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68話 配信視聴

『…ん。繋がって……るね。よし。わたしはアイリーン・フォレシーズ。この動画サイトの公式広報担当者だよ。…よろしくね』


 始まった。コメントが画面端に大量に流れていってる。けど、これは愛理(アイリ)ちゃんが人気というよりは、先輩方の動画サイトが注目を集めてるのが多分、原因だろうね。



 アカウント名が「フォレシズニア公式」だし、タイトルが「フォレシズニアの機能のご案内」だもん。…てか、これでよくここまでの視聴者数を稼げましたね。それだけ注目されてるってことなのでしょうが。



 いやでも、既に3Dモデルになってるし…、全員が全員、愛理ちゃんに興味がないってことはないか。



『…わたし自体に興味はない人もいるだろうからとっとと本題に入るよ。…まず、このサイトは多言語翻訳を自動でする。…投稿動画中のは勿論、生配信でも翻訳するよ。…生配信中の翻訳はコメントだけじゃなくて、わたし達、演者の言葉もいけるよ。|I'm speaking English now...《今、英語で話してる》 |but you hear me in Japanese, right?《けど、日本語で聞こえてるでしょ》?』


 え。すご。マジで日本でしか聞こえなかった。英語が奥で聞こえるとかもなし。



『…さすがに、今みたいなのは音声サンプルが十分に集積されないと出来ないけど。…今はすごさを知って欲しかったから、この配信はデフォルトで何語で喋ろうと日本語にする設定にしてるよ。でも、普通は日本語字幕だから安心してね。…サンプル集積もデフォルトでオフだよ。…というか、このサイトではデータ収集系はデフォルトでオフだよ。…集められたくない!って人からしたら今までのも残ってるんじゃ…って不安になるかもだしね?』


 いわゆるサジェスト表示のための学習がオフってことだね。今のは。



『…翻訳もOFFに出来るよ。声だけ聴いて言語学習したい人も安心だね。…あぁ、翻訳はわたし達の開発したAIがやってるよ。その言語の背景とかまで含めて学んでるから、唐突にナチに染まって不適切な訳に走るとかはないよ』


 あったね…。そんなの。アメリカのどこかが開発したら、不適切発言しまくるAIが爆誕したって事例が。



『…AIついでで言うと、コメントや投稿動画の削除や該当者のアカウント停止……俗にいうBANもAIがやるよ。…心配しなくても、規約に基づいて判断して、警告、その後、BANするよ。…警告中は他人には該当のものは表示されないようになるよ。…だって、「殺人やってみた」だの「爆弾作って線路に投げてみた」だのを警告してる間だからって放置できないでしょ?』


 でしょうね。放置されても困る…。



『…心配しないでも、従来の通報機能も搭載してるよ。…これはどうなの?ってのは通報してね。…基本的にスパムとか宣伝とかはAIの時点で弾かれるから、従来より活躍の機会は少ないと思うな』


 それは便利。特にスパムは大量にあるくせにいちいち通報するのがめんどくさいんだよね…。



『…コメント追えているの?って。うん。追えてるよ。勿論、わたしのスペックが高いからじゃなくて、AIのおかげだけどね。AIが「草」とか「すげー」とか、そういう被りやすいのは圧縮してくれるの。こんな風に』


 ワイプが出てきて、その中に「すげー×152」っていう言葉が流れていった。あ、次は「草×634」が来た。



『…完全に同じ意味ではないけどね?そこはご愛敬。…BANの話に戻るけど、その判定は12個のAIが協力してやるよ。…各々の子達は判断基準そのものや学習傾向が違うから、どれか一個が駄目だから駄目!とかはないね』


 12……? あれ、彩は一個……数え方これでいいのかわかんないけど、一個しかないんじゃあ。



「彩から派生したAIだね。若干、彩に寄りはするけど、バランスよくは作れたはずだよ」

「寄るのは諦めてください」

「了解しました」


 寄るって言っても誤差でしょうしね…。



『…AIの判断基準は基本的に在住地準拠。だから、場合によっては日本で見れるけどアメリカで見れないとかもあるかも。…この判断は瞬時に終わるよ。画像、音声データを拾ってきて、判定するからね。「オープニングが一緒だからスパムだ!」とかもないはず』


 某サイトは冒頭5秒しか見ないから、オープニング変えずに投稿しまくっていたらスパム認定喰らうとか聞くもんねぇ…。



『…ホラーやエロ系のタイトルとかサムネは、表現がきついものはデフォルトでフィルタリングされるよ。…フィルタリング設定は強度を弄れるから適宜、調整してね。…フィルタリングで弾かれる場合は、投稿する前に#中程度のホラー要素とか書かれるから、投稿するときはそこをチェックしてね。…後でご意見いっぱい来て、変わった場合は通知が行くからね』


 それは便利なのかな? 投稿する気ないからその辺は分からないな…。



『…設定の保存はアカウントがあればされるよ。でも、聞きたいのは見るだけの場合だよね?…ん。このサイトは見るだけならアカウント登録もいらないけど、その場合、検索エンジン側に設定が保存されるよ。いわゆる、クッキーを使っているよ。…便利だからね。…これがない場合はデフォルトに戻るよ。…見たくないものを見る事故防止のためだから、多少の不便は許してね』


 設定外れて変なの出てきた! とかトラブルの素にしかならないもんね。



『…見るだけならってのに、ひっかかってる人もいるみたいだけど、そうだよ。動画投稿とコメントはさすがに登録してね。…携帯電話番号かメールアドレスが必要だよ。確認出来たら通るよ。…両方入れてくれると不正アクセスとかにも対処しやすいよ。…まず起きないだろうけど』


 がっちがちに固めてるもんね。セキュリティ。でも、僕はそれでよくても、他の人ら……も「なるほど」とか言ってるね。いけてるのか。系列会社としての信頼が通った感じか。



『…携帯電話番号必須にしないのって?…わたしはした方がいいと思ったんだけどね。…スパムとかしにくくなるでしょ?…でも、AIがいるから、携帯電話番号入れたくない!とか、お子さん用の携帯なんかないよ!って人用に携帯電話番号はなくていいかなってなったよ』


 携帯電話番号をアカウントに紐づけ必須にすると一気にアレな投稿が減るってどっかで言ってたけど、同時に、とっつきにくくなるもんね。理由は「匿名性がグンと下がる」からなのが、痛しかゆし。



『…後は配信者さん達の取り分とかのお話だね。広告収入は1再生0.5から1円くらい。他の動画サイトよりも高めに設定されてるよ。…投げ銭機能もちゃんとあるよ。中抜き分は1割。日の上限と月の上限は決めてるから、投げすぎないようにしてね。…後はメンバー機能。三段回くらいに分けてランク付けが出来るよ。こっちは中抜きなしだけど、Maxでも月千円まで。…こっちがある程度抜かないと、運営できないので…』


 お金が稼げないと倒産不可避だもんね。



『…メンバーに特典を付けるかどうかは投稿者さん次第。特典ない人に「特典つけろ」は禁句だよ。…特典の有無は入る前に確認できるから、確認してね』


 かなり配信者さんに有利な設定なのかな? こうでもしないとひっぱってこれないとかそういうのなのかな?



『…著作物に関しては。投稿規定とか設定してくださってる会社さんのは全部、公開してるから、個別に確認してね。…投稿規定を満たしているかは、AIが該当しそうなものを勝手に判定して、判断するよ。クリックしたら見れるから、探すの怠いならぶち込んでみて。…お金の取り分とかはその規定に従うよ。…切り抜き?切り抜きも元動画上げてる人や会社さんが投稿規定作られてるなら、それに従うよ。ないなら自動で5割を元動画さんに渡す形になるね。…個別で契約した場合は両方のアカウントから申請してね』


 この辺、僕は関係なし。ていうか、ほんとに説明しかしない…。



『…ん。これくらいかな。…何か質問ある?』


 一気にコメント欄が加速した。まるで目で追えない……。けど、不適切なのはないような気がしないでもない。



『…もっと自己紹介?…公式配信で、それしていいの?…わたしのアカウントもあるから、そっちでいいと思うんだけど。…誤BANの可能性はあるにはあるね。万一されたら異議申し立て申請してね。…基本、確固たる証拠があるから起きないけど』


 自己紹介の件、本気で流すのね…。



『ちょっとー、あー(ねぇ)!駄目だよー!聞いてくれてるのに、自己紹介しn『…ん。ごめん。あの子…カーリンはミュートした。公式はまじめな公式情報だけでまとめておきたい』…』


 容赦なくミュートしてるぅ。でも、話の中に新情報は無さげかな……? それよりもっとデカいのが混じってる。



「あの、先輩。姉妹設定は大丈夫なのです?身バレのリスクが…」

「姉妹ってのはあの子らの根幹みたいなもんだし、問題ない。頼んだ以上、それが出てくるのは織り込み済み」

「最悪、魔法でごり押しますよ」


 ですか。なら、平気ですか。



「後、今のは放送事故では?」

「気にしたら負け」

「ですです。多分、燃えませんよ。あの子らしさもありますし」

「燃えたら無理やり鎮火させる」


 あ。はい。



「それより、移動しましょ」

「自己紹介する用のとこに誘導してるし」


ですね。移動先のタイトルは…『自己紹介したらゲームする/アイリーン・フォレシーズ&カーリン・ハイフェルミア・フォレシーズ』。…後者は華蓮ちゃんなんだろうけど、名前がながぁい。



「名前、誰が付けられたのです?」

「子供達だね。苗字も…ひいてはこのサイトの名前も子供達」

「苗字もサイト名も私達から作ってますね。森のForestと私の四季からSeasonで。適当にくっつければそうですし」


 確かに。そしてそれを言われると他の名前の元ネタもわかりやすい。



「愛理ちゃんはアイリっぽいのを、華蓮ちゃんはカレンっぽいのと、ハイエルフから作ってますね?」

「だね」

「ですが、アイリちゃんに関しては、それも正しいのですが、まんま拾う前の旧名なのですよね…」


 おぉう。お二人の顔が少し沈んでる。ですが、自分から選んでるんですし、何も問題ないのでは? どう考えてもあの子、過去とか気にしてなさげですし。



「確かに。あの子だしなぁ…」

「「誤爆しても大丈夫な名前にしよう。……ん。アイリーンがいいかな。昔、呼ばれてたから違和感ないはず」って決めてそうですね…」


 まんまそれな気がします。アイリちゃんですし。



『…ん。今度はわたしメインでやってくよ』

『ボクもいるよー!』


 ぴょこっと出てくる緑髪のエルフ。…愛理ちゃんの時点で分かってたけど、どっからどう見ても華蓮ちゃん。



『…コメントが湧いてるから、自己紹介して。わたしの名前は前の配信やタイトル見て』

『それをいっちゃーおしまいだよー!ボクもタイトル見たらわかるじゃーん!まー、いーか。ボクは「カーリン・ハイフェルミア・フォレシーズ」!名前の通り、世界樹の管理者たるハイエルフだよー!』

「リアルのまんまじゃん…」

「考えるのがめんどくさかったんでしょうね…。どうせ、本当だと思う人はいないでしょうし」


 ガチなら矛盾も起きにくいですしねぇ。配信者さんなら「設定どこやった」は美味しくもあるんですけど。



『世界樹って何ーって?世界樹を形成している木だよー!なければ世界は存在できないのー!そこらの雑草とは格が違うのー!』

「あ、ここは設定変えてますね」

「あっちの世界の世界樹はなくなると世界が滅ぶけど、雑に言うと空気清浄機だし」


 マジで雑ですね。でも、この世界樹も元ネタいますよね? たくさんの世界が樹のように連なっている世連樹。それですよね?



「うん。嘘は言ってないしね」

「ちょくちょく外から来る外敵を叩いていますし」


 やっぱそうですよね。



「あー姉は無職なのって?まっさかー!あー姉!言ってあげてー!』

『…ん。死神。だから鎌を持ってるし、それっぽい外套を纏ってる』

「やっぱ割り切ってるね」

「技名に『死神の鎌』とかある以上、当然と言えば当然ですが」


 これも過去の地雷だった系のやつなんだろうなぁ。反応的に。



『…鎌をどこから出したって?話するのに邪魔だから小さくしてただけ。…「死神にサイト案内させるセンスがわからん」?…そう?死神は死の世界への渡し神。案内は得意だからぴったりじゃない?…死の世界に誘うってのが嫌なら、来るべきでないものを元の世界へ案内してあげる。そういう役目で考えてもらえれば』

『だねー!まー、ぶっちゃけると、あー姉が長女だからねー。任せた感じなのー。その辺、一切、考えてなーい!』


 習先輩達……も静かに横に首を振られた。え。考えてないのです?



「「設定、ノータッチ(ノータッチです)」」


 あ、はい。任せたんですね。そりゃ、そうもなりますか。



『神とエルフが家族とはー?だってー』

『…気にしたら負け。家族は家族。それ以上もそれ以下もない』

『血の繋がりなんて、ボクらにとっては些細なものさー。まぁ、逃げられないのがソレではあるんだけどねー!おーぞくとか!』


 王族はまさしく血縁命だものねぇ。王族に限らず、輸血だとか臓器移植だとかでも血縁は割と重要だし。



『…それより、ゲームしよ』

『えっ。配信タグとかは決めないのー?』

『…SNSアカウント書いてるから、そこで案をください。気に入ったのがあればそれにします』

『えー。それでいーの?』

『…いいでしょ。自分のことを知ってもらうなら、その方がいい』

『うぃー』


 そう言って画面に出てきたのは……お船のゲーム?



『何でこれなのー?ふつーもっとメジャーなのしない?』

『…わたしとカーリンらしさが一番出せるのが、これ』

『なーる。そーいう意味ならこれがベストだねー!なら、軽くせつめーしよ』

『…ん。2チームに分かれて敵をしばく。それだけ』

『雑ー!』


 端的すぎて中身があんまりわかんない…。



『…とかいいつつ、カーリンも選んでマッチング始まってるじゃん』

『やりながらの方がわかりやすいー。はず?わたしが選んだのは大和だよー。言うまでもなく、戦艦だねー。大きな砲を使って敵をしばくよー』

『…わたしのは駆逐艦。島風っていう日本の。…索敵しながら、機会があれば魚雷で敵を葬るのがお仕事。…あ、放送は二枠使うから安心してね。わたし達は自分の画面しか見ないけど』

『これでどーじしちょーも簡単だねー!』


 声が一個に揃ってるからほんとに同時視聴もできそうね。あ。始まった。



『…最初は移動だから他の説明。他にいるお船は巡洋艦と空母。…空母は積んでる飛行機で空から敵を沈めたり、索敵するのがお仕事』

『せーくー権を握った方が勝ーつ!』

『…ん。巡洋艦は何でも屋さん。索敵しようとしてる駆逐をしばくとか、飛行機を叩き落すとか、動きが重い戦艦の盾になるとか』

『きりきり働けー!』


 過労死するよ? 巡洋艦。



『…ん。見つけたよ』

『ほーい!発射ー!』


 ものすごく遠くに居るはずの敵に向かって華蓮ちゃんが攻撃。放たれた弾は綺麗な放物線を描いて、腹を晒していた戦艦に命中。何発かが弱点をぶち抜いて一撃で轟沈させた。



『…さすが』

『しばらく撃てないよー!』

『知ってる』


 コメント欄が混乱してる。割とまぐれが優勢そうだけど、華蓮ちゃんならまぐれじゃないんだよね…。



 てか、次までが長いな。40 sって…。一発の価値が重すぎる…!



『…このモードだと陣取り要素もあるから、陣の傍に来たよ。…でも、既に敵がいるみたい。…この子、打ち合いには弱いから視界とってハラスメントしとくね』

『お願いー!…え。三人チームの残り一枠?おかーさんだよ!おかーさんは一般人だから、出ないよ!』


 え。清水先輩!? あ。ほんとだ。いつのまにやらパソコン持ち出されてる…。その横に習先輩もパソコン出しておられる。まさか…。



「習先輩も合流されてます?」

「うん。野良で味方側」


11人中4人が皆さんとか何その虐め。分隊は確定でマッチできるけど、野良だと確定ではないはずなんですがね…。



『あー姉の邪魔してる巡洋殺すよー!』

『…ん。頼んだ』


 割と遠くて当てにくいはずなのに、当然のように命中。さすがに全弾ではないけど、見事に弱点をぶち抜いて爆沈した。



『…今、わかってる敵の位置だと…、この辺りかな』


 愛理ちゃんがぽいっと魚雷を大量に放り投げる。装填になんか1:40とか書いてるのはきっと見間違いじゃない。



『…これでおしまい』


 残ってた最後の一発もぽいと投げた。これで魚雷は全部装填中。



 突き進んでいった魚雷は……船二隻にダメージを与え、索敵役の駆逐を一発で葬り去った。



『…索敵役だけ殺すつもりだったのに、固まりすぎ。…最初のは駆逐を回避不可能コースに追い込むだけのだったのに』

『おいしーしいいじゃーん!』

『…ん』


 見えてなかったのによくやるよ…。まぁ、愛理ちゃん、普通に頭いいしね…。あ。清水先輩が負傷した二隻にとどめ刺した。



『そーてんかんりょー!島のむこーだけど、戦艦、死ねー!』


 当然の如く命中&爆沈。もはやチートが疑われるレベル。



『チートなんてしないしない。重力に従って動いてくれるから、正直、銃より当てやすいよー!』


 知ってた。華蓮ちゃんだしねぇ…。



『…ん。そろそろ敵が来るはず。…お母さんが上で守ってくれてたから位置バレはしてないけど、この辺にいるのはわかるしね。…装填も終わってるし、逆撃する。島影から機会を見計らって……』


 飛び出して行った愛理ちゃんのそばに敵空母。



『…え。何で空母がこんなところに?』

『ぽこじゃか落とされるから、前線上げてきたんじゃなーい?』

『…かな。ま、好都合』


愛理ちゃんは一直線に敵へ突き進んでいくかと思いきや、その場で回転して魚雷を大量に放流して、そのまま逃走。まるで敵が死ぬのが分かっているかのように。



そして、実際に撃沈された。



 早々にぽこじゃか沈められた敵はさすがに立て直せずに敗北。…そりゃ、あそこまで殴られたらきついよね。チーム戦だから、それでも何とかなる時はするんだろうけど。無理。



 敵の飛行機が華蓮ちゃんを狙っても、清水先輩が守られてたし…。野良なのに横に盾になるようについてた船は明らかに習先輩だろうし



『…ん。一戦だったけど、時間かかったからこれくらいにしとくね』

『えー。まだ出来るよー!』

『…まだ、カーリンのタグとか決めてないでしょ』

『………それはいーでしょ!』


 ブーメランなんだよねぇ…。さっき言ってたのに。



「え、終わっていいんです?華蓮ちゃんは射撃能力があるってわかりますが、愛理ちゃんは…」

「アイリの本分はサイズを自在に変えられる鎌による近接戦闘だから…、ゲームじゃなかなか難しいんだよね」

「ですが、アイリちゃんは同時に、細々とした調整が私達と同じく、得意です。その辺を見せられたとは思いますよ?」


 色々やってましたもんね…。なら、成功なんでしょうか?



「だと思うよ。あ。結構、マズいのが来たわ」

「ですね。連絡しましょ」


 ???



『あ、お仕事―!』

『…言い訳……ではないね。ごめん。わたし達、お仕事があるからこうやって切るかもしれない。そこは許して。…行ってくる』

『くるー!』


 マジで切れた。華蓮ちゃんの乱入を予期してなかったのか、最後の絵が見たことない構図。



「俺らも行ってくるね」

「ちょっと能力が特殊なので…」


 お二人も行ってしまった。…ここが自分の部屋だし、のんびりしとこ。

注)文中の英語は適当です。


 お読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字そのほかいろいろ、もし何かあればお知らせいただけますと嬉しいです。


 今回の更新で今年のこのお話の投稿は最後です。皆様、よいお年をお過ごしくださいませ。

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