表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
商人と月影祭
97/122

【94】訓練

「今の!いい感じだったよね!」


新しいスキルを習得するための練習をしている最中、成功した感じがしたのか金華が嬉しそうな様子で話しかけてきた。


「確かにいい感じだった、確認するから少し待ってくれ」


「うん!」


〈解析の虫眼鏡〉を使って金華の事を確認すると、金華の予想通り金華は【魔力覚醒】のスキルを習得していた。


これは…かなり早いな。まだ練習を初めてから一時間くらいしかたって無いのに【魔力覚醒】を習得出来るとは思わなかった。確かに【魔力覚醒】はそこまで習得難易度の高い汎用スキルじゃないけど、それでもかなり早い。


本当に金華は才能に溢れている、いやセンスが良いと言った方が適切か?対して黒蓮の方は…やっぱりまだ習得出来て居ない…まぁ初めてスキルというものを知って、多分そこから初めて魔力の事を意識し出したんだろうに、それからものの一二ヶ月ぐらいであそこまでしっかり魔力を制御出来てるんだから黒蓮も十分にセンスが良いはずなんだが……


……自分は練習とか全くして無かったのもあるけど必要最低限魔力を操れるようになるのにすら半年以上かかったし。思い返すと悲しくなって来た…三人ですぐに旅に出ずに二人はるしさんに稽古を付けてもらった方が効率的に強く慣れたのでは?


「……ドーン?」


「…あぁ、習得出来てる。やったな」


「やったぁ!」


新しいスキルを習得出来た事が嬉しいのか、輝かしい笑顔を浮かべて無邪気に喜んでピースまでしている。


とはいえ…途中途中で休憩こそ挟んで居たものの、一時間ぐらいもの間【魔力覚醒】を習得できるように工夫しながら大量の魔力放出し続けるのは並大抵の事では無く、疲労の影が見え隠れしている。


「お疲れさまだな金華、よく頑張った」


「ん〜!本当に大変だったよ!最後はずっと気持ち悪いし……」


「金華、無理はしないように言わなかったか?」


「言ってたけど!これぐらい大丈夫だよ!ちょっとクラクラするぐらいだもん!」


「それなら…とはならない。今は余裕があるんだ、具合悪いのに練習を続行しちゃダメだ。大事になったらどうする?もっと自分を大切にしろ」


「うっ……で、でも明日から護衛依頼だし…今出来なきゃしばらく習得出来ないじゃん!」


「それはそうだが【魔力覚醒】は護衛依頼をこなすのに必要なスキルでは無いし。護衛依頼が終わってからで大丈夫だろう?」


「むぅーそうだけどそうじゃないの!もう!!」


金華はぷっくりと頬と尻尾を膨らませて怒って怒ってしまっている……一体なぜ?


「ほら、お姉ちゃんも言ってやってよ!」


「え?…あ!」


金華が突然声をかけて来て驚いたのか、集めていた魔力の制御に黒蓮が失敗し、不安定な状態に遷移してしまったが…黒蓮も慣れた物で爆発する前にそれを遠くに放り投げたが、慌てて投げた上に、直前で話しかけられたからか、放り投げなられた魔力の塊は真っ直ぐに金華の方へ…


「ぐっ!」


幸いなことに自分と金華の距離は近く自分が割って入ることで金華を守ることに成功したが、想定よりも威力が高く、衝撃で思わず声が漏れてしまった。


「ドーン大丈夫!?」


「……ああ、何ともない。思ったよりも威力が高くてビックリしただけだ。」


「ごめんなさいドーン、金華」


「ううん、急に声かけちゃってごめんねお姉ちゃん」


「結構威力高かったし、黒蓮も習得は近そうだな」


「……そうだと良いのだけど」


この後、黒蓮は10数分で魔力を一箇所に集める工程をマスターしてみせ、【属性付与】で慣れていたのもあって集めた魔力を武器に込める事もそう時間をかけずに出来るようになった。


「ふぅ、集めた魔力を武器に移す必要があるって言われた時は…もうダメかと思ったけど案外何とかなるものね」


「…順番じゃなくて、いっぺんに教えた方が良かったか?」


「まぁそうね…やっと成し遂げたと思ったらまだ先があったのだもの……精神的に来るものがあったわ」


「ごめん次からはそうする。全員スキルの習得が終わったしもう街に戻るか?」


「まだ休むには早い時間じゃないかしら?」


「まだ日が高いしね!」


「……二人ともスキルの習得で疲れていないのか?」


「疲れてない訳じゃないけど、この程度なら問題ないわ」


そう言って黒蓮は、まだまだ元気であることを示すように胸元で握りこぶし作って表現してみせる。金華も同意するように激しくうなずいている。自分はまぁスキルを使って周囲を警戒していただけだからそこまで疲れて無いし。


「それならいいんじゃないか?だが、いったい何をするんだ?」


「そんなのレベル上げに決まって居るわ」


やっぱり黒蓮…なにか焦ってる感じがする…危険か?いや、しかし言っている通りそこまで疲れて居るようには見えないし少しぐらいは大丈夫だろう。


「わかった。ここら辺に魔物は居ないみたいだし場所を……」


移そう。そう言おうとした所で天啓に似た閃きを得た。


「どうしたのドーン?」


「いや、いい事を思いついた。また1人づつ転移させるから少し待ってくれ」


長距離転移(ロングテレポート)』で自分のダンジョンに全員移動させる。


「ここは…ダンジョンの中かしら?」


「その通り。月隠の影響で魔物数が少ないから、そこら辺で狩りをするより俺が沸かせたの戦った方が効率がいいはずだ」


「確かにその通りだけど…それってポイントは大丈夫なの?武具とかを作るのにも使うのよね?」


「二人のレベル帯ぐらいなら余裕だから安心してくれ」


「ドーンはしないの?」


「自分で生成した存在を倒しても経験値は入らないし、手伝うと二人のレベル上げの効率が悪くなるから、それじゃ準備が出来たら言ってくれ生成するから」


「私は何時でも大丈夫よ」


「私も大丈夫だよ!」


「それじゃ【命の生成(クリエイトオブライフ)()()()()()()()()…」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ