表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第一章】始まり
16/122

【13】街中

傭兵ギルドでのジャイアントベアの解体肉の仕分け作業が終わり、金額8枚の報酬も受け取った。三人で協力して行ったこともあり量に対して比較的手早く完了したように思えたが、時刻は既に昼過ぎなってしまっている。


「思ったより時間かかっちゃったね」


「そうね、あそこまで大きいのは初めてだったから仕方がないところもあるけど、ここまで時間がかかるのは流石にちょっと予想外だったわ」


「そうだな、次からは解体した後に適当に詰め込まずにちゃんと部位ごとに分けるようにするべきだろう」


黒蓮の言う通りここまで納品に時間がかかるとは思っても見なかった。ゲームじゃ納品したら報酬が即座に支払われてたし…いや、そもそも納品物の仕分け作業ってギルド側が行う作業じゃなんじゃないのか?ほらこの手の話だと大量に納品すると少し待たされる描写がよくあるし……


ーーーグゥゥゥ


そんな事をかんがえていると近くからお腹の音が鳴った、自然と吸い寄せられるように視線を音が鳴った方に向けるとそこには金華がいた。


「あはは///う〜ん、こんなことなら先にご飯食べておけば良かったねー」


見られた事に気が付いたからか、お腹がなったのが恥ずかしかったのか、金華は羞恥心で顔を赤らめ尻尾を激しくながら誤魔化すようにそう言った。


「そうだ、折角まとまったお金が手に入ったわけだしちゃんとしたお店に言ってみましょ」


「あ!それいいね、ココ最近は屋台の安いご飯ばっかりだったし!」


「ドーンもそれでいいわよね?」


「もちろん」


というわけで傭兵ギルド出て三人でそれなりに人が行きかう大通りを暫く進んでいくと次第に流れる風に肉が焼ける香ばしい匂いが香り始めた。匂いが香ってきた方向を見てみるとそこには祭りなどで見かける屋台を彷彿とさせる出店のようなものやバザー等で見かけるシートの上に商品を置くスタイルの店が軒を連ねており、そこでは調理済みの食材はもちろん野菜や肉、そのものやポーションも売りに出されているようだ。


その中には元の世界では見かけたことの無い食材のもありとても目を引かれ……その時初めてちゃんとこの街…あるは世界を見たような気がした。


「…まじで異世界に来たんだな」


「ん?ドーン何か行ったかしら?」


「いや、何も」


「あ、あった!あそこのお店に入ろ!」


何処かしんみりとした自分の気分を跳ね除けるように元気な金華の声が響き、金華は自分と黒蓮の手を引いて先程指さした店に向かう。


たどり着いた店は開放型…と言えばいいのか海の家を彷彿とさせる外から店内が見渡せる独特の作りになっており、既に昼過ぎだというのにそれなり人が入っており人気店である事が伺える、出ている品は黒パン、野菜がたっぷり入ったスープ、ステーキが多い気がする。三人で座れる空いている席に座ると店員がやって、店の壁にかけてあるメニューを見ながら各々品を注文した。金華曰く「このお店のお肉はすっごく柔らかくて美味しいんだよ!」と目を輝かせて教えてくれたので金華と同じステーキ定食を頼み、黒蓮は具だくさんのスープを頼んだ、後このお店の肉はオーク肉らしい。


しばらく待って提供された料理を食べて見ると…なるほど、確かに金華が言った通り柔らかいし肉汁たっぷりでかなり美味しい、銀貨二十三枚と宿屋の時の3倍ぐらいの値段がするだけある。これは先に食べておいて正解だったかもしれない、この世界のオークがどんな見た目をしてるのかはまだ知らないけどどうせ二足歩行の太った豚か猪で……うん、そんなものを見た後に食べられたかと聞かれる少々疑問が残るし、何事も一度味わえば精神的ハードルが下がるものだし。


ちなみにジャイアントベアの通貨は鉄→銅→銀→金→緑銀(ミスリル)の順で価値が高くなり百枚でひとつ上の通貨と同価値になるらし、硬貨の大きさは大体親指の爪くらいか。


食事を終えて人心地着いていると対角線上の席に座っていた黒蓮が急に身を乗り出して顔を此方に近ずけて来た。


「急にどうかしたのか?」


「チッ察しが悪いわね、こっちに寄りなさい」


黒蓮に催促されるままに自分も身を乗り出して顔を近付ける。食事所故、様々な料理のいい匂いが混ざりあっており、少々分かりにくいがさすがにここまで近付くと自然と黒蓮の匂いが香ってくる…なんと言うか大して清潔でもない手拭いで体を拭いただけの筈だし、ちょっと前まで森で動き回って汗をかいていたのにそれなり良い匂いがするのは何故なんだろうか?


「ちょっと話聞いてるの?」


「あ〜ごめん、ちょっと見とれてた」


「は、はぁ!?あんた馬鹿なんじゃ無いの!?」


そう言う黒蓮は恥ずかしかったのか慌てて赤くなった顔を離して勢いよく立ち上がると体を強ばらせビシッと指を突き付けて来た。ははぁん、さてはこいつ容姿を褒められ慣れて無いな…まぁ確かに異世界だからたなのか元の世界よりも美男美女が多い気がするし、そもそもこの街でこの二人以外の獣人を見た事ないから、可愛い、よりも、獣人だ!の方が先に来そうな気がするしそんな物なのかもしれない。


「お姉ちゃんシーだよ、そんなに大きな声出したら折角顔を付き合わせて小さな声で喋ってるのにら注目されちゃうよ!」


いつの間にか近付いて来ていた金華が大きな声を上げて指を指したまま固まっていた黒蓮を咎めると、黒蓮は慌てて席に着いた。


「そ、それも、そうね……もうこの店を出ましょう」



という訳でいそいそとお店をした後、昨日泊まった宿屋に戻ってきた幸運にも宿屋の部屋にはまだ空きがあり、お金も十分に足りていたのでその部屋を取った後…今後の相談の為に二人の部屋にいた。


「二人とも座ったわね、それじゃ今後事に着いて話す前に……ドーン金華から聞いたけど貴方は…今後も私達やって行ってくれるって事でいいのね?」


「ああ、二人が許してくれるならぜひ仲間に入れて欲しい」


「ドーンは十分に強いし能力も役に

立つし、性格も悪くないから…そうね、仲間になりたいならしてあげるわ」


「ありがとう黒蓮」


そう言って頭を下げる。


「お姉ちゃん…昨日ドーンが仲間にしてほしがってるって伝えた時あんなに喜んでたのにどうしてそんな言い方しちゃうのかな〜」


「べべべ、別に!喜んでなんていないわ!」


「ククッ」


「そ、そんな事より!ドーンが仲間になるなら幾つか聞いて置いたい事があるの、答えてくれるわよね?」


「答えられる質問なら」


「まぁそれでいいわ。それじゃまず…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ