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竜の姫君と巫女  作者: 剣持真尋


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不死の少年


 ウィロードの魔女。懐かしい名前だなあ。今も生きているとは。しかも「盗賊ドモンジョ」の黒幕とはね。僕の妹弟子でね。師匠が魔術師ファーギンの父だったんだ。つまり彼も僕の弟弟子というわけだよ。いや、彼女はそんなに魔法の才能に恵まれていなかったんだ。工房では落ちこぼれだったさ。そりゃあ、君たちみたいな若造からすれば驚異だがね。


 どうして歳をとらないのかって?


 そりゃあ、禁術で不死になったからさ。いや、若さの泉を飲んだわけではない。若いときに不死者リッチになったんだ。


 仕方がなかったんだよ。とある騎士に殺されそうになったのでね。首を斬られても死なないが、老衰もしないのは考えていなかったと思う。そのせいで五百年もこの姿さ。


 いや、彼女が同じ存在になったのかはわからない。ただ単に寿命が長いだけかもしれない。ファーギンはエルフだが、彼女は人間だった筈だけどね。


 居場所? 知らないさ。文字通りウィロードにいないの? 見つからない? ファーギンに占ってもらえばいい。


 もう行った? そしたらここへ行けって? あいつ、面倒事を僕へ押し付けたな。大金もらっているくせに。


 いや、奴の占いは外れない。僕を訪ねろと言われたなら、それが最善の道筋なんだ。物事が先に進むのは間違いない。しかし、僕は何もできないぞ。因果ってやつさ。もしかしたら帰り道にドモンジョに出会うかもしれないし、偶然空から女の子が降って来るかもしれない。その少女がウィロードの魔女だったりして。


 暑いなあ。雨を降らせよう。よし、もうすぐ嵐が来る。早く帰りなよ。

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