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竜宮農場へようこそ!!  作者: たてみん


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95/162

のんびり観察してます

久々のカイリ回。

一方その頃、カイリはというと、第9階層で空中に浮かぶモニターを眺めていた。


「このモニターうちにも欲しいな」


そう呟きながらモニターに映るみんなの様子を楽しそうに眺めている。

今回のイベントのトップバッターはサクラさんとツバキさんだ。

最初はふたりとも「なんで私がエビなんですか!?」とか「きんぎょって、もうちょっとかわいいのがあったでしょ」とか愚痴っていたけど、今はノリノリで冒険者たちの対応に当たっている。


『こんにちは~。パンフレットお配りしてますよ~』

『はいどうぞ。楽しんでいってくださいね』


そういって今島に到着した人達にパンフレットを渡したり、島の案内をしている。

一応2人以外にもお手伝いで現地の人達に協力をしてもらってるけど、それでもひっきりなしに来る冒険者たちの対応に追われていた。


『ねぇねぇサクラエビさん。町の案内もお願いできない?』

『あはは。ごめんなさーい。

今日はここでの案内しかしないんです』

『じゃあ明日以降なら良いの?』

『うーん、明日は明日でやることがあるので、万が一時間が空いてたらですかね』


おぉ、サクラさんがナンパされてる。

さらっと袖にしてるけど、今ので10件目か。多いなぁ。

それに比べてツバキさんはまだ1件もない。

うーん、何が違うんだろう。

見た目?それもあるかもしれないけど、他には距離感、かな。

若干だけどツバキさんの方が冒険者たちから1歩離れてる。

普段はどっちかというとツバキさんの方が奔放な感じなのに。

もしかしてキンギョの姿が恥ずかしいのかな。

ま、平和だからいいか。


港を抜けた冒険者たちは半分はまっすぐ冒険者ギルドに向かう。

残りは直接ダンジョンに向かったり市場に行ったりと様々だ。

流石に初日からデートコースに向かう人は……居たよ。

でも明らかに武装した物々しい雰囲気でデートではないな。

男性6人組だし。

これで実は本当にデートでした、だったら凄いことになりそうだ。

なので警告表示っと。

俺がモニタと合わせて運営から提供されたコンソールをささっと操作すると、彼らの前に立札か出現した。


『この先はデートコースとなっています。

ご入場される方は、お弁当持参のうえ、カップルでお越しください。

防犯、盗撮対策も兼ねていますので、それ以外の方は強制的に港へ転送させていただきます』


それを読んだ男たちの顔がゆがむ。


『デートコースて』

『んな相手居るわけ無いだろう』

『リア充死すべし』

『爆発しろ、爆発!』


そう言いながら憂さ晴らしに立札を破壊しようとし始めた。

うーん、マナーがなってないな。


「なら彼らが言った通り爆発させるか。ぽちっとな」


どがあぁぁぁん

『『ぎゃあああぁぁあ~~~』』


モニタの向こうで派手な爆発が起きると、男たちは跡形もなく消えていた。

まぁ、実際にはダメージはほとんどなく、吹っ飛ばされながら港まで転送されただけだけど。

後は彼らにイエローカードを渡しておこう。

『1回は許すが、2回目はない』っと。これでよし。


さてお次はウィッカさんのバーかな。

ウィッカさんの姿は魔女っぽく黒猫の人獣になっている。

うーん、いつも以上の大人の魅力とアンニュイな表情が男性客を引き寄せてるな。

ただ、バーの中はかなり人が少ない。

というのも、普段入り浸ってる地元の冒険者たちが軒並みガイドなどに出払ってしまったからだ。

今いるのは生粋のお酒好きと冒険者以外の街の人。

あと従業員の若い子に熱を上げてる男性くらいか。

ちなみに例のおにぎり弁当はまだ表立って販売はしていない。

最初から出したら、大騒ぎになるだろうしな。

なので、パンフレットを持ち込んだカップルか、一定以上バーにお金を落としていった人への特典として情報を提供することにした。

ただ、1日目から気合の入った酒飲みが居るので早ければ今日明日で情報が公開されることになるだろう。

その人が他のプレイヤーに情報を提供するかどうかで騒ぎの度合いが変わる。

場合によってはサクラさん達にもサポートに入ってもらわないといけないかもな。


『うおっしゃああ!!』


ん?

なにか賑やかだな。あー冒険者ギルドか。

どういう流れでそうなったのか分からないけど、腕相撲大会が始まってる。

ふむふむ……なるほど。

ガイドの人数が足りなかったのか。

それで腕相撲で勝てたら優先してガイドを付けられるようにしたと。

更にはどっちが勝つかの賭け事まで始まってるし。

胴元は受付のイセーラさんか。

受付業務放り出して何やってるんだか。

そうしてガイドを手に入れたクランはどんどんダンジョンへと向かっていく。

ガイドを手に入れられない小規模クランはその後ろについて行って恩恵を得ようとしてるな。

まぁそれも一つの手だろう。


しかしそうなると今度はダンジョンが大渋滞だろう。

通り過ぎるだけならともかく、各階層で採掘をしていくとなると、かなりの人数が先に進まずに留まることになる。

そうなると今度は渋滞だけじゃなく、場所の取り合いなんかも始まって大変なことになるな。

後は第5階層。

ボス部屋も休憩所も1か所しかないんじゃどう頑張っても有名テーマパーク顔負けの大行列が出来るぞ。

最初からこのダンジョンがこの島の一番のダンジョンだって話だったから、その辺りの対応って運営は何か考えている気がするんだけど?

なに?ミラーリングする?……何それ。

って、おおぉ。ダンジョン内を映すモニタの数が4倍になった。

それはつまり、ダンジョンの部屋数も4倍になったって事だ。

いままで第1階層から行ける第2階層への階段は1つだけだったのに4つに増えてる。

第3階層以降も同様に増えてるし。

え、じゃあリース達も4人に?

……あ、流石にそれは無かったか。

リース達が居るのは最初からあったルートのみで、残りの3ルートには専用のマスコットキャラが配置されていた。

マスコットの性格もリース達を参考にしてるそうなのでコースによる損得はそれほど起きないようにしてくれているそうだ。


で、そのリース達はといえば、あれ。お店に居ないぞ?

暇だったからどこかに遊びに行ったのかな?どうせ冒険者たちが第5階層に辿り着くまでまだ時間があるだろうし。

って違った。二人して温泉に入ってるっぽい。


【この先は閲覧禁止です】


ちっ。やっぱりそうか。

まぁそうじゃないと色々問題があるけどなっ。

べ、べつに残念とか思ってないぞ?


後書き掲示板


No.300 通りすがりの魔族

イベント島に到着!!


No.301 通りすがりの獣人

いらっしゃい。遅かったな。


No.302 通りすがりの魔族

意外と氷山地帯に手間取った


No.303 通りすがりの妖精

あー、予め操船訓練とかしてないと厳しいだろうな


No.304 通りすがりの魔族

げっ。みんなそんなことしてたのか!?


No.305 通りすがりの人間

あと拠点で船長とか航海士とか船乗りを探して仲間になってもらってると大分楽だよ


No.306 通りすがりの獣人

船長を仲間に入れるクエストはかなり難易度高いって聞いたぞ?

ただの船乗りならそうでもなかったけど。


No.307 通りすがりの妖精

うん。トップ攻略クランか、トップ生産クランしか手に入れられないようなものを要求される。


No.308 通りすがりの魔族

まぁそうは言っても、最近は生産職も復活しだしたからな。

マーケットを覗けばある程度はそろうだろ。


No.309 通りすがりの人間

うちの航海士は材料だけならほんとマーケットだけで揃った。

代わりにそれを調合出来る人を探すのが大変だったけどw


No.310 通りすがりの魔族

おっ。今めっちゃ可愛い金魚の魚人からパンフもらったんだけど。

そこはかとなく距離を取られてる俺涙目。


No.311 通りすがりの獣人

310の話の飛びっぷりに噴いた。どんだけ意識持ってかれてるんだよw

気持ちはちょっとわかるけど。

パンフ配ってるの、見た目着ぐるみなんだけど、なぜか金魚とエビの魚人は超可愛いよな。


No.312 通りすがりの人間

見た目はあれだけどなw

何というか、うちからにじみ出る人柄?

NPCにしては妙に人間味に溢れてるというか。


No.313 通りすがりの妖精

あ、それちょっと分かる。

心の目で見ればきっと女子〇学生に見えてくる。


No.314 通りすがりの獣人

さ。313の〇に大中小のどれを入れたかが問題だな。


No.315 通りすがりの人間

そ、そりゃもちろん大でしょっwww


No.316 通りすがりの獣人

焦るな焦るな。中でもセーフだろ。


No.317 通りすがりの妖精

そう書き込みしている奴の年齢次第だな。

40過ぎのおっさんがそれ言ってたらアウトw


No.318 通りすがりの魔族

ちょっ。バーのウェイトレスめっちゃ可愛いんだけど!?


No.319 通りすがりの獣人

……手遅れかもしれないけど、手は出すなよ。

あそこは普通にお酒飲む分には普通だけど、店員やオーナーに色目使ったり手を出そうとすると色々ヤバい。


No.320 通りすがりの人間

>> 319

経験者?


No.321 通りすがりの獣人

ま、まあな。

手は出してないけど、頑張って口説いてみた。無理だったけど。

お陰で財布が空だ。


No.322 通りすがりの妖精

それ酷過ぎないか?


No.323 通りすがりの獣人

いや、そうでもなかった。

実は……おっと、この先はシークレットだ。


No.324 通りすがりの人間

なにその思わせぶりなフリはw


No.325 通りすがりの獣人

いやいや。客を呼び込めば~とかそういうのは無いから、うん。


No.326 通りすがりの魔族

だけど実際に何かあるみたいだぞ!

小出しにされたネタが本当なら、頑張ればもっとすごい情報も手に入るっぽい。

とにかく金稼ぎも兼ねてダンジョン行ってくる


No.327 通りすがりの人間

って、お前ももう財布が空かよw


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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新乙い [一言] ボッタクリじゃないよ、楽しんでお金落として貰ってるだけだヨ
[一言] 楽しそう
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