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神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第一章】始まり
28/122

【25】特訓

「取り敢えず、また不意を打たれてやられない様にする為に探査系と隠密系の能力を習得した方がいいと思う。これについて俺がやるから…黒蓮にはスキルの練習をして欲しい」


「そ、そうよね、やっぱり使えた方がいいわよね…」


「そんな緊張しなくて大丈夫、ちゃんと方法は考えてたからね。少なくともスキル発動自体は動作との紐付けを行えば出来るはずだから」


「そう…なら期待しておくわ」


「はい!はい!私は何をしたらいいのドーン?」


「金華…金華には出来れば黒蓮の練習に付き合ってあげて欲しいのと後は…金華ってどんなのを信仰してるのか次第かな」


信仰系魔法の使い手は序盤でも信仰対象によって上昇する能力や行使する魔法の効力に変化があるし、その差異は強くなればなるほど顕著に現れる。多分この世界でもそれは変わらないだろうから、何か新しいスキルを覚えたり、立ち回りを教えるにしてもどんなものを信仰しているのかを知らないと適切なものは教えられない。


「どんなの?…ん〜特にこれと言って何かは信仰してないよ?」


「え、金華って信仰系の魔法使いだよね?」


「そうなの?」


そういう金華は何それ?て感じで首を傾げている。黒蓮も似たようなら感じであり、少なくとも2人は何も知らないようだ。


「あ〜なるほど」


別に特に何かを信仰している訳では無かったのか。これはちょっと予想外、金華の使う回復魔法は随分と回復速度が早かったからてっきり癒しとか豊穣とかそっち方面の神を信仰しているのかと思っていた。まぁこれはこれで金華の進みたい道に進めるから悪くない…はずだ。


「良いか?金華が使っている魔法は信仰系魔法に分類される魔法で、この魔法は他と比べて特殊で信仰対象によって使える魔法の効力や種類が変わって来るからどんな魔法を使いたいのか考えて信仰対象を選ぶ必要があるんだ」


「そうなんだ!全然知らなかった」


「ちなみに信仰対象を喜ばせる事や、一日一回信仰対象に祈りを捧げることで親和性を上げられて信仰魔法の効力が上がったり使える魔法が増えたりもするんだけど…信仰対象を変えると親和性が完全にリセットされて一から上げ直しになるから慎重に選択した方がいい」


「ふーんそうなんだ……それならドーンに私が何を信仰するべきなのか選んで欲しいなぁ?」


「え、いや、さすがにそれは…最初はともかく殆ど一生物だし自分で選んだ方がいい」


「それはそうかもしれないけどぉ。ドーンの方が詳しいんだから私が選ぶよりドーンが選んだ方が私達に適切な信仰対象を選べるだろうし、何より私はドーンに選んで欲しい!…んだけどダメ?」


「まぁそこまで言うなら俺が決めよう」


いや、まさか仲間とはいえ他人の信仰対象を選ぶ日が来るとは…ゲームでは初心者の育成はもちろん初心者と関わる事も殆ど無かったから全く想像してなかった。


それはともかくとしてゲームで信仰対象として人気があったのは癒しの神、戦神で次点で狩の神、星だ。癒しの神は名前から察せる通り、一般的な信仰系魔法のイメージである回復魔法に特化するための信仰先。戦神はバフ特化。狩の神は降霊。他とは明らかに毛色の違う星は自然系…要は雨乞いとかの環境への干渉、大地や風の神などの自然系の神を信仰する場合との相違は対象の数と効力。


個人的には状況対応能力の高い星を信仰するのが最も良い気がするけど、金華の今までの必死に怪我を治そうとしている行動を省みると癒しの神を信仰する方が金華にはあっているような気もする…ん〜まぁ二択ぐらい本人に選んでもらおう。


「俺は癒しの神か、星を信仰するのがいいと思う」


「癒しの神…は、まだいいとして星?星ってあの夜空に浮かんでるキラキラしてるやつの事よね?」


「それであってる。けど、信仰して欲しいのは夜空でキラキラ光ってる星じゃなくて、いま暮らしている星だ」


「何言ってるのドーン?別に私達は星で暮らしてないわよ?地面光ってないし」


「ん〜俺も詳しい訳じゃないから説明が難しいんだけが星にもいくつか種類があって………まぁ取り敢えず今暮らしてる()()も星の一って理解でそう大きく間違えてはいない…はずだ」


「??」


「黒蓮…そんなんじゃ何も分からないだけど?みたいな顔でこっちを見ないでほしい。気になるなら余裕がある時に頑張って教えるから」


「?まぁいいわ」


「それでドーン、癒しの神と星を信仰するとそれぞれどういうメリットがあるの?」


「癒しの神を信仰すると回復に関連する魔法の効力が向上するし使える信仰系回復魔法も増える。星を信仰すると…地形や環境に干渉するタイプの信仰系魔法をいくつか使えるようになる」


「ふーん、それじゃドーンおすすめの星を信仰するようにするよ!」


金華はいたずらっぽく笑いながらそう言った。


「え、いや、二つとも同じぐらいおすすめなんだけど…」


予想外の金華の発言に驚きながらそう返す。確かに癒しの神を信仰するよりも利便性の高い星を選んで欲しいとは思ったけど…そういえば出会ったばかりの時に金華は勘がいい聞いた気がする。


「そういう割には星の説明の方が熱が入ってた気がするよ?」


「う、それは正直否定出来ない」


「ふふ♪選んでくれてありがとうドーン!それで…私は何をすればいいのかな?」


「そうだな…今後を見据えると敵の属性や戦い方を素早く察知する為に魔物鑑定のスキルを金華には習得して欲しいんだけど…」


鑑定系の取得条件は基本的に一定以上のINTと取得したい鑑定スキルに関連する知識…今回の場合欲しいのは【魔物鑑定】で〈魔物図鑑〉を読めば習得出来るはず。魔法使い系のクラスは基本的にINTが高いし狐獣人も高い方だったからそっちは多分問題無いはずだが……〈魔物図鑑〉ってこの世界にあるのか?んー〈魔物図鑑〉を読むのはあくまで魔物に関する知識を手に入れるためだから別にあれじゃ無くても良さそうだが……まぁ俺が生成すればいいのか。


「必要な道具が無いから少し待って欲しい」


「わかった…」


うつ向き、落ち込んだ様子を見せる金華の頭を撫で慰めるように優しく撫でると金華は自分の事を見上げて嬉しそうに目を細めてにっこり笑った。機嫌を治してくれたかな?


「取り上げず黒蓮がスキルを使えるようになったらポイントとお金を稼いで金華の新スキル習得の為に〈魔物図鑑〉を生成するって流れが良いと思う」


「わかった!」


「…私も良いと思うわ」


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