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竜の姫君と巫女  作者: 剣持真尋


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枯れ地の食人鬼


 ルークは瞬時に反応してセドリック・アルベルト・モワナを抜剣した。素早く馬の上に立ち、その背中を蹴った。剣を閃かせたのは一瞬で、襲撃者のひとりは首を切断されて馬から転げ落ちていく。


 ロベリアも新しい刀のジョセフィア・メイヴァーを抜刀し、敵を斬り伏せた。残るはふたり。その一方が、フィオナに肉薄する。


 斧を持つ男は、ジェームズに矢で頭を撃ち抜かれて絶命すると、崩れ落ちた。


「殺すな!」ロバートが叫ぶ。


 最後の男の剣を持つ腕を、ロベリアが斬り落としたところだった。妹は首への狙いを諦め、男を落馬させると治癒魔法ヒールをかけて傷を塞ぎ止血した。



「身体を先端から解体されていったら、生き残っちまったお前はこの子を襲った目的をすぐに吐くだろうさ」ロバートが男の無事な方の腕から、ダガーで小指を切り落とした。「命乞いも今のうちだ」


「やめておけよ、青年。お前たちは俺を拷問することに失敗するぞ。ああ、俺は訓練を受けているよ。だからこんなときどう対応すればいいか、叩き込まれた」男はロバートに忠告し、「さようなら」そこで自爆した。


 爆風を至近距離で受けたロバートは、肉片になって焦げた男に舌打ちすると、咄嗟にかけた防御魔法ミラージュを解いた。少し火傷したが自分で治癒魔法ヒールを使って治療した。「くそっ」


 仲間は少し離れていたために無事だ。もちろんフィオナも。



 焼けた死体を拾い上げて、ロベリアの驚いた声、そして皆の瞠目を無視する。フィオナは男の二の腕にかぶりついた。彼女は肉汁を啜った。鍛えられた筋肉は旨くて、久し振りの人肉を味わった口は喜び、唾液を分泌し続けている。

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