おっさんずラブでさえ平均視聴率4%だったらしいからまだ大丈夫です。
視聴率爆死でしかネットニュースの話題にされなくなってきた「いだてん」……。
第1話から欠かさずリアルタイム視聴してます。しかし我が家は機械がないので視聴率にカウントされない世帯です。ついでに万が一の時も速報テロップが消せるというBS版を録画してます。リアルタイム見て、録画で見て、さらに翌週の放送前にもう一度復習で見るのです。
環境があれば4Kで見たいほどです……。が、何回見ようとも視聴率には反映されませんw
6月9日の22話は、またしても最低視聴率も更新したとかなんとか……個人的には過去最強の神回だったのですが!?
この脚本のすごさって「当時として当たり前の価値観」を包み隠さず書くにあたり、現代だったら炎上必須の超セクハラや圧倒的な男尊女卑その他諸々の当時の女性が直面していた不平等を書き切った上で、実直な努力を重ねた結果としてたどり着いた男女平等をぶっ込んでくるところですね。
ここまで積み重ねてきた女子体育の不条理な立ち位置を、カタルシスとともに一歩前進させた感じ。
ただこれも「オンナの時代♡」みたいな自称フェミニストに媚びるだけのホンというわけではなく、金栗四三(中村勘九郎)という超ド級のマラソン馬鹿が「僕の考えた最強最短のスポーツ教育」を実践したらそういう結果がついてきたってところ。
キャラクターが脇役でさえ誰もぶれてないのもすごい。考え方や行動が変わる時ってのは、必ず何かアクションがある。だから突拍子もないような言動が飛び出てきても、まあコイツならやりかねない。って具合に受け止めることができるのです。
現在の価値観ではセクハラパワハラになってしまう教師陣ですら、なんかかわいいってなってくるから不思議。悪意じゃなく人生捧げるレベルの○○馬鹿がやっただけのことだからですね。それならば許す!
あ、あと幾ら何でもそれはないでしょうっていうギャグネタの大半が史実ってところ。
クドカン流の脚色とトンデモ史実が大げんかして、脇役ですらキャラが大渋滞しています。土曜ドラマだったら脇役1名につき半クールやれそうなほど濃いキャラ祭りです。
これ、足じゃなくて口がいだてんな田畑政治(阿部サダヲ)パートになったら、それはそれはうざっ苦しいことになるのでしょう(褒め言葉)
男女平等という価値観においては令和の時代をもサクッと超えた感のある「いだてん」なのですが、ついに16日放送の回で関東大震災が起こってしまうようで……。
ここまでストーリーをハッピーにあげ切ったところで断崖絶壁から突き落とす的なアレですか。
前編におけるクライマックスであることは間違いないです。
朝ドラでは東日本大震災を書いたけど、大河では関東大震災を書くってエグいね。
しかも演出が大根監督っぽくて。大根さん回の安定感……。
大根さんはプロジェクションマッピングの使い手。
史実では若き日の志ん生師匠(森山未來)は地震の日、MAXでクズだったようで。
大根仁と森山未來の組み合わせはちょうど良い。夜明けのBEAT的な感じで地震に揺れる東京市を走らせたらちょうど良い!
さて、前編のシンボルマーク・凌雲閣がついに崩落してしまうわけで、その浅草から川挟んでそう離れていない場所にある両国・横網町公園。
これは今や郷土史みたいな扱いになってますので、東京以外ではあまり馴染みが無いかもしれません。両国だけに「よこづな」と読みたくなるところですが「よこあみ」です。
東京ドームよりほんのひと回りでかいくらいの敷地内で、東日本大震災の死者・行方不明者・負傷者を全部足したよりはるかに多い人が火災旋風にまかれて死にます。もちろん凌雲閣が崩れるくらいですから浅草界隈も只事じゃない。
超平和な先進的展開から、そんな地獄絵図が待っているとか。
あまちゃんの震災表現とはまた違った書かれ方になるのでしょうが、クドカンだからきっと描写は怖くないはずなのです。
一応、実在の方々は関東大震災は生き延びるようです。
ただオリジナルキャラは……浅草やその周辺の大惨事っぷりを鑑みれば全員ご退場でも不思議はありません。
五りん(神木隆之介)の祖母であることがほぼ確定したシマちゃん(杉咲花)、ここ数話における見せ場の多さとあげっぷりからするとご退場の気配が濃厚過ぎて……。
清さん(峯田和伸)は次回予告見る限り地震は生き延びたっぽいが、その後の大火災はどうなることか。そしていつも一緒な小梅(橋本愛)もどうなるか。
ただ3人もご退場となったら、ついに7%を下回った残りわずかな視聴者の精神がお亡くなりになりかねないので、ここまで主だった見せ場がない清さん&小梅はまだまだ生きそう。ってことはやっぱりシマかねえ……。辛いねえ……。
これを過ぎても、この先ナレ死で捌かないと追いつかないんじゃないかというくらい死亡確定の実在キャラが多過ぎて悲しいです。
関東大震災でお涙頂戴してる場合じゃないくらい、これから先のイベント詰まりまくりなのです。
高橋是清と犬養毅が登場して、ベルリン五輪もやるってなると。
五一五事件と二二六事件はやって、ナチスも出てきて……って忙しいなおい!
この先20余年は不穏な時代が続くわけなので、まさに激動の大河です。
行きつく果てとして第二次世界大戦突入にあたり、せっかく進んだ価値観の時計はぐるぐるっと戻ってしまうでしょうが、当然クドカンのことですからボカさずに究極のフラストレーションをぶち込んでくることでしょう。
東京大空襲も避けて通れぬ鬱イベントなのですが、それ以上に落としてきそうなのが学徒出陣壮行会ですね。
神宮外苑競技場のギミック凝りまくった模型が出てきまして、学徒出陣もやる気マンマンなんだぁと理解してしまい悲しい気持ちになりました。前半戦における最大ハッピーな幸福回だっただけに……。
ドラスティックに不幸な話をするなら関東大震災と東京大空襲でそれはそれはお腹いっぱいになれるんだろうが、あまちゃんだと徹底的に日常目線なテイストで3月11日を書いていたので、いだてんでもそこらへんは日常の延長でクールに書いてくれると期待してます。
金栗四三の日課に奇声を発しながら冷水浴ってのがあるのですが、地震でも空襲でも火災旋風を生き残ったのは、川に飛び込むのを我慢してひたすらバケツで水被り続け火の粉を耐えた人……ってのも、下町の郷土史ではわりと有名なエピソードです。
とはいえ過激な絵を求めるあまり、火だるまで逃げ惑う人とか死屍累々の山とか見せられてもねえ。
空襲こそ落語視点の思い出話でさくっと流すのでいいくらいです。
代わりに学徒出陣壮行会で、怒涛の鬱展開が待ってる気がして楽しみのような見たくないような……。
そんな暗黒時代の果てに1964年東京五輪やストックホルム五輪55周年があるわけですから、涙無くして見られません。
NHKには同情します。脚本には面白いのにこれ以上どうしろってか!?とプロデューサー陣は頭抱えていると思います。
ただ、視聴率が悪い理由は理解したw
大河で近現代でしかもクドカン脚本って、リアルタイム視聴率を捨てなきゃ成立しません。
映画館で見るべき濃度を一年間お茶の間に垂れ流すとかハードモードすぎる。
クドカン脚本のほとんどに共通しますが、ながら視聴はつくづく向かないです。
スマホの電源切って、滑舌ゲロな志ん生師匠パートでなくても字幕出して見るくらいじゃないと、楽しめない。
脚本も演出も役者もなんにも問題ないので、あとは見る側の意識とスマホを叩き割るしかありませんね。
そしてリピート視聴すると、ストーリー理解には影響されないが、何気にとんでもない伏線回収が起こったりします。
1話の伏線が20話を超えたいまようやく回収されましたが、まだ回収されてないものが多すぎるのです。ながら見では気づきません。
それを日曜8時にテレビの前にいろと言われてもねえ、各自録画して集中して観れるときに観るべきドラマです。
……そもそもクドカン作品ってリアルタイムは低視聴率がデフォルトですよね?笑
あまちゃんですら流行語まで取ったのに、リアルタイムの視聴率は朝ドラにしては……でしたものね。しかしDVDやサントラの売上は尋常じゃなかったわけですし。
いだてんもこのまま低視聴率進行だけど円盤は謎に売れるやつかと思います。
ガチのクドカンファンは1年間日曜8時を縛られるより、端っから円盤待機の人も多そう。
NHKにミスがあるとすれば、これを朝ドラや土曜ドラマあたりで放送しなかったことです。
解決策があるとするならば「元禄繚乱」あたりを再放送して「いだてん」はどっか別の時間に移すことでしょうか。そしたら見もしないでコキ下ろす外野ノイズも黙るだろう。
見てない人はこれから始まる第2部からでいいから絶対見た方がいい。
林遣都もでる。競泳選手役ってことはほぼ裸ってことですから、「おっさんずラブ」にどハマりした4%が来てくれるだけで10%超える。彼の裸がある限り「いだてん」はまだまだ大丈夫ですよ。
……と、こんな長々と語ってみましたが、今日のは1話以来初めてリアルタイムで観られませんw
今夜は夜ダン観に行くのです!




