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神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第二章】呪われし国と無敵の天使
56/123

【53】魔力増幅薬と人間の街

ちょっと悔しいけど直接聞けばいいか。


「ちなみにその悲願ってなんなんだ?」


そうあっけらかんにたろさんに聞くと少し驚き悩んだ素振りを見せた後まぁお世話になったし…という事で話てくれた。なんでも精霊樹の葉を使ったポーションは()()()()()と言われていて、使うと魔力が()()()らしいんです。その効果を求めて高位の傭兵やお貴族様にとても高く売れるんです、更には元々あの街はそれによって発展して来た街だったけど、傭兵が世代交代に失敗したせいで精霊樹の元まで辿り着ける傭兵がいなくなり、それによって基幹産業が立ち行かなくなった結果徐々に街も衰退して行っているらしい。


「とはいえ、それもこれで解決ですけどね!」


「そうかもな。と、言うか顧客がそう言う人達ならお貴族様が外から傭兵を引っ張って来たり、私兵を貸し出したりしてくれそうな気もするが…」


「それは昔…具体的には父の世代の時にそう言う話はあったらしいんですけど、領都がドラゴンに襲われたなんだで話が流れてしまったらしくて、その後も復興に手一杯でこっちに手を回す余裕が無いとかで……傭兵の方々はたまに来る方もいますけど、わざわざ自分たちの為に取った物を市場に流すような方はそうそうおりませんから」


「なるほど…教えくれてありがとうございます」


「いえいえれこれぐらいお安い御用です!」


そんな会話の後、黒蓮の回復を待って帰路に着いた。風の精霊を倒したおかげか行きに吹いていた強い風は随分となりをに染めて穏やか物になっており、随分と楽な帰り道だった。


しかし…魔力増幅薬か、少なくともゲームには最大魔力を増やすような消費アイテムは無かったはずだが…異世界特有のアイテムなのかあるいは、なにかを勘違いをしているか。この世界鑑定系のアイテムやスキルが一般じゃない感じするし後者も全然有り得る…が前半なら是非とも欲しい品で、これは確かめる必要があるかもな。


「皆さん今回は本当にありがとうございました。」


「仕事だものそこまで感謝する必要は無いわ」


そうして街に戻った後、依頼達成の報告を傭兵ギルドで行い、その報酬金を受け取った所で彼女とはそこで別れる事になった。ちょうど昼時の時間だったたので折角だから一緒に昼飯を食べないかと誘ったのだが、念願の精霊樹の葉を手に入れ試したい事がたくさんあって我慢出来ないという事で足早に帰って行ってしまった。


少し、寂しい物を感じたがその後は三人で精霊に吹き飛ばされて離れ離れになった後どうなったのかを食事をしながら話し、黒蓮が重症を負ったと言う事で午後は依頼を受けずにゆっくりする事になった。



そうしてその後は平和…とは少し違うが安全に深層に挑むためにレベルあげに注力しながらも安定した日々を過ごし、たまにタロさんと薬屋を冷やかしに行ったりしながらも、遂に念願だったDランクにも無事に上がれたのでそろそろ深層の行きのCランク依頼を受けて見ようと傭兵ギルドにきていた。ココ最近は狩った魔物の肉を納品する事しかしていなかったので依頼を受けるのは久しぶり……


そんな事を思いながら早朝の傭兵ギルドに入るといつもの受付のおじさんにこっちにくるように呼び止められた。なんかこの展開既視感があるな…



「お前ら全員いるな?」


「いるけど…また何かあるの?」


黒蓮も似たような事を思っているのか僅かに眉をひそめ不安げ表情を浮かべながら受付のおじさん問い掛ける。


「……ここじゃなんだ、ちょっとこっちに来い」


受付のおじさんは辺りを見渡した後、隣の受付の人に目配せして席を立ってカウンターからこっちに出て来て着いてくるように促してくる。それに困惑した様子を見せる黒蓮は助けを求める様にこっちに振り返って来た。


「ちょっと待ってください一体なんの用なんですか?」


「あ〜そりゃそうだよな、こんないきなりじゃ警戒されるわな。詳しいことは言えないが…今後のお前たちについてだ」


そうとだけ答えて歩くのを再開した受付のおじさん。こっちを見ている黒蓮に頷いて返し三人で階段を登って行く受付のおじさんの後を追った。受付のおじさんは2回の奥にある他の扉とは違う両開きの扉を開けて中に入って行き、その後に続いてその中に入った、なかは執務室を思わせる作りなっており、受付のおじさん一番奥にある大きな机の席に回り込んで座った。


「あぁなるほど」


「えぇ?ドーン何かこれで分かったの?」


「受付のおじさんは受付のおじさんじゃなくて傭兵ギルド長のおじさんだった…て事ですよね?」


「その通りだ、もう少し驚いてくれると思ったんだな…….あと、おじさんおじさん連呼するのは止めてくれ、まだそこまで歳いってねぇから!」


「そうですか。それで傭兵ギルドフェル支部、ガーンギルド長どの。わざわざここまで呼び出していかなご用でしょうか?」


「あーなんか調子狂うなお前。まぁいい、それで要件だが…担当直入に言うとお前達この街を早急に出ろ」


「はぁ?ちょっと待ちなさいよ!どう言うこと!私達この街にもギルドにもかなり貢献して来たと思うのだけど!」


「そうカッカするんじゃねぇよ、別にあんたらに落ち度があって出てけって言ってるわけじゃねえ。むしろ多大な…替えのきかない貢献をしてくれお前たちにだからこそこうして話す場所を設けてるんだ」


「……」


「まぁ聞いてくれよ、少し前にあんたらのおかげで採取出来た精霊樹の葉で魔力増幅薬が完成したんだ。それで…まぁもう察してるかもしれないがあれは代官肝いりの依頼でな、完成したら宣伝も兼ねてお貴族様に売られる事になってたんだが……なんと購入したのは中央の貴族の貴族だったんだ。……あんまよくわかってねぇ顔だな、これも…そっちの嬢ちゃん二人は特にもう察しが付いているかもしれねぇがこの国は()()()()()()でな、ここは辺境だからそこまででも無いが…中央はかなり酷い」


「なるほどね…それでそんな貴族相手で庇い切ることが出来ないからこれから、多くの貴族が訪れるようになるであろうこの街から出るように…というわけね?」


「その通りだ、話がら早くて助かる」


「けどこの街の他の街に繋がる道ってひとつしか無かったわよね?」


「そうだな、だから…これも提案なんだがこの国を出ないか?」


「と、言うと?」


黒蓮がそう聞くとガーンは机の引き出しを開けて一枚の古臭い紙を取り出してテーブルの上に広げる。


「ここに一枚とっても古い地図がある、これは東の深層のさらに奥にある山脈を山越えするための道が記された地図だ。かつてこの街が最盛期だった時、この街は深層のさらに奥の山脈…のさらに奥にある国と交易の場でもあったらしくてな…その時に使われていた地図らしい。今となって使い物にならんしこれをお前達にやる。俺にしてやれるのは…ここまでだお前達でどうするか考えろ、貴族様がこの街にくるは来るのは1週間後らしいからそれまでにどうにかすることをおすすめする」






第一章が終わり、第二章が遂に始まり主人公達に旅立ちの時が訪れました。

ここから物語は急速に進展して行きますので乞うご期待ください。

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