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戻ってきました

なんと日間5位になってました。

皆様ありがとうございます!!


そして、アクセス数が倍という。

確かに前作のスライムさんもランキング100位以内に入った途端アクセス数も評価も10倍になりましたが。

やっぱりランキングに載ったら読んでもらえる回数が一気に増えますね!

決闘の結果?

もちろん惨敗ですとも。

まさかとは思ったけど、あいつ1期組だった。

最初こそ手を抜いてスキルを使わずに攻撃してきたので、俺のステータスでもなんとか防御出来たんだけど、スキルを使い始めてからは一方的に蹂躙された。

幸い、俺のHPはそれほど高くはないので、スキルを数発受けた所で敗北。リスポーン地点へと飛ばされたよ。

目が覚めてみれば皆が心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。


「あ~、おはよう。みんな」

「くぃ?」

「あぁ、ちょっと人助けと喧嘩をな」

「ぴぃぃ」

「まぁ命に別状は無いから大丈夫だ」

「きょきょ!?」

「待て待て。敵討ちとか気持ちは嬉しいけど、あっちは陸上だから皆は行けないって」


決闘だからデスペナ状態はなっていない筈だけど、ボコボコにされて戻ってきたら、そりゃ心配もされるか。

皆を宥めつつ、これからどうするか考える。

直ぐにイベントフィールドに戻ったら、さっきの奴らと鉢合わせになりそうだから、今日はこっちに留まるか。


ピピッ


と、メールか。リースからだな。

向こうは3人とも無事に逃げ切れて今は他の村の住人と一緒だから心配ないと。

あと助けに行けなくてごめんなさいとも書いてあった。

どうやら2人を逃がした後に戻ってきて俺が決闘をしている姿を見ていたようだ。


『心配してくれてありがとう。

俺の事は大丈夫だから、くれぐれも仇討みたいなのは考えないでほしい。

明日には戻るから、今度助けたあの子も交えてゆっくりお茶でも飲もう』


送信っと。これでよし。

さて、じゃあ今日の残り時間は体力の回復を待ちつつ大人しく畑仕事をするか……


「……くぃ」

「ん?これは?」


ヤドリンが俺に何かを差し出してきた。

これは……コケ玉、じゃないな。草団子?

受け取って確認すると【海草だんご】と出てきた。


【海草だんご:レア度3、品質4。生産者:カイリ。

海ニンジンと海ほうれん草を刻んで捏ねて作ったHP回復食。

ポーションに比べて即効性は低いが継続してHPが回復する。

通常のほうれん草とニンジンを使ったものに比べて総回復量はかなり多い。

また同時に一時的に筋力にプラス補正が付く。

吸収を早めたい場合はよく噛んで食べましょう】


あぁ、なるほど。

多分、海ニンジンがHP回復効果で海ほうれん草が筋力増強効果なんだろう。

説明文を見る限り地上で採れるニンジンとほうれん草で作ったものの海版って位置づけか。


「……(じー)」

「うん、折角だからいただこう」


説明書きには噛んで食べても良いとあるし、さて。


「もぐもぐ……」

「……(じー)」

「もぐもぐ、おっ意外と美味しい」

「くぃ!」

「きょっ!」


俺の反応にハイタッチをするヤドリンとイカリヤ。

なるほど、イカリヤが刻んでヤドリンが捏ねてくれたのか。

ちなみに味はたとえが難しいけど、野菜コロッケが近いかな。

ちょっともっさりしているけど、噛めば噛むほど味が出る。

あ、そういえば初めて自分で育てたものを口に入れた気がする。

ダンデに送った食材たちはまだ戻ってきて無いし。


「この調子で海シイタケとかも食べられたら良いな」

「ぴっ」


この言葉にはコウくんが「そんなこともあろうかと」とこちらに白っぽい塊を投げてきた。

キャッチすれば【キノコつみれ】とあった。


【キノコつみれ:レア度3、品質5。生産者:カイリ。

白身魚のすり身に海シイタケを混ぜ合わせて作ったMP回復食。

ポーションに比べて即効性は低いが継続してMPが回復する。

通常のシイタケを使ったものに比べ総回復量は非常に多い。

また同時に一時的に敏捷にプラス補正が付く。

そのままでも美味しいが鍋に入れると美味】


鍋がおすすめらしいけど、まずはそのまま実食だな。


「もぐもぐ……うん、こっちはまんまツミレだな」


これは確かに鍋に入れたら良い出汁が出そうだ。

そのままでも海水と混ざり合って独特の塩味が効いている。


「コウくんもありがとうな」

「ぴぴっ」


背中を撫でて上げると嬉しそうにひと鳴きした後、頭の灯りがピカッと光る。

みんな段々、感情表現が豊かになって来てる気もするな。

ヤドリンも最初に比べると良く顔を見せてくれるようになったし。


さて、後の問題は今後も戦闘職に絡まれる危険が高いって事だ。

何か対策を立てないといけないな。

戦ってみた感じ、相手によるだろうけどスキル抜きなら瞬殺は回避出来そうだった。

逆に言えばスキルを使われたらほとんど勝ち目は無いと思う。

残念だけど俺はリアルチートでも何でもないからな。

なので何か搦手を用意しないと。


ふと、鍬が目に入る。

これで落とし穴を掘る?

いやいや。待ち伏せ出来るなら兎も角、決闘中に落とし穴掘る暇も無ければ、わざわざはまってもくれないだろう。

せめてスキルが攻撃に使えればと思うけど。


「あと使えるのは……」


そう思って周囲を見渡したら、目の前を円い物体が通り過ぎた。


「あれは、フグ?」


フグと言えば毒だろう。

それなら攻撃力とか低くても何とかなるかな。

問題はこの世界の魚も同じように毒を持っているか、だけど。

どうやって調べる?


「やっぱ、毒があるかどうか食べて考えるのが早いよな」

「「!!」」


全力で引き留められました。

無茶はダメだそうです。

そして毒の知識はコウくんが持っているそうで何匹か毒持ちの魚を紹介してもらいました。

後は……あぁそうだ。保険を掛けておこう。

後書き日記(続き)


無事に2人と逃げ切れました。

助けた女の子2人はレイナさんとクルミちゃんと言うそうです。

レイナさんは私と同い年くらいですが、服装がとってもお洒落です。

改めて自分を見れば性能重視のちょっと武骨な皮装備でした。

食材を求めて街の外に出ることが多いから仕方ないのですが、やっぱりちょっと。


っと、そんなことを考えている場合ではありませんね。

さっきの人達があれで諦めて村を出るとは考えにくいです。

なので私は2人にお願いして村人と村に残っている生産職の人達に注意喚起をしてもらうようにお願いしました。


私?

私はカイリさんの様子が心配なので様子を見てきます。

ええ、大丈夫です。見つかるようなへまはしません。

そうして戻りつつ物陰から先ほどの通りを覗けば、カイリさんとナンパ男の一人が戦っているところでした。

恐らく決闘システムを使ったのでしょうが、これは酷いです。

一方的な蹂躙と言いましょうか。

カイリさんも決して弱くはない、むしろ運動神経も良いようですし明らかな格上に善戦していると言っていいでしょう。

しかしレベル差、特にジョブとスキルの差が大きすぎます。

程なくしてカイリさんは倒されたようでその場から消えました。

一瞬敵討ちも考えましたが、返り討ちにあうのがオチですし、拠点送りにされただけなのでグッと我慢です。

彼に頼まれたのはレイナさん達の保護。

ならあいつらが別の女の子にちょっかいを出せずに村を出るように促すべきでしょう。


私たちは集団で遠くから無言のプレッシャーを掛ける作戦を敢行しました。

要は村人たちと遠目に睨みつけるだけです。

そして彼らが近づいたら家の中に隠れやり過ごす。

村の建物は破壊不可になっているので、強引に踏み込まれる心配もありません。

そうして居心地が悪くなった彼らはすごすごと村を出ていきました。

これで当分は一安心です。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 食べ物の製作者名「カイリ。」となってますがこれ会話文じゃなくてシステムの発言ですよね?これだとPN「カイリ。」となってしまうのでは? [一言] 面白そうなのでブクマしました。
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