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迷子の村人は方向音痴を駆使して家に帰りたい!  作者: 風来坊ムラサマ
帰る為に猛特訓
19/50

第4の試練・地凪の賢者

1ヶ月1話の更新…ダメですか?

ダメですよねすみません!

頑張って早く更新出来るように善処します!


特に何事もなく森を抜けるとそこにはひっそりと祠が存在していた。



「あれ?確かにこの辺りから気配を感じたんだけどな」



実際、今も気配は感じている。


だが肝心のルナの姿が見当たらない。


それから辺りを探ること数分。


何処からともなく声が聞こえてきた。



『も、もうライオットを倒しておったのか?…思ったより早い到着であるな…仕方ない、ここはもう簡単に……』



何やらブツブツ言っているが、聞いた限りだとどうやらライオットを倒すのが少々早過ぎたらしい。


最初から手加減抜きで戦ったし、無我夢中だったからどれだけの時間が経過していたかなんて把握していなかった。



『よ、ようし。準備は整った…さあ、聖月レイよ。祠の中へ』


「分かった」



あまり大きいとは言えない祠だが、この中で戦うんだろうか?


それとも狭い場所で戦うのが試練、とか?


そんな考えを巡らせながら祠の中へ入るや否や、不意に今まで感じていた床の感覚が無くなった。


気付かずに大穴へ落ちた時とはまた違う、確かに今まであった床が突然消える様な、そんな感覚。


祠へ入る前は確かに床があったのを覚えている。


となるとやはり後者だろう。



『引っ掛かったな?私特製の感圧式落とし穴に』


「馬鹿なあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」



毎回落ちる運命にあるのか、俺は。



『そしてそして落ちた先には大きなクサミ茸の群生地』



ルナのアナウンスと共に俺は馬鹿でかい茸の上に落ちる…と言うか受け止められる。


数度跳ねて何とか無事で済んだものの、何やら謎の胞子が舞っている。



「ぶぇぇっくしょいっっ!!!!」


『クサミ茸の胞子はくしゃみを誘発する―――さてさてお次は』


「ぶぇっ…ええいっ!!一々うるさいなアンタ!一体何処にいるんだ!?」



出そうで出ないくしゃみと言うのはもどかしい。


どうせなら思いっきりくしゃみをさせてくれと思う。


とにかくこんなところにいつまでも居たらくしゃみだけで殺されてしまう。



『お次は、定感覚に飛び出す魔の針地獄コース〜』


「殺意MAX!!!!」



クサミ茸の部屋を出ればそこに広がるは1本の廊下。


しかし、その廊下は廊下であってもただの廊下ではない。


全方位全てからほぼ同時に飛び出すデンジャラス一本道だ。


確かに定感覚で飛び出してはいるが廊下全てを埋め尽くす針地獄を針が引っ込んだ瞬間に向こう岸まで走り抜けると言うのはあまりにも無茶過ぎではないだろうか。


だからこそ試練なんだろうが。



「試練と言うかアトラクションだなこれは…」



正直ライオットの力で何とかなるだろうし勇気やユリウス、アリアナの換装でも通り抜けられる自信がある。


ただ、単に付き合っていてはそれは試練と言うより弄ばれてるだけだ。



『どうした?もうおしまいであるか?…なんだ、つまらんな。まだまだ仕掛けは用意してあると言うのに』


「いや、もう仕掛けは勘弁してくれ。そろそろ終わらせに行くぜ」


『ほう?この期に及んでまだそんな余裕を―――』



「確か」とルナの言葉を遮る。



「アンタは今俺よりも地下にいるんだよな?」


『そ、そうであるが…?』



ならば何もこんな茶番に付き合う事はない。



俺がやるべきはただ、七英雄との死闘(しれん)のみ。


こんな茶番(あそび)は含まれていないのだから。



「―――じゃあ今から行くから頭上には注意してくれ」


『まさか、床を壊そうと言うのか!?』


「その通り!」



勇気を100パーセント引き出して拳に込め、全力を以て床を殴り付ける。


これで床は崩壊し、下の階層へと向かう事が出来るハズ。繰り返せばいずれルナの元へ辿り着けるだろう。


そう思っていた時期がありました。



「………あれ?」


『ククク…馬鹿め!対策をしていないとでも思ったか!!破壊されるであろう可能性を見越してここには既にセスタ様に頼んで衝撃吸収の結界を張ってもらっていたのだ!!』



予想外の展開に焦る。


主にあれだけ格好付けておいて全然決まってない事に焦る。恥ずかしさによる焦りだ。


今多分顔面真っ赤になってると思う。



「ク、クソーーー!!クソゲーだ!クソゲーだこんなの!!チクショーーーーー!!」



この羞恥心を紛らわす様に叫び散らし、俺は一目散に針地獄を通り抜ける。


その後も足を止めることなく走り続け、魔の鉄球地獄や迫り来る壁との根比べ等々訳の分からない仕掛けの数々を颯爽と乗り越えて随分と地下深くに降りた頃、ようやく広々とした空間に出る事が出来た。


そこに待ち受けるのはルナ。4人目の英雄だ。



「ぜぇ…はぁ……つ、着いたぜ…!」


「あれらを全て回避して来るとは…少し予想外ではあるが、今こそがお前を倒す絶好のチャンスであるな」


「はぁ……?」


「―――不意打ちだ、気付けぬ様ではこの先勝ち抜けはせんぞ?」



瞬きした隙に背後に回り込んでいたのか、ルナの声が後ろから聞こえる。


それと同時に殺気を感知した俺は即座に黒桜を抜剣し、ルナの得物による刺突を防ぐ事に成功した。


アリアナと言い背後に回り込むのが好きだな、等と思いながら一度距離を取る。



「今のを防ぐか。戦闘に特化していない故、仕掛けで疲れたところに不意打ちを決めて一気に流れを持っていくつもりだったのだが…」


「残念だったな、前の3人が中々強かったもんでそれなりに成長させてもらったぜ」


「一筋縄ではいかんか…ならば仕方あるまい。今度は正々堂々と行かせてもらおうではないか?」


「信用していいのやら…いいぜ、掛かって来な!」


勇気を解放し、100パーセントの力を引き出して全身に纏わせる。


こうすることで身体強化の役割を果たしてくれると言う算段だ。


一方ルナは自らの得物、短剣をクルクルと回して逆手に持ち、戦闘態勢に入る。


お互いに準備は整った。


そして、闘いは既に始まっている。



「先手はいただく――――!」



先に動いたのはルナ。


常人では恐らく捉える事の出来ないであろう速さで俺の懐に潜り込み、逆手に構えた短剣を振るった。


しかし、それを見逃す俺ではない。


全て見ていたからこそ、余裕を持ってバックステップで躱す。


黒桜を構え、再度踏み込んで迫り来るルナの猛攻を一撃一撃凌いでいく。



「小細工無しでもやるな、アンタ!」


「伊達に英雄は名乗っておらぬと言う事だ!!」



決して不利ではないが、自然と防戦一方になり中々攻撃に転じれずにいると、途端にルナが攻撃を止めて後方に飛び退く。


好機と見て間髪入れずにルナへ接近を図ろうとした瞬間、両足首に何かが巻き付いた。



「っこれは…!?」


「足下には注意せんといかぬな?」



俺の足首に巻き付き、そこからルナの手元へと伸びるそれは、何の変哲もないロープだった。


一体いつの間に――――そう考える暇もなくルナは次の行動に移す。



「ただ闇雲に接近戦に興じていたとでも?最初からこれを狙っていた!」



女性からは想像も付かない力で引っ張られ、耐える術もなく体勢を崩された俺は咄嗟に黒桜でロープを断とうと試みるもルナの投擲した短剣に邪魔をされて切り損ねてしまう。


そのまま地面に倒れ込むはずが、今度はぐるぐると振り回され、メリーゴーランドよろしく遠心力に従う幼児向け玩具と化してしまった。


だんだん気分が悪くなってきたところで俺は飽きた玩具を捨てる様にルナの手から解放され、壁に激突する。


散々弄ばれた挙句に痛い目まで見させられた故に最早手加減はしまいと心に誓い、まだフラフラとする足に叱咤を入れて何とか立ち上がる。



「……換装、拳獣(ライオット)!!」



ライオットの力によって全身に紫電を纏い、内で暴れ回る静かな怒りに突き動かされるがまま、今出せる全速力でルナへの接近を果たし、その勢いで雷を纏わせた腕を突き出した。



「ぶっ……!?」


「…まだだ」


「ま…待て」



いとも容易く胸部を貫き、頭上に放心状態のルナを掲げた後は屋内であるにも関わらず雷雲を呼び寄せ、何度も何度も落雷を落とす。


尚且つ最大出力で放電し続け、それからどれだけの時間が経過したのか、気付けば誰もいない場所でただただ俺1人静かに佇んでいた。



「…………あれ?なんで俺……」



いつの間に倒したのか、記憶を探るも全く身に覚えがない。投げ飛ばされて、それからどうなったのか。


確か頭に血が上って、怒りを覚えたのを辛うじて思い出した俺はそこで単に怒りに任せて戦ったのだと気付く。


またいつものビームを撃ったんだろうけどまさか怒りのあまり何も覚えていないとは恐れ入った。


こんな事今までなかったのにどうしてしまったんだろう。


そのまま思考に耽けようとした俺の前に、光が舞い降りた。



『全く無茶苦茶をしてくれるな、お前は』


「ごめん、俺何も覚えてないんだけどそんなに無茶苦茶したのか??

だんだん何描いてるのか分からなくなってきた

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― 新着の感想 ―
[一言] 一ヶ月に一度の更新でもいいんですが、更新機関があくとそれまでの展開を忘れてしまうので内容がわからなくなって面白くなくなります。 これ面白いなと思う程度の話だと継続して面白く読んでもらいたいな…
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