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神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第一章】始まり
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【12】傭兵ギルド

「なるほど、間違い無いな確かに確認した。ドーンて言ったか?仮で渡した奴を正式な物に変えるから一旦返してくれ」


傭兵ギルドの受付のおじさんに促されるままに、最初に訪れた時に渡された手の平ぐらいの大きさをした木の板を渡す。


「確かに受け取った、ちょっと待ってろ」


受付のおじさんはそう言うと席から立ち上がってカウンターの置くにある扉の中へ入って行った。


「私たちはジャイアントベアの方を換金して来るから、鞄を」


「わかった」


自分が背負っていた鞄を受け取った黒蓮は金華と共に換金所の方に向かった。それから少し経って扉の奥から受付のおじさんが戻ってきた。


「またせたな、これが正式な奴だ」


そう言って渡されたのは先程返した木の板の鉄版で特に仕掛けも無く書かれている事に変わりはな……いや、よく見てみると右上にがA〜Fまでの文字の羅列が追加されており、Fの周りだけが丸く凹んでいる。


「気が付いたか。それはまぁ登録者の傭兵ランクを示すもので、それを基準に依頼の受注に制限がかかる場合があるんだ。例えばお前たちが受けたマジックマッシュルームの採取依頼はEランク以上じゃないと受けられない….とかな」


「俺はそれ以下だった分けだけど依頼達成扱いで良かったのか?」


「別に構いやねぇーよ、そこまで厳格にやってるわけでもねぇし、ちゃんと依頼を受注して行ったから比較的ましだしな」


「そうなのか?」


「おう、例えばそうだな…Aランクの依頼で求められてる物を()()()()Fランクの奴が持っていて、それを納品したとしたらちゃんとそいつにその依頼の報酬は支払われる。まぁ依頼のランクは危険度や難易度を示してるからおすすめは全く出来ねえし、そう言う場合は傭兵ランクに反映しないように言い含められてるからな」


「なるほど」


「こっちとしては欲張って無駄に死なれたら困るからな。そんなことはさて置き傭兵ギルドのルールを説明しなきゃいけねぇーんだが…いるか?」


「そりゃ当然いるでしょ、むしろいらないやつ居るのか?」


「これが残念な事にそれなりにいるんだよな…これが、それで後から文句言ってくる奴らもいやがる、お前らがちゃんと聞いてなかっただけだろうが!」


そう言う受付のおじさんから憤りを感じられ、そう言うパターンに余程腹を据えかねている事が伺える。


「あぁ、わるい。ルールの説明だったな、さっき行った傭兵ランクのこと以外だと……

・私闘の禁止

・受けた依頼を厳守

・無駄な殺しと破壊の禁止

・報酬に文句を付けない

・何が起こっても自己責任

・受ける依頼は傭兵ギルドを通すこと

・登録した傭兵ギルド以外ではDランク以上でないとギルドカードは使えない。

・ランクの昇格はギルドへの貢献度と討伐、達成した依頼との勘案で行われる。この判定はギルド支部ごとに違う。

まぁこんな所だな…わかったか?」


「まぁだいたいは」


「それは良かった、お前は話が通じそうだし、何か気になる事があったら聞きに来い、暇な時なら答えてやる」


「その時はお願いします」


受付のおじさんに礼をしてその場を離れた。

さて、どうしようか前回見たいに掲示板に掲示されている依頼書を見に行っても良いけど…納品の方も気になる。パッと見た感じ依頼の方は昨日見た時と大きくは変わっていなさそうだしここは換金所の方を見に行ってみるか、今後は自分も利用するだろうから使用とかを知って置いた方がいいだろうし。


そう考えて2人が向かった方に行くと、そこにはこういう場所には似つかわしく無い「ぽやっ」とした雰囲気の可愛らしい女性が少し背の低い大きなテーブルが着いたカウンターの奥に座っている場所に着いた。遠くから見てわかってはいたが黒蓮と金華の姿は見当たらない…が受付の奥に他とは少し毛色の違う汚れた扉があり、他に道は見当たらないので恐らくあの扉の奥にいる筈だ。


「あの〜いかが致しましたか〜?」


そんな事を考えていると受付の女性がキョロキョロしていた自分の事を気にしてか話しかけてきた。別になんて事の無い声掛けだったがその時の彼女の声色や仕草、話し方があまりにも見た目のイメージと合致し過ぎていて少しだけ薄ら寒いものを感じた。こういうタイプの人をぶりっ子というのだろうか。


「あ〜えっと、なんでも無いです。仲間を待っているだけなのでお構いなく」


そう伝えると彼女は小首を傾げて何か考えるような仕草をした後、何かに気が付いたかのように手をパチンと叩いた。


「仲間を…あぁ〜あの獣人の姉妹が言っていた方ですね〜」


「多分…そうですね」


「んふ、それではご案内しますね〜」


「ありがとうございます」


「いえいえ〜仕事ですので〜」


そう言う彼女の案内にしたがって移動するとやって来たのはやはりというべきかあの汚れた扉だった、先程は少し遠かったのと受付が邪魔になっていて気が付かなかったが汚れは血の跡のような物が多く、扉からは僅かに冷気を感じる。彼女が扉を開けるとやはり中に冷気が閉じ込められていたらしく、冷気に襲われる急な寒暖差に身震いする。


「ちゃんと扉を閉めてくださいね〜」


先々進んで行く彼女に遅れを取らないようにさっさと部屋の中に入って扉を閉める。扉の奥は複数の扉が設置された長い通路になっていて窓が無いためか魔法的な光が灯されいるものの若干薄暗い。


「え〜と、今回の納品の殆どが解体済みの肉なので〜この部屋ですね。お二人共〜お仲間が来ましたよ〜」


そう言いながら彼女は入口から最も近い扉の一方を開けて中に入り、自分も続けて中に入るとそこには鞄から取り出した解体済みのジャイアントベアの肉を取り出して部位事に箱に分ける作業を行っている金華と黒蓮の姿があった。


「マロン、まだ仕分け終わって無いのだけど…ってドーンもいるじゃない、もう終わったの?」


「ああ、お陰様で無事に正式な物に交換して貰えたよ」


「そう、良かったわね」


「おめでとうドーン!」


「ありがとう2人とも。それじゃ俺も仕分け作業手伝うよ」


「…ちゃんと部位の見分けた分かるの?」


「解体する時に色々教わったし出来るはずだ。」


「解体する時にちゃんと教えたし、心配しなくても大丈夫だよお姉ちゃん!」

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