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HAPPY √ 楽太郎40歳

心地よい音と共に扉が開くと、そこには見知った顔が大勢いた。


「おぉ、どうしたんだ団体で?」

「今日はラクタロウさんに感謝の気持ちを込めてパーティを開きに来ました!」


 テンが岩をテーブル状に切り、エイトが美しいテーブルクロスを掛けた。その上にセブンが世界各国の美味なるギャラクシティの料理をフォーの手伝いと共に出し、ナインが錬金術で美しい銀食器を作り出し並べた。ファイブはエルフ自慢のワインを開け人数分注ぎ、ワンとトゥーは明かり用の蝋燭を用意した。スリーとシックスは出し物の用意をした。

 そしてパーティが開催された、皆が笑顔で楽しく食事をしスリーのマジックも見事だった。


「みんな俺のためにこんな素晴らしいパーティを開いてくれてありがとう。40年生きてきて家族以外からこんなにも愛されたのは初めてだ。俺は此処に居座るが何か相談事や、協力して欲しいことがあったら遠慮なく頼ってくれ。ほんとうに、今日はありがとう!」


 10人から拍手を受け照れ臭そうな楽太郎。その後は呑みに食べ満足し寝てしまった。


「ふふふ、ラクタロウさんたらお腹出して寝てるわ」

「もう歳も40なのにしょうがないなぁ」


全員、父親をみる目つきで楽太郎を見た。


「ところでフォー。あの情報は本当?」

「えぇ、マスターの肖像画を持ってきた人物…柔和な顔つきでしたが、腹の底はどす黒い物を抱えていました」

「愚かな…」

「恐らくそいつは、【クラスメイト】の一員でしょう。密偵活動中に何回か見たことがあります」

「ちょうど、ひょーほんがほちかったのよさ」

「生贄、欲しい」

「みんなで仲良く分けましょうね」


 楽太郎をベットに寝かせたのを確認すると、エレベーターを使い地上まで上がって行った。


チン♪


エレベーターから出ると目がギラついた人間達がいた。全員が神級の武器を持っている。


「お前らは…」

「全てはラクタロウさんが安眠できるように」

「『はい、兄さん!』」


・・・


 ある者は再び王になった。姿が人間からトカゲになり、その森の片隅を治めるトカゲになった。が、人間の子供に弄ばれ死んだ。

 ある者達はハーレムを築けた。だが、相手は人型ではなく魔物や喰蟲植物の種役だが。

 ある者は道化師になった。永遠に自分の本音・行動を行えずただ笑わすだけの存在になった。

 ある者は女になり、地獄の環境で働かせられている。上からの性的な接触や無茶な労働をさせられている。

 ある者はひたすら飯を食わなければ死ぬ体になった。食べても食べても腹が減り、しまいにはゴミまで食べ漁る日々を続けている。

 ある者は生贄にされた。錬金術の禁忌事項【真理の門】の生贄にされ永遠に、気が狂うことなく苦しめられている。

 ある者は生きたまま解剖された。叫ぶことも叶わず、目の前の自分の身体を見つめる毎日を送っている。

 ある者はキャンバスになった。ある世界観を持つ最先端のタトゥーの彫り師の元、身体中に消せない芸術を描かれた。


〜〜〜〜

「ん、ん〜ふはぁ」

「あ、寝坊助さんが起きたよみんな」

「『おはよう、ラクタロウさん!』」

「おはよう」


 世界を救った元英雄10人が行方不明になった。犯人は分からないまま迷宮入りとなった。

明日、予約投稿されるお話に発表がございます。

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