第5話 プラナとオーラ
「よし、このへんでいいかな。さて今からオーラについて話そう。」
陸兎はレナに真剣な顔を向ける。
その面影から、レナはこれから大事な話が始まるんだと感じると、緊張が走った。
「オーラとは体内にある生命エネルギーである”プラナ”を体から開放したものなんだ。オーラを操り身に纏うことで、強大な力を発揮することができる。…こんな感じで」
陸兎は燃え盛る炎のオーラを全身から放つ。それは一切の乱れもく揺らいでいる、澄んだ赤橙色のオーラ。
「オーラは人によってその特性が異なる。俺は炎のオーラだけど、電撃や流体、金属などを操作できるオーラ使いも存在する。…オーラそのものの説明はこの辺で終わりにして、早速オーラの使い方を教えよう。」
「はい、お願いします!」
レナはやる気に満ち溢れた様子で目を輝かせる。
「まずは体内の”プラナ”を感じ取るところからだ。レナは体内のプラナが比較的多い方だと思うから簡単にできると思うよ。目を瞑って、臍の辺りに意識を集中させて。」
陸兎は、凡人なら習得に何年もかかるプラナの感知を、レナなら容易く成し遂げるのを確信していた。
「はい、おへそのあたりですね…」
レナは目を瞑り、集中する。視覚を遮断することで意識が体の内側に向う。すると、確かに感じ取ることができた。臍の中心から体全体に巡る熱く神秘な流れ。
「感じます、体の内側でなにかが流れてる」
「そうだよ、それがプラナ。次はその流れを一気に体の外に出すイメージで」
陸兎は確信していた通りにレナが感知に成功すると、嬉しさが込み上げてくる。
「ふっ!」
次の瞬間、レナの体の周囲には昨夜の戦闘でも見せた、白いオーラが溢れ出ていた。それは陸兎のオーラよりも天高く立ち上り、途中で乱れて飛散している。
「できました!これで合ってますか?」
レナは自慢げに陸兎に尋ねる。それはまるで正解した答えを褒めてもらいたい無邪気な子どもの姿だ。
「すごいよ、レナ、流石だ。でも、今のままではオーラの力を効率的に使えてない。オーラの開放のあとは、自分の体の周りにオーラを留めるんだ。」
「オーラを留める…、こ、こんな感じですか?…これきつい、」
レナは初めて行うオーラの操作に、体力と精神を削られる。
「うん、できてるよ。最初は体にオーラを纏うだけでとても疲れると思う。だけど、慣れるとほぼ無意識の状態で、オーラの開放から体に留めるまでの動作をできるようになる。」
「この状態を保つので精一杯ですよ~。本当にそんなことできるようになれるんですか?」
レナはとてつもない集中力を必要とするこの技術に慣れる気がしなかった。
「特訓の第一歩として、まずは、オーラを纏った状態で戦えるようにしよう。」
―――――
同刻。
陸兎たちがいる街から少し離れた都心部。
高層ビルが集中する中、40階建ての、一見すると普通のオフィスビルがそびえ立つ。
建物内の一室。 ――
「氷室さん、実験体006番の大まかな位置を掴めました。」




