第4話 オーラの才能
「少し、かすっただけです!大丈夫です、陸兎さんは私が守ります!」
レナはそう言うと、次なる攻撃のために構える。しかし今度はモンスターの方から攻撃を仕掛けてきた。先程のように刃を飛ばしてくる。それに続くように、レナに向かって突進し腕に持った刃を振りかざす。
レナは初弾の刃を避けると、避けた先にモンスターが刃を振り下ろしてきた。レナ完全には避けられず、左腕を少しかすってしまう。しかし、すぐに反撃を開始する。
「これで、決めます!」
レナはカウンターの蹴りを入れようとする。レナの攻撃が入ると思われた瞬間、レナの身動きが取れなくなってしまう。
「う、うそ…」
レナの体の周囲には、陸兎と同じ光の輪が纏わりついている。体とオーラを拘束するオーラの輪だ。
「そんな、私はここでも何もできずに終わるの…」
レナは過去に同じような出来事があったかのような様子で俯く。モンスターは無抵抗なレナに刃を向け、振り下ろす。
その時だった。
光線のように眩い炎が陸兎の右手から放たれ、一気にモンスターの心臓を貫く。それは瞬きをする間もない一瞬の出来事だった。
「ガァ…ㇵ」
モンスターは人体の形を保てず、穴の空いた心臓部から崩れ落ち、全身灰となって消えた。
「り、陸兎さん!」
「どうやら、拘束は2人同時にできなかったらしい。レナが傷つく前に助けられて良かった。」
陸兎は両腕から血を流しながらも、冷静に相手のオーラの特性を分析する。しかし、その事よりもっと気になることがあった。
「レナ、君はオーラを使えるのか?」
「オーラ?…」
レナは一瞬きょとんと顔をかしげたが、先程の戦闘を思い返す。
「もしかして、体がすごーく軽くなった時のあのフワフワですか?自分でも何が起きたのかわからなくて…、相手を倒すことで頭がいっぱいだったから。」
「もしかして、無意識であれをやったのか。」
陸兎はレナが持っているオーラの才能に驚愕する。陸兎は間近でみたあの溢れるオーラの才能を育ててみたいと考えた。
「レナは追われている身だ。今日みたいな戦闘はしばらく続くだろう。そのフワフワ、オーラを使いこなせれば、レナは俺に負けないくらい強くなれる。」
「ほ、本当ですか?…私、もっと強くなりたいです!さっきみたいに陸兎さんがピンチになっても、私ひとりで相手を倒せるようになりたいです!」
レナは先程の戦いでモンスターを倒しきれなかった後悔を払拭するように、強くなりたい願望を表す。
「明日から、オーラの扱い方をレナに教える。」
「はい!よろしくお願いします。」
―――――
翌日。
陸兎の両腕に巻かれ包帯は昨夜の戦いの余韻を残している。朝食を食べ終えた2人は街にある裏山に向かった。木々がそびえ立つ林を抜けると、そこには少し開けた野原が広がっていた。
「よし、このへんでいいかな。さて今からオーラについて話そう。」




