勇者のふりして実は吸血鬼です
こんにちは!初めまして!桜伊寝猫と申します!
この物語はかなり進むのが遅いです...
なので読んでくれる方、本当にありがとうございます!
―現在朝10時。後20分
鉄製のドアノブが左に下がった。
ガチャ
「ふぁ...おはようございます~」
木製デザインのドアから出てきたのは、13代~16代の身長で白よりの肌色をして、美しい銀髪を腰まで流し、ルビーみたいな目をしている、まさに高嶺の花、というのが正しいだろう。
髪をぼさぼさにし寝ぼけていて薄い黄色のパジャマをきている。
「何時でしょう~」
チラリ
壁に張り付いているテレビの上にある白色のシンプルな時計を見る。
「十時ですか~...十時...ふぁっ!!!???」
バッ
急いでテレビの電源ををつける。
『今日は〇×商店街に来ていま~す!』
ピッ
『今日の天気は、晴れのち曇りです、午後からの天日干しはあまりお勧めしません』
ピッ
『午前10時、現在のニュースをお伝えします』
焦りが徐々に顔に出ていく。
「ほ...本当だ...やばい遅刻だ!!あっ...朝ご飯食べないと...」
キッチンの仕切りの正面にあるテーブルの椅子に座る。
テーブルの上にはバターパン、スクランブルエッグ、ベーコン、レタスサラダ、コーンスープ。
「お母さん...朝ご飯作ってくれてるんだったら、ついでに起こしてくれればよかったのに...ん?なにこのカード...」
綺麗な丸文字で書いてあるカードの内容を見てみる。
『貴方の低血圧は朝ほんとに弱いね、起こしても起きないから、朝ごはんとお弁当を作りました、多分遅刻すると思ったので学校には連絡をしました、急がなくてもいいから、怪我無く行ってね』
「えっ、起こしてくれてたの...?うぅ...悪いことしたな...早くご飯食べて学校行こ」
箸を親指と人差し指の間にはめて、手を合わせる。
「いただきます」
モグモグ、モグモグ
「ご馳走様」
「さて、急げ~」
直ぐに椅子から立ち、自室に駆ける。
―現在朝10時8分
ガチャ
部屋から出て来た彼女は、冬にあわせたシャツに赤いリボン、濃緑と紺の少し短いスカート、上着にコート着て通学用革鞄を左手に持っていて右手に腕に腕時計、手にスマホ...ではなく、異世界系小説である。
「ひぃ~...急がないと!」
ドタバタ
ガッチャン
~ナレーターが変更されます~
走るのは...正直あまり好きじゃない
成績はいい方だけど、体育が全般嫌いだ
だから、絶対高校には遅刻しないっ!...んだったんだけど...
絶賛今私は遅刻している
最悪だ、朝から本当に疲れさせられる
はぁ...家でずっと小説読んでいたいな
...わりとマジで願おうかな?
まぁいい、兎に角、同級生に目立たないよう教室に突っ切るには...
ブツブツ
私がそう、考え込んでいると
「きゃぁあああああああああああああああっ!!!!!!!!」
突如、女性の悲鳴が聞えた
私走っていた足を止め、女性の声に耳をすませる
「?」
何?困ったさんでもでたの?
と、思ったが違うようだ
「ひき逃げよぉおおおおおおおっ!!!」
ひき逃げか、とんだ最低な奴がいたもんだな
まぁ、私には関係無いな、早く行こう
止めていた足を走らせる
そして、右腕の腕時計を見る
―朝10時20分
「げっ、10分たってる、そろそろヤバい」
さらに足を速める
―これでいいのかしら?
―えぇ、これであの忌々しい吸血鬼が死にます
―そう、まぁ、私は頼まれただけだから
―そうですね、報酬はそこに
―そ。ありがと
―いえいえ、では、さようなら
―ん、じゃ...!
―ドンッ!!!
―がはっ!...あんた...裏切ったわね!
―裏切った?いつ貴方の仲間になったのでしょうか?
―くっ...ピセス...様...
―ふぅ...おや?あの吸血鬼、まだ死んでいないんですか?
―はぁ...しぶといですね
―まぁ、いずれ死ぬ、何せそれが...
ん?何か聞こえたような...まぁいいか
―運命
キキーッ‼「え?」ドンッ!
「かはっ!!」
なにが....何がおきた?
なんで私は道路に寝てる?
どうして私は倒れてる?
私の頭の中は疑問符でいっぱいになってる
そして、思い出したかのように、急激な痛み、熱さに襲われる
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっ!!!!!!!
叫びたいけど、何故か口が開かないし、耳も聞こえない
聞えたとしてもドクンッドクンッとしか聞こえない
熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱いっ!!!!!!!
痛みと同時に熱さが私を襲そう
服が何故かベチャっとしていて気持ち悪い
目を開けるも、白く、モヤモヤした景色だけ何も見えない
気を張らないと、意識が遠のくような感じがあって
息をするだけで肺が痛い
お腹の中がぐちょぐちょになっている気がする
とたん何故か急に冷凍庫にいるみたいに寒くなった
さ...寒い...
体温が外気温の方が寒いことに気付く
段々と弱っていって
自分のいる所が黒い空間にいる事がわかった
暗く、寂しく、寒い、でも何故か眠くなる
突然、目の前が少し、明るくなり、何かが少し暖かくなる
あぁ、この暖かい所で眠りたい、なぁ~....
私はこの空間で眠ろうとした、そのとき
『助けて....助けて!!!!』
と女の子の助けを乞う声が聞えた
なに?だれ?だれなの?
『助けてよ!!!お願い...助けて!!』
なんで?なんで助けを求めるの?
『味方に騙されたの!!ねぇ...お願い、助けて!!!』
ごめんね、助けたいけど、体が動かないの
と、思ったら目の前が完全に白色になった
まっ、眩しい!
《祖吸血鬼のシリア・レビウス・リベラの願いを聞き届けました》
え?なに?どういう事?
いつの間にか、目の前に金髪の女の人が現れただれ?
《異世界人、昌美しょうみ 麗奈れいなにスキルポイントを与えます成功しました、次に魔力抗体まりょくこうたいと言語能力を与えます成功しました、最後に召喚主のもとに転移させます成功しました》
白い空間がいつの間にかに薄暗い屋敷の室内にいた
「え?何ここ...はっ!体は...あれ?大丈夫?」
...たぶん...事故にあったのよね?あれ?喋り方が前の私と違う?
まぁ、そこはいいとして...今考えないといけないのは...
・なんで生きてるのか
・さっきの女の人は誰か
・あの女の子の声はなにか
・ここわ何処なのか
・何で私の口調が変わっているのか
だ
たしか、あの女の人が《召喚主のもとに転移させます》って言ってわね
そして、召喚主っていうのは多分、あの女の子の声の人だと思うわ
だってあの女の人...Aと呼ぶわAが私に話しかけたのはあの女の子....BねBが助けてと言って、私が助けたいけどって言ったからAが話しかけた....
ここにそのBはいない、そのB今大丈夫かしら!!??
‟血の付いた”薄暗い豪華そうな部屋を見回す明かりはドアの斜め上にあるオレンジ色のランプだけついでに、麗奈の心境は
.....血の付いた...血の付いた...血の付いた!!??絶対B死んでいるじゃん!!!
ん~、でもこのいe...屋敷って結構広そ...広いし迷いそ...迷わないけどめんどくさそ...めんどくさい
ん!!???何かさっきから二重人格になってない!!??
(B)なってない、(麗)なってるじゃん!!!???
なんか気持ち悪いわ、八岐大蛇になったみたい...
――事情聴取中~
なるほど、つまり私がここに転移する前に死んでしまってそれで、魂だけ転生したばっかりの幽体離脱状態の私が貴方Bの体に入ってしまってまだ、魂が残っていた貴方と同調してしまった...と言う事ですね
(B)そ、そうだ...貴様には一応助けてもらった、礼を言う
(麗奈)ん~...ありがとう..声が一緒だからわかりにくいな...ねぇ、声って変えれる?
(B)ま、まぁ...変えられるぞ、...(高く可愛い声)こんな感じか?
(麗奈)お~そんな感じ、そんな感じ、じゃあ、よろしくね
(B)う、うむ
(麗奈)それで、貴方の名前は?
(B)祖吸血鬼、最強にして冷酷のシリア・レビウス・リベラとゆう
(麗奈)オッケ~、あっ、私は昌美 麗奈だよ~
(シリア)よ、よろしくなのだ...
と、こんな感じで話を終わらせた
ちなみに私の状態は座禅だ、正座でも良かったけど、足が痛くなるから却下
そして私はシリアとこの異世界で一緒に生活していく...が、冒険なし、旅なし全てがこの馬鹿でかい屋敷で完結するので....割愛!
~300年後~
ペラ...
「ふぁ~...ひまね」
陽だまりの窓際に金と赤色を基調とした豪華そうな椅子に肘掛けに肘をつき壮大そうに座り分厚く赤く、レーンと鍵が付いている大きい本を読んでいる
(シリア)そうね
ペラ...
「...そう言えば、シリア、貴女、私の記憶で何を見ているのかしら?」
(シリア)勇者伝記
「...勇者伝記ねぇ...勇者伝記...勇者伝記!!??」
(シリア)そうと言っているじゃない
「いやいや、言ってないし、思念だし」
(シリア)一緒じゃないかしら?
「そうね...いやいや、そこじゃなかったわ...ねぇ...シリア」
(シリア)ん?何かしら?
「この世界ってさ、勇者っているのかしら?」
(シリア)...いるわ、そして、我々吸血鬼の敵よ
「ん?なにかやったの?」
(シリア)彼奴は...彼奴は許されざる事をした!!
「え!なに!?」
(シリア彼奴はね...何と...
「何と?」
(シリア)何と...
「何と⁉」
え、なんでそこまでじらす?
(シリア)魔王様の三時のおやつを盗んだのよ!!
「しょうもなっ!!」
いやいや、しょうもなさすぎるよ!!それで争ってるなら尚更しょうもない!
(シリア)しょうもないだと⁉これは、大事件なのよ!
平和か!!
「え...そんなことが大事件...?」
(シリア)魔王様のお菓子じゃなくとも、楽しみに待っておったお菓子を取られたのよ!悔しいわよ!
「え...いや....ごめん、わかんない」
(シリア)っかー!これだから麗奈は...
ガチャ
昌美がいる所から斜め横にあるドアが開いた
入ってきた瞬間、目を煌めかせ
「「「「「「「そうです!分かります!!!」」」」」」
と、吸血鬼達が一斉に言った
「分かる奴らがいたー!!!」
私はあと少しで椅子からずっこけるところだった
「てかなんでここにいる!さっさと自室に戻れ!ていうか仕事しろ!」
椅子に立って命令した
私は働いてないんだけどね
一斉に私の部屋から出ていった
ん?あれ?なんでシリアの声が聞えたんだろう
私は不思議に思い、一人吸血鬼を捕まえ、話を聞いてみたところ、どうやら、シリアの思念が強すぎて全体的に聞こえてたらしい
てか、魔族のお菓子への恨みすご!
あっ、てか聞きたいこと聞くとの忘れてた
私は椅子に座り話を戻す
「話を戻すね、勇者に会えるの?」
(リシス)会えるわよ
「おー!キタコレ!よし!早速行くわよ!!!」
(リシス)なんでそんなに楽しそうなの...
「よーし!準備開始!」
『うおぉおおおおおおおぉおおお!!!(場内の吸血鬼達)』
私はドアを開ける
「お前らわいかんくていい!!!」
全く...はぁ...これ無事に終わるかな?
(リシス)無理ね
「はぁ~~~~~~~」
私は廊下で長いため息をつくのであった
読んでくれてありがとうございます!
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