、なんでか知らないけど」
「ユウさんを殴らなきゃって」
「皆一斉に殴ったのマジ不思議だよな」
……あれかな……この子達もナギサちゃんと同じゴリラセンサーが搭載されて……いや、寧ろナギサちゃんのルーツって……。
パン(雑に展開したわね!)
ユウ(しゃあねえだろ?油断すると何時まで経っても集落から出られなくなるからな)
パン(道路の開拓で俺SUGEEとか、外の知識で俺SUGEEEとかやりだしたらきりがないものね)
ユウ(うむ。そういうシーンはさっさと飛ばすに限る)
パン(なんてメタい発言を……じゃあ、あれかしら?学園編も適当にスキップを?)
ユウ(知らん!)
パン(えっ?)
ユウ(その場のノリと勢いでどうとでも変わるといっているのさ)
パン(……つまり、まだちゃんと考えていないってことじゃないの……)




