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神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第一章】始まり
13/122

【10】再戦

宿屋で一晩過ごし、朝日が低い位置から差し込む様なとても早い時間に三人で森に来ていた。


「ふぁ〜」


「ちょっとあくびなんてしてないでシャキッとしなさい!」


「すまない、緊張しちゃってあんまり寝れなかったんだ。」


ご飯を食べ、体を手拭いで拭き終わり、二人も戻って来ていざ寝るってなった時になって自分がどこで寝るのかという問題が発生したのだ。当たり前のように床で寝る物だと思って居たけれど、そもそも俺が二人と同じ部屋にいるのは雑魚寝宿が危ないって言うのと金華が自分にしっかり休んで欲しいと思っているからで…つまり金華が同じベットで一緒に寝るように言ってきたのだ。これに当然黒蓮が猛反発…多少のすったもんだあった後、最終的には自分の黒蓮が同じベットで寝る事になったのだ。


さほど大きい訳では無い一人用のベットに大人と言って差支えのない体格の男女が寝転がったらまぁ…互いに端に詰めても色々当たる……警戒する為かこっちを向いて寝た上に黒蓮はとっても起伏の激しい体型をしてるから余計に。というか、あんなにとやかく言ってた癖に気にせずに直ぐに深い眠り落ちた黒蓮は何処かおかしいと思う。


「それで…どうなの?」


「あ〜そうだなダウジングの反応的にはもうすぐ…多分あの倒


ーーーGUON!!


そう言って少し先にある倒木を自分が指さした直後、その奥からまたしてもジャイアントベアが現れたかと思うと昨日の個体のように様子見するような事も無くすぐ様飛びかかって来た!


「ジャイアントベア!?」


「また逃げます?」


「じょーだん!昨日勝ったし、まともな武器があれば私だってこいつくらい!」


突然出てきたジャイアントベアに驚いて大きな声を上げる黒蓮に揶揄う様にそう声をかけると帰って来たのは力強い答え…いや、金華はともかく黒蓮は不意打ちで攻撃した直後に戦いが終わったからほぼ戦って無かっただろ、何とも調子のいいやつである。


黒蓮は勢いのままに木々をなぎ倒しながら突っ込んできたジャイアントベアを飛び越える様な形で跳躍で回避しその勢いのまま空中で縦に回転するように刀振るいその背中を切り付けてから地面に着地した。


武器があれだったとはいえ、昨日ジャイアントベアと出くわした時は速攻逃げ出したから大した事ないだろうと思ってたけど…普通にすごいな黒蓮。少なくとも今自分じゃあんなジャイアントベアにへし折られた枝葉が飛び交う中に突っ込んでいってその状況下でちゃんと敵が切れるように武器を振るうなんて曲芸じみた芸当は多分できないし。


止まれなかったのか切られてもなお勢いのまま突っ込んで来ていたジャイアントベアを自分の金華は横に飛んで回避、攻撃した時に武器を持って行かれるのが怖いので黒蓮のように攻撃はしない。

突っ込んできたジャイアントベアはダメージを与えて来た黒蓮を脅威に感じたのか自分たちの事を無視して振り返りながら黒蓮に攻撃したが黒蓮はこれを前に跳躍して回避し、振り返った方向とは逆方向か刀を振るってジャイアントベアの頭を斬り裂いた。頭を切り裂かれたジャイアントベアは思わず顔を腕で覆ってたたらを踏んで後ずさった。


「黒蓮!そんな無茶な使い方してたら直ぐに武器が壊れるぞ!」


「何よ、ちゃんと敵を切ってるじゃない!」


「もっと丁寧に使え」


そんな言い争いをしていると、ジャイアントベアの足裏に紋様が刻まれた矢が突き刺さる。


「真面目にやって!普通に危ないんだよ!?」


「ごめん」


自分は怒る金華に謝りながら槍を投擲して金華が放った矢が刺さった方とは逆の膝裏に刺さった、槍がしっかりと突き刺さって居るのを確認し槍に着いた紐を思いっきり引っ張るとジャイアントベアは体勢を崩して倒れ伏し、その隙を見逃さずに黒蓮がトドメを刺した。うん、やっぱりちゃんとダメージが通るならジャイアントベアは…まぁ攻撃を食らったほぼ即死な以上、脅威ではある事には変わりないけど十分に対処出来るレベルだな。


「あんがいあっさり終わったわね!」


「それはそうなんだけど…せっかく盾を生成したんだからあんな危ない戦い方しないで欲しい、見てるこっちがヒヤヒヤする」


そう言いながら自分が左手にもっている先程投げた槍と紐でつがっている盾を軽く掲げる。


「……ほんとにそんな小さな盾であの巨体の攻撃を防げるの?」


黒蓮は訝しげに目を細めて掲げられた盾を見つめる。


「別に小さくは無いだろ、一般なカイトシールドなんだから」


「…そんなに言うなら次は任せるからやってみせて見なさい」


「二人とも!じゃれ合って無いでジャイアントベア解体するから手伝ってよ!」


挑発するようにニヤリと笑う黒蓮に言い返そうとした所で金華から手伝いを求める声が上がる、その声は多少の怒気を含んでいて、このままでは叱られてしまいそうだ。と、言うわけでどちらからともなく自分と黒蓮は率先して解体を手伝う…と言っても自分の解体技術はゲームで行われる簡略化された物しか知らないので何処まで役に立つのか疑問だけど…とりあえず部位ごとに切り分け………いや、普通に二人に聞けば良いか。



解体について聞いた所、予想外な事に結構キツめに二人から指導を受ける事になり、それとジャイアントベアの大きさが合わさって結構な時間が経過してしまい、街を出たのは早朝だったというのに太陽はいつの間にか真上近くに移動していた。というか、面倒なら仕事を押し付けられたような気がするのは気の所為だろうか?まぁでも最後の方は手伝ってくれたしきっと気のせいだ。


最後の肉塊を回収し終え、さぁいよいよ本命のマジックマッシュルームを採取しようと動き出そうとした直後に解体時の血の匂いに引かれたのか複数の狼が現れた。とはいえ来るのは金華の索敵のおかげで事前にわかって居たし、ジャイアントベアの様なタフさもなければ角兎のように火力もないはずだからそこまでの脅威では無いはず…使える魔法も増えたしね。


「『引力(グラビティー)』」

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