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神秘のベールと旅の足跡  作者: 裏虞露
【第一章】始まり
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【7】事後処理

「…とにかくこれで視界は潰したし嗅覚は両目から流れる血の匂いできっと誤魔化せるからと逃げ」


ーーードシーーン!!


「え」


そこまで行った所でジャイアントベアが奮った腕の勢いに引っ張られる様に地面に倒れた。何で急に?視界が無くなって並行感覚を失ったのか?


そう考えて身構えるも一向に起き上がってくる気配はなくジャイアントベアはぴくりとも動かない。まさか倒せた…のか?さすがにあの程度でHPを削りきれたとは考えずらいし…目玉に突き刺した木剣が脳に達して即死とか?いや〜でもそれで死ぬなら槍を二本刺した時点で死んでそうな気がするけど…ん〜ポイントは増えてるからちゃんと倒せたっぽいけど…んんん〜〜


ーーータッタッタッタッピョンッ


「うおっ…ちか「やった!倒した!すごいよドーン!あのジャイアントベアをこんな装備で倒すなんて!」お、おう」


ジャイアントベアの死因について思考を巡らせると背後から何かが駆け寄ってくる音が聞こえ思わず振り返るとなんと金華が自分目がけて飛び込んで来ていた!思わずキャッチするとその衝撃で傷が傷が痛むが金華はそんな事もにせずに自分に抱き、興奮した様子でまくし立てる。


「前にお姉ちゃんと二人で戦った時はちゃんとした装備でギリギリって感じだったのに…本当にすごいよ!」


そう言って金華は花が咲くような輝かしい笑顔を浮かべて改めてぎゅっと抱き着いてくる、フリフリと興奮した様子で動く獣耳と尻尾がくすぐったい。


「二人のおかげだよ、ありがとう金華」


そう言って自分に抱きついている金華の頭を優しく撫でると金華は頬を赤く染め目を潤ませながらこっちを見上げで……正直ドッキとした。


そっと恥ずかしそうに離れて行く金華を見送った後、黒蓮の方に向き直るとそこには腕を組んでいかにも不満タラタラです!と言わんばかりの表情を浮かべた黒蓮の姿があった。


「黒蓮もありがとう」


「別に、さっきも言ったけどあんたを助けに来た訳じゃない無いから礼を言われる筋合いなんてわ!」


「それでもありがとう」


金華が言っていた通りなら黒蓮は自分を助けにくるの反対してたみたいだし、勝手に助けに行った金華を黒蓮は助けに来ただけなんだろうけどそれでもその結果自分が救われた事に変わりは無い。実際の所さっきの場面なら金華はジャイアントベアの遠くにいてタゲは自分に来てた訳だから金華を助ける()()ならあの場面でジャイアントベアを攻撃する必要は全く無い訳だし。


「そ、そう」


そう言って黒蓮は何処か罰が悪そうに不機嫌そうなままそっぽを向いた。察してはいたけどやっぱり黒蓮はツンデレってやつなのか?それはともかくとしてひとまず…この場は落ち着いたかな。


「それはそれとして、この倒したジャイアントベアはどうする?」


そう言って横倒しに倒れ伏すジャイアンとベア指さす。


「……もう随分と日が落ちて来たし、今から解体していたら日が落ちゃうし…勿体無いけどこのまま捨て置くしかないわね」


「そう…ですね」


めちゃくちゃ苦労して倒したから正直めちゃくちゃ惜しいけど…ゲームと違ってインベントリ無かったししょうがないか、レベルが上がれば魔法の『保管庫』やスキルの【ゲート】を使えるようになる筈だしそれまでの辛抱だな。


「それじゃ吸収しちゃっていいですよね?」


「吸収?」


自分の発言を疑問に思ったのか小首を傾げながら説明を促す様に黒蓮は言った。


「ほら、出会った時に武器を作るには魔物を倒すか素材がいるって言いましたでしょう?」


「ああ!確かにそんな事も言ってたわね、こいつを吸収すれば作れると?」


「ん〜付帯効果の無い鋼鉄製の武器ぐらいないら全員分作れると思いますよ?」


「それ本当!?前に使ってた村から持ち出した武器より良いやつじゃん!」


いつのまにか復帰して来ていた金華が目を輝かせて喜びを表現するかの様に両腕を振り上げ、対して黒蓮はやっぱりと言うか疑わしげな目でこちらを睨んでいる。なんかめちゃくちゃ信じてくれる金華とめちゃくちゃ疑ってくる黒蓮、何というか二人の対応の差にも慣れて来た様な気がする。


「…まぁこの時間じゃどうする事も出来ないし好きにするとするといいわ……私はジャイアントベアとの戦いに私は殆ど関わってないし…」


「私も良いと思うよ!」


二人の了承を得てジャイアントベアの死体を変換しするとジャイアントベアの全身が青い粒子へと変化し自分の中に吸収された。うん、撃破した分も含めるとそこそこのポイントになる……本当ならこのポイント使ってポイントをさらに増やす為に投資するのが良いんだけど、まぁ今回は仕方ない、やっぱり二人にはお礼をしたいし。


「それじゃ魔物が来る前に武器を作るろう、黒蓮は刀、金華は弓矢だよね?」


「ええ」


「はい!」


「さっき言ったけど付帯効果を付けなくて良いなら鋼鉄製まで作れるけどどうしますか?」


そう言うと黒蓮は直ぐに「鋼鉄製でお願い」と返事をしたが、金華は悩んだ後に「付帯効果って?」と聞いて来た。


「そうだな……弓矢だと射程の上昇や補正値の変更や耐久性の上昇、あとはそう魔力で矢を作れるようにしたりとかが出るよ」


「それなら…放った矢を再利用出来るように出来る?」


「それぐらいなら出来るよ」


「ならそれでお願い!」


と、いうやり取りがあり黒蓮には鋼鉄の刀、金華には複合弓と『再生』の効果を持った矢を25本渡した。


「まぁ悪くは無さそうね」


渡された武器を上から下までよく見た後、ニヤリと僅かに口角を上げながら黒蓮はそう言った。


「ありがとうドーン!」


「どういたしまして」


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