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設定 登場人物紹介(第三章終了時点)

橘虎徹(コテツ、15歳)


 本作の女主人公。


 最愛の男性で生まれたときから一緒に育った乳兄弟のエルガーと敵対することになり、最初の戦いで左腕を斬られた上、世界最強の武具であった神刀を左腕ごと奪われて片腕になった。


 また、あらゆる異世界知識と魔法知識の頭脳役を果たしていた契約主のシンディが行方不明となり、単独でエルガーたちと相対することを強いられた上、最初の戦いから一年を魔法の氷の中で冬眠状態で過ごしたこともあり、帝国全土で『悪神』として指名手配されている。


 相変わらずの美的感覚音痴で、未だに自分が美少女であることを信じず、いい加減周囲から認識を正さないとトラブルメーカーになる、と危惧されている。


 唯一手元に残ったムギリによる蒼銀(ミスリル)製の魔力増幅刀である小太刀を右腕のみで振るう、極限まで速度に特化した小太刀剣術を修行中。


 使用魔術は系統を選ばず全系統を使いこなすが、火系統を特に好む。


 ただし体内魔力保持量ゼロの特異体質のため、周囲の自然魔力をかき集めて発現させる詠唱魔術は常人の魔法以下の威力にしかならない。


 本章終盤でアントスの街に足止めされることとなったが、それならと総合商会のクレティシュバンツ商会を立ち上げ、足止め中の時間を利用し盗賊ギルドを背後に商業分野で名声を稼ぎ、勇者の勢いを削ぎつつ盗賊ギルドの勢力を伸ばす手伝いを行うことを選んだ。


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登録名:コテツ

種 族:神器 15歳

体 力:65,535

魔 力:0

筋 力:10,800

知 力:322

俊敏性:350

耐久性:160 / 65,535

抵抗力:230 / 65,535

言 語:共通語、魔法語、エルフ語、日本語

固 有:五感万倍、魅了眼、魔力探知、熱源探知、血の魔力、血液毒、身体霧化、接触麻痺、生命力吸収、血の暴走、血流術、状態固定(不完全)

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固有能力:

 吸血鬼の遺伝子を元にした固有能力を多数持ち、他人から吸収した魔力を持つ血を自身の血液および異次元収納の中に蓄えることが出来る。


 シンディの行方不明と左腕欠損に関連し、身体の耐久力、抵抗力が通常の女性並みにまで落ち込み、不死身ではあるものの体内魔力ゼロの特殊事情があるため普段の行動から全て固有スキルの血の魔力に頼らざるを得ず、以前ほど吸血鬼の固有能力を使うことを忌避しない。


 神器としての状態固定も不完全になり、食物を摂取・消化・排泄可能になるなど、身体状態は一般女性並みにまで落ち込んでいる。


 ただし、斬られた左腕の断面は切断時を維持しているなど、部分的に神器契約の状態固定が効いている様子があり、恐らく不死身の肉体はそのままであろうことが窺える。


 血を見ると暴走しやすくなるが意志の力である程度押さえ込むことが可能で、一心同体の妹のシィの霊体が憑依することで、ある程度暴走を制御することも出来る。


呪符魔術:

 魔法陣と詠唱魔術の組み合わせとして新開発した複合魔術。魔力と術式を封入した魔法陣を基礎に、詠唱魔術の応用で空中に魔法陣を複数転記し重ね、キーワードで同時発動する系統魔術。


 新開発のため術式展開速度、重ねる枚数・種類などについて未だ試験中。実験はサーティエ、アドンらが担当している。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


エルガー(勇者、15歳)

 本作のもうひとりの男主人公。


 北東の寒村に出張した際に、封印されていたフヴィトルがいた《岬の迷宮》を探索した際に親子共々精神支配を受け、現時点では勇者と従者として皇都に滞在、帝国を乗っ取るためにいろいろと画策中らしい。


 現在は『邪神を討伐した勇者』として名声を高めている。


 精神支配され操られている身とはいえ、虎徹と同じく生まれついて持っている魔眼のひとつ、魅了眼を駆使して村をひとつ壊滅させる被害を出した原因であり、本人の持つ剣技の腕前も、不死身かつ無限の魔力を持っていた虎徹と相対し圧勝したほどの卓越した技量を持っている。


 実は幼少時から虎徹に対し劣等感を抱えていた点をフヴィトルに突かれ、虎徹が世界支配を目論み民衆を不幸にする悪神であると思い込み、また虎徹に勝利するためにはどのような手段でも選んでいる余裕がない、と思い込んでいる状態。


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登録名:エルガー

種 族:人間 15歳

体 力:630 / 630

魔 力:1260 / 1260

筋 力:455

知 力:280

俊敏性:200

耐久性:320

抵抗力:240

言 語:共通語、魔法語

固 有:魅了眼、神刀魔法

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神刀:

 元々は虎徹の持ち物だった神刀を奪い、無限の魔力と封入されている百の魔法を自在に使える真の魔法戦士となっている。


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フヴィトル・ロキ(異世界女神、勇者の従者)


 元々はアースガルズ世界から追放されたこことは別の異世界の女神。本来の姿から三体に分離された上でこの世界に漂着したこと、他の二神を探すことを使命としていることを自ら語っている。


 自身の愉悦のためには他者の犠牲を全く考慮しない快楽殺人者で、追放された身であり極度に低い能力だったが、この世界にたどり着き試行錯誤を重ねた青白い特殊神力は強い洗脳効果を持ち、封印されていた迷宮に最初に辿り着いたパーティであるエルガー、アドン、サーティエを最初の洗脳支配者とした。


 後に肉体をも使って虜にしたエルガーの意向と、虎徹から奪った左腕の神力を得たこともあり、アドンとサーティエ、シルフィンとシフォンは無傷で解放している。


 現在は北東の《雪山の迷宮》と《岬の迷宮》で得た財宝を元手に皇都で資金をばら撒き、先述の精神支配能力も駆使して支持者を得て皇城内の影響力を強めている状態。


 大賢者インシェルドからは『帝国を簒奪するつもり』と見られている。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


シンディ(最上位神)

 本作黒幕のひとり。第三章初期から『私用』にて虎徹と別行動を取り、国外に出た挙句、同行したタケミカヅチのみが戻り『所在不明、どうやら自力で動けなくなっている状態』と判明している。


 国外に出ていることは確かだが、虎徹らが国境方面軍管轄のエメリアスへの立ち入りが禁止されている状況のため、その向こう側にいるらしいシンディの所在と現状は全く不明になっている。


 当初は感情がないと思われていたが、どうやら説明下手の超絶めんどくさがり、かつ他人の批評がどうでもいいマイペースを地で行く性格、と判明しつつある。


 フヴィトルの行いだったと判明している北東寒村の悲劇について、事前にある程度原因を予測していた言動を行っていた。


 どうでもいい裏話として、虎徹に『(発見を)急ぐ旅路でもない』と断じてしまわれるのは、握力15kgでペットボトルの蓋を開けられないレベルの虚弱体質でもありながら、最高神に次ぐ最上位神の神格を持つために殺しても死なない神族だから。


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登録名:シンディ

種 族:神族 10代後半に見える

体 力:65,535

魔 力:0

筋 力:15

知 力:30,000

俊敏性:25

耐久性:65,535

抵抗力:65,535

言 語:全て

固 有:神力変換、血流術、血の神力

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知識:

 知識の神でありながら、智慧および発想力そのものに最高神制限があるらしく、虎徹が人間の経験から発想する「発想の飛躍」を行うことが全く出来ない。


 そのため、虎徹の発案する新術式や方策についての発想力を非常に大事にし、自身の数多の知識を効率良く応用する最高の助力者として頼っている様子が窺える。


血流術:

 虎徹の吸血鬼因子を利用し肉体を生成した経緯から、自身の身体に流れる強大な神力を多く含んだ神の血を利用して様々な神血魔術を使用することが出来る。


 ただし、虚弱体質なのが災いし非常に疲れるため、あまり使いたがらない様子。


契約:

 虎徹と結んでいる『世界を人間目線で知ること』、『迷宮を探索し人間の発想力や状況対処能力を知ること』の他に、虎徹の亡き妹と『発狂状態で死亡直前に結んだ契約』として『虎徹を王にすること』という契約を現在進行系で進めている状態であり、この際に『(無双の神の計算能力を背景に)ある程度、人間社会の未来状況を読める能力を持つこと』を告白し、実際にアドンやカスパーンの人脈を元に盗賊ギルドという強力な後ろ盾を呼び寄せたことを告白している。


 ただし、シンディが盗賊ギルドと縁故を結んだのはハインの言によれば先代の(もっと小規模、かつ帝国直属暗殺組織だった)盗賊ギルドの時代から、という話もあり、いつの時期からシンディが盗賊ギルドを契約のために利用しようと目論んでいたのかは定かではない。


 中盤以降、契約を遂行させようとする立場のはずのシンディが消息不明となっていることから、現時点では虎徹自身が自ら契約履行を自発的に行っている状態となっている。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


シィ(橘シンディ、死亡時18歳)

 シンディの体内に死亡時のまま保存されている、虎徹の実妹シンディの魂から、発狂し妄執に囚われる直前までの記憶を除いた状態の『調整された疑似霊体』。シィの名前は、元々は虎徹がつけた妹シンディの愛称。


 記憶は虎徹が大学入学後に製薬会社に出向した付近から一家全滅するまでの経緯が全て抜け落ちており、なぜ自分たちが異世界に転生しているのか、などの記憶を思い出そうとすると記憶と存在の整合性が保てなくなる不具合があり、本人も深く考えないようにしている。


 性格は素直かつ快活そのもので、生前の知識を鮮明に覚えているほか、シンディと霊的に常時接続状態で、シンディの持つ数々の知識を脳内ググり状態でいつでも検索HITさせることが出来る、虎徹のサブ頭脳的側面を持つ。


 また虎徹と一心同体の身で、虎徹の血の力を代理で用いてあらゆる魔術を使役可能なほか、虎徹が望めば虎徹の身体に憑依して五感をシィの方で調整・増幅することも可能。


 故意に一般人に見えるように自身の身体となっている霊質を強化することも可能だが通常は不可視状態で、魔力検知の応用で姿を見れる虎徹、シンディなどの魔術師の他では、霊視の魔眼を持っているロナしか不可視状態のシィを認識することは出来ない。


 虎徹が眠りについている一年の間にレムネアと姉妹の契りを結び、お互いにシィ姉、レムと呼び合うほどに仲良くなった。


 一度フヴィトルに消滅させられたが、シンディの手で再構成され復活し、またこの復活の際に魅了眼に堕ちた村人の回復術式のほか、『昼間のお役目』に関わる謎の術式を持ち帰っている。


 日中は基本的に『お役目』のために不在となっている。


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レムネア・タケミカ・レイメリア=ハイン(14歳)

 本作ヒロイン。あと虎徹のいじられ被害者筆頭。


 虎徹の昏睡中に死にかけた過去があるらしく、その回復手段の一環としてシィの持ち帰った神器契約術式によりタケミカヅチと神器契約を結び、不老不死の神器になっていた。


 その契約に先立ってタケミカヅチとの間に子を作っている妊婦状態で神器の状態固定が発動した「常時妊婦」らしいのだが、どうやら「子供を作るために普通なら絶対必要な儀式」をすっ飛ばしてタケミカヅチの放つ膨大な神力の影響で処女懐妊したらしく、そこら辺の知識がほぼゼロ。


 元々の虚弱体質が神器契約による状態固定効果で解消された上に、武神にして雷神タケミカヅチの使徒となったことで魔力(神力)、精霊力が無限化し、能力値だけで見れば勇者、虎徹双方を遥かに超える強力な神器となっているが、まだ固有能力の使用に慣れておらず強者の自覚が薄い。


 どうやら仲違いしていた父親で盗賊王のハインとは関係を修復したようで、虎徹が目覚めた際は息の合った掛け合いを見せていた。


 目下、貴族ではないものの一般貴族とは比較にならないほどの財力と影響力を誇る盗賊王の一人娘として盗賊ギルド内および帝国内で立場と身分を駆使し、虎徹の助力を積極的に行っている。


 なお、そっち系に物凄く疎い割に耳年増な側面があるようで、たびたび虎徹にそっち系で可愛がられる餌食の運命を背負っている。


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登録名:レムネア・レイメリア

種 族:神器 14歳

体 力:65,535

魔 力:65,535

筋 力:520

知 力:180

俊敏性:540

耐久性:65,535

抵抗力:65,535

言 語:共通語、エルフ語

固 有:状態固定、神力無限、雷神の加護、雷神の使徒

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身体能力:

 生まれついての神器で肉体そのものも通常の人間と違って特別精な虎徹と違い、中途契約者であるため、人間としての肉体の上に神族の加護が乗った状態で、肉体的には人間の通常能力が多少強化された程度。


 これに神器特有の状態固定(神器契約した時点の肉体状態を維持しようとする加護)が上乗せされる。


 二番目の神器、かつ契約神の神格が中位神であることもあってか状態固定は虎徹ほど完全ではなく、例えば腹の中の子の成長はごく緩やかに継続中のほか、一切の固形物を消化不能だった虎徹と違い、ある程度は食物などを摂取・消化することも可能なようだ。


複合精霊弓術:

 エルフの王女姉妹であるシルフィン、シフォンを師として極めた精霊魔法と、雷神の使徒として風系魔力(雷撃)を無尽蔵に使用する雷撃系複合精霊術の唯一の使い手。


 未だ神器契約前の人間だった頃に既に片鱗を見せており、魔力枯渇までのごく短時間で数百匹に及ぶ巨大アブラムシの大群を撃墜した実績を持ったまま、魔力無制限の神器契約を結んだことで更に強力な弓術士になったと考えられる。


 弓を使うのに放つのは精霊(雷精)ということで、元々卓越していた近接戦闘術も相まって「近距離から長距離まで、苦手な距離がない」という反則級の弓術士。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


インダルト・イヒワン=インディラ(17歳)

 胸の中央部に盗賊王ハインに見聞知識が直通する魔法的な神核を埋め込まれたほか、妹として引き取ったロナの育成を盗賊ギルドに依存している関係で、生涯盗賊ギルドに尽くすことが確定している不幸の申し子。


 大賢者インシェルドの孫で、帝国軍唯一の鳥使いであり、ペットのインダールとは念話(テレパシー)の魔術で視界や情報を共有出来る能力を持つ。


 所属が非常に複雑怪奇で、

  1)カスパーン率いる北東部方面軍所属の軍人

  2)虎徹を主としてカスパーンの副官ハダトが隊長を務める迷宮探索隊の一員

  3)盗賊ギルド所属、盗賊王ハイン直属の密偵

  4)盗賊ギルド所属、副首領で密偵頭レイメリア直属の配下

  5)盗賊王の一人娘レムネア直属の側近護衛


 ……となっており、ぶっちゃけると全員公認の『究極の下っ端』。


 虎徹の昏睡以前は半人前の軍人見習いとして盗賊ギルドおよび軍属給与が上司預かりとなっていたことが判明していたが(日給銅貨三枚(300円))、虎徹が目覚めて正式軍人になっていた現在の彼の給与形態が一体どんな摩訶不思議なことになっているのかは不明。


 虎徹が寝ている間にものすごくかっこいい好青年に成長しており、ハインとレイメリア双方に言われるがままに腑抜けた虎徹を全裸に剥く所業まで駆使して喝を入れたところ、虎徹に凄まじく感謝と尊敬を受けた。


 なお、皆に愛される独自の価値観を持っていることと天性のいじられ体質は変わっていないようで、事あるごとに虎徹を守り助言を与えようとする姿勢は以前と何ら変わっていない。


 喝を入れて貰った礼、として虎徹からディープキスされているのだが、ついでに舌を噛まれてしまい凄く怖かったようだ。


 あと、ついでにベッドにも誘われたのだが、「女性としてふしだら!」とか本気で怒っている辺り、女性の裸を見慣れていない様子も考えると多分まだDT。


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インダール(♀、2歳くらい)

 インダルトが実子、と主張するくらい溺愛しているメスのフクロウ。


 なお、ほんとのフクロウはこんなに可愛らしくきゅっぴきゅぴ鳴かない。


 生まれつき人間に育てられた影響なのか、人間の言葉を理解するほか、昼夜関係なく飛翔し、インダルトの空の目として偵察役を担っている人懐っこいフクロウ。


 モフモフされるのが大好きらしい。


 どうもときどき虎徹が内緒で出歩く際は、野ネズミとか現物報酬で見逃してくれている様子。


 生物を報酬で受け取っている辺り、一応肉食鳥類としての自覚はまだあるようだ。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


アユカ(3歳くらい)

 元々は《水と炎の迷宮》に続く洞窟に隠れ住んでいた犬面族(コボルト)


 虎徹に引き取られた際に、コボルト視点で見た世界の話を知りたがったシンディの施術により、元のコボルトより更に人間に近い獣人の身体に魔改造された。


 人間に近い可愛らしい幼女の顔つきながら、人間換算で17歳程度の体つき、爆乳サイズの巨大な胸と犬耳、尻尾を持つ料理の達人に成長している。


 常人の万倍の五感を持つ虎徹の更に上を行く、億倍の嗅覚を持ち、《岬の迷宮》では先行したエルガーたち一行の匂いを追う役割を担った。


 元々人間社会に強く興味を持ち、虎徹に引き取られる以前から人語を理解しており、シンディの施術で片言ながら人語の発声、会話が可能になった経緯を持つ。


 家族が虎徹に惨殺されたことを知りながら、弱肉強食の常と納得してしまっており、それ以上に自身の生活を一変させてしまった虎徹に尊敬と敬愛の念を抱いている。


 なお、くすぐりに非常に弱い。あと、性知識がほぼ全くない。


 そろそろ犬年齢では成人なので、本能に従ってまもなく発情期がやって来るものと思われる。


 ……そこで期待してる人、まずはティッシュを用意しておきなさい。


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アウレリア(25)、イファンカ(24)、ウィルペディ(23)

 カスパーン直属の武装護衛戦闘メイドたち。


 カスパーン配下でカスパーンの危急時に最後まで付き従って護衛役をこなす、と説明している通り、全員が何らかの武術の使い手で達人レベル。


 雇用形態としては正式な軍属ではないようで、小遣い稼ぎで盗賊ギルドから密偵役を承っていることを告白していた。


 インダルト、ロナらの勉学、武術の師匠でもあるようだが、当の教え子のインダルトからは「えげつない」と評されている通り、相当に実戦向きの鍛え方をするようである。


 どうも三人揃って会話を分けて話す普段の話し方は、ある程度の互いのアイコンタクトでこなしているらしく、何度かそれぞれが自身の意志のみで話しているときはいつものメイド口調から外れている場合がある。


 さり気なく虎徹Love勢で、目下最も虎徹本人も知らない細部まで虎徹のことを知り尽くしている三人組であり、サーティエと組んで虎徹を女性らしく育成することを水面下で画策・実施中の闇の教育係。


 虎徹が全く自覚なくどんどん女性化している主原因。


 ちなみに、虎徹にお化粧を施した際は、自分が醜いと強く思い込んでいる虎徹をして「少しは見れる美少女」と言わしめたお化粧の達人でもある。


 なお、武装メイドとなる以前の前半生については完全に謎に包まれている。


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ロナ・コテツ=インダルト(5歳)

 北東、壊滅した寒村で天涯孤独になった幼女。自称レディ。


 生まれつき霊視の魔眼を持つ魔眼持ちの幼女で、なぜか虎徹のことを初対面時から実母だと勘違いしたまま育っている。


 同郷のよしみで同じ村出身のインダルトが妹として引き取り、またレムネアたちからも可愛がられて盗賊ギルドのアイドルとして存在している無敵の幼女。


 霊視の魔眼持ちということが関係しているのか、武術に関しては義兄のインダルトより遥かに筋が良い、ということで、ハダト以下虎徹直属の迷宮探索隊から寸暇を惜しんで武術鍛錬を受けているほか、将来的に帝国で名を成せるように、と様々な英才教育を受けている最中の才女でもある。


 なお、どうでもいい裏設定として、本名の通り『戸籍上は虎徹とインダルトの娘』ということになっているが、父親役と母親役がそこに気づいている描写はない。恐らく養子縁組を代行したインシェルドの悪戯。


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インディラ(40代前半?)

 本章最終盤にて登場。インダルトの実母、行方不明のインダルトの父・イヒワンの妻、インシェルドの義娘。


 京都弁ぽい方言を操る中年女性で、虎徹の理想にフルヒットな金髪巨乳美女。


 皇都で豪商の商業アドバイザーをしていた前歴を持つ才媛らしく、虎徹がクレティシュバンツ商会を立ち上げる際に支援者として義父のインシェルドが虎徹の元へと派遣した。


 商才は確かなようで、商会立ち上げのごく初期から街の商人たちを味方につける策として独自の販売所を持たない卸売専売主義を提案、また新規の商品としてシィのデザインした新式女性用下着の披露会として下着メインの女性限定ファッションショーを開催するなど、商会の知名度と販売製品の実績を稼ぐ方策を次々とアドバイスしている。


 自身の目的そのものは行方不明になっているフリーの盗賊である夫のイヒワンを探索することで、そちらの情報収集も兼ねての商会手伝いであることと、そちらの情報が得られれば商会を離れなければならないことを告げている。


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インシェルド・ハヤヒ=フィーナ(60代後半?)

 本章前半から登場。最終的に壊滅してしまった北東寒村の初代村長を務めた過去のある、自称大賢者。


『1,000千年先の未来から過去へ跳んで来た』、『大賢者』、『未来の虎徹に直接聞いた』などの自称が非常に胡散臭く、最初期から虎徹に全く発言を信用されていなかった。


 インダルトの祖父、インディラの義父。インダールをインダルトから一時預かって育成していた時期もあるらしい。


 なぜか五感万倍の能力を持つ虎徹が全く避けられない謎の杖を所持しており、割りと登場初期から虎徹の頭を木魚並みにぱこぱこ叩きまくっていたため、虎徹はどうやら杖にトラウマを持って恐れている様子。


 フヴィトルの残虐行為により壊滅した寒村から生き残った村民を率いて皇都まで避難護送した実績を買われ、また元々各地に優秀な魔術師の弟子が居る魔術の師範格でもあったため宮廷魔術師への就任要請を断りきれず受諾することとなったらしい。


 目下、盗賊ギルド所属として皇城宮廷魔術師の一員として、同じく皇城に居室を持ち帝国政策に影響力を持ちつつある勇者一派の発言力を削るため、大賢者としての知識と経験を駆使して政治力を得つつある様子。


 なお、本人的には隠居しているつもりだったため、表舞台に引きずり出される原因となった虎徹には恨みを抱いてるらしく、政務で忙しい中に暇を見つけてはたびたび昏睡中の虎徹の枕元に訪れては厳しい叱責をしていたそうだ。


 ねえそれなんてツンデレ。


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ムギリ(155歳)

 シスの街で鍛冶師を営んでいたドワーフ。


 現時点では虎徹の移動したアントスの街には同行していないが、アントスの街の盗賊ギルド支部に設置されたドワーフテレポート(岩石ゲート)用の結界部屋を使用して自在に行き来している様子。


 謎の紆余曲折で、犬猿の仲だったはずのシルフィンとシフォンとは義理の兄妹関係となったらしく、洗脳状態の解けたシルフィンとシフォンと同居し、日夜厳しく指導しているらしい。


 目覚めた虎徹に対し何かと世話を焼き、商会を立ち上げて製品を作成するようになって以後も製作者として親身に手伝っている様子。


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登録名:ムギリ

種 族:ドワーフ 155歳

体 力:360 / 360

魔 力:240 / 240

筋 力:230

知 力:100

俊敏性:150

耐久性:150

抵抗力:170

言 語:共通語、ドワーフ語、エルフ語

固 有:土の精霊術、炎の精霊術、冶金術、岩石ゲート

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シルフィン・フェイ(135歳) / シフォン・フェイ(134歳)

 大陸南方にあるエルフ王国の双子の王女。それぞれ水と風の精霊使い。


 エルガーの魅了眼に支配されていたが、現在は解放されてシスの街のムギリの営業する鍛冶屋の二階に住み込み状態は変わらず、かつ精霊族の身でありながら簡単に支配されてしまったことを猛省させる意図もあり、ムギリの妹分として厳しく指導されている身。


 エルガーに支配されている期間の記憶が見事に飛んでいるらしく、何をやったのかは全く覚えていないものの、虎徹の左腕が欠損する原因を手伝ってしまった自覚はあるようで、虎徹の世話に関して親身に手伝っている。


 なお、身体機能が通常の女性並みに落ち込み、食事や排泄の必要性が出て来た虎徹に対し女性用トイレの使い方など一般女性特有のさまざまな生活様式を覚える手伝いをしたらしく、虎徹曰く『もう頭が上がらない』と評されているのだが、どうも本人たちは虎徹に感謝されまくってる事実に気づいていない様子。


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登録名:シルフィン・フェイ

種 族:エルフ 134歳

体 力:175 / 175

魔 力:260 / 260

筋 力:140

知 力:160

俊敏性:200

耐久性:140

抵抗力:210

言 語:共通語、ドワーフ語、エルフ語

固 有:風の精霊術、水の精霊術、植物育成促進、樹木/水面ゲート、双子念話

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タケミカヅチ(武御雷/めれんげおじさん)

 ドジっ子おじさん、何をどう間違えたのかとうとうレムネアの正式な夫となってしまったという。


 本人に全く悪気はないのだけども、恐らく神力の扱いが意外と大味、かつ武技以外には無能なのかもしれない。


 レムネアの夫として表舞台に立つことが多くなり、かなり辟易している様子。


 武神としての誇りは常に持っており、中盤で虎徹が同行者にタケミカヅチではなくヒトツメを選んだことに不満を表明し、次回の戦いでは必ず自分を同行させることを虎徹に約束させた。


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ヒトツメ(アメノヒトツメ)

 シンディの身体変化術で『褐色の肌を持つ大柄な人間サイズの単眼巨人』という、虎徹の同行者として不自然にならない程度の亜人の姿を手に入れた。


 しかし「絶対に人間を傷つけられない」という最高神制限により、実際にアドンやサーティエ、シルフィン、シフォンらに相対した際は鍛冶神であり炎の魔術を存分に振るうことが出来ず防御に徹するしかなくなり、手詰まりになったところを虎徹共々魔法の氷に封じ込められて脱出不能になってしまった。


 虎徹が掘り出された際に同時に救出され、現在は弟子ムギリの住むシスの街の鍛冶屋に直通のマグマ直上の専用鍛冶場にて再び鍛冶神の本分であり冶金業を行っている様子。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


アドン(40歳) / サーティエ(38歳)

 それぞれ勇者エルガーの実父・実母だが、洗脳が解けた現在は虎徹に同行し護衛役を担っている。


 アントスの街に到達する途中の旅路で、洗脳中に戦ったことで左腕欠損・一年昏睡の重傷を与えてしまった虎徹に実父・実母と認識されていることを告白され涙ながらに了承した。


 現在は虎徹の護衛を行う傍ら、虎徹よりテストと開発を頼まれた新式複合魔術である『呪符魔術』の開発を担当している。


 なお、アドンは卓越した戦士でありながら、同時に魔法陣からの魔法を「自発的に」戦闘中に使いこなす『(元祖・史上初の)魔法戦士』でもある(通常は魔術師の方が様子を見て自己判断で「勝手に」補助魔術を掛けるやり方が主流)。


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カスパーン・クルマルス(61歳)

『帝国の三本槍、黒槍のクルマルス』という英雄の過去を持つ元気なご隠居様。


 今章では終盤に登場、退役軍人会なる、隠居し退役している軍人貴族を取りまとめる役目を持つ皇都でも有力な大貴族であることが明らかとなったほか、国境方面軍を取りまとめるローデンが亡くなっている実子の親友だったことを明かし、ローデンの失策を虎徹が補填することで『国境方面軍がクレティシュバンツ商会に借りを作る』方策の舞台設定を整えた。


 今後はシスの街ではなく、皇都の本邸に戻ってレイメリアやインシェルドの手伝いを行うことを話している。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


盗賊王ハイン(33歳)

 本名はハイン・アーリュオス・カーン、カーン帝国皇帝の五男で皇位継承者で、一度は捨てた皇位継承権を利用し皇都での勇者の台頭を防ぐ方向に役立てようとしている。


 勇者の勢力を削ぐ方策の一環として、虎徹のよく回る頭脳を利用し商業面で活用、商会の主力商品としてギルドの資金力を背景に全面支援することを約束している。


 本気で虎徹をギルド幹部に据えたいと思っており、それを申し出たのだが、当の虎徹が極度に自分を卑下しているため冗談と思い込まれて頓挫している。


 なお、相変わらずのハーブティ中毒者の様子。


 また、「まだおっさんではない」と言い張っているが一人娘のレムネアが婚姻かつ妊娠しているため、出産すれば否応なく祖父の立場になることを虎徹に指摘されている。


――――☆――――☆――――☆――――☆――――☆――――


レイメリア・ニル=ヴァーナ(40歳)

 レムネアの実母でハインの正妻。


 正妻、と但し書きが付くのは、一応虎徹がハインから受諾した婚姻契約(プロポーズ)(側室)がまだ破棄されていない有効状態なため。


 現状は盗賊ギルド副首領にして密偵頭として、皇都で暗躍中、と伝わっている。


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ハダト・ローデン=マハラーニ(35歳)

 元々はシスの街の守備隊の副隊長を務める軍人で、カスパーンの懐刀。


 現在はカスパーンとハインとの間で交わされた協定により、虎徹直属の配下となり盗賊ギルド所属の迷宮探索隊隊長、の役割を担っている。


 軍属でありながら同時に盗賊ギルド所属という立場上、軍人が矢面に立たなければならない状況に於いては軍人職務を優先させることが求められており、寒村騒動の際には迷宮探索隊として派遣された身でありながら、村民護衛とエルガー・フヴィトル討伐に動くこととなった。


 虎徹昏睡中の一年間は虎徹復活を信じて辛酸を舐める修行を重ねていたことがインダルトの口から語られている。


 本編中にちらっと出てる伏線として:

  アントスの街へ行く途中で護衛馬車隊を統括しているのはハダトさん(迷宮探索隊が虎徹直属なので、当然虎徹が同行しているレムネアを護衛する人員)。

  終盤に出た国境方面軍最高司令官ローデンさんは実父(フルネームに組み込まれている)。


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ローデン(56歳)

 国境方面軍を統括する国境方面軍現役将軍。


 ガチガチの軍国主義者で、民衆の権利、のような民主主義的思考が全く脳裏にない。


 迷宮探索を舐めてかかり、配下の精鋭数千人を狭い洞窟に逐次投入して全滅させてしまった埋め合わせをカスパーンに打診し、そのカスパーンからの援助話で虎徹が率いる迷宮探索隊の手を借りることになった、という経緯で、アントスの街で虎徹と会談することになった。


 ぶっちゃけると名前で分かる通り、ハダトさんのお父さん。

  ※この世界の帝国の命名規則は

    男性……自分の名前・父親の名前(男性名)=母親の名前(女性名)

    女性……自分の名前・母親の名前(女性名)または家名(短縮名)=父親の氏名(男性名)

  ……のように、地球で言うところのスペイン語圏式で、固有の氏族名を持たず、フルネームに父母の名が入る。王侯貴族だけが例外で、常に国号が姓名に含まれる。

  例として、皇帝五男のハインのフルネームはハイン・アーリュオス・カーン、名前の表す意味は「現皇帝アーリュオスの息子ハイン、カーン帝国の皇族」。皇妃の名前は皇族名には含まれない。


 カスパーンの話で『死んだ息子の親友』とある通り、同じくカスパーンの息子の親友だったアドンとも知り合いである可能性大。



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