設定 魔術、種族
ここではこのシリーズ固有の設定を紹介しておきます。
この設定はシリーズ全体で概ね固定ですが、物語の進行度合いで加筆・改訂されることがあります。
※1.シリーズ全体で未登場の設定も含まれます。
※2.ぶっちゃけ『設定厨の設定欲が暴走した結果』なので、読み飛ばしてもストーリーを理解するのに必須ではありません。
魔力:
世界に溢れる生命力の一形態。
この世界では主に魔法を使用するために使用されている。
生命力なので、当然生物は全て最初から宿している。
空気中、水中、土中にも『無形の魔力』として微量ながら含有されている。
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精霊力:
精霊界に存在している無数の精霊に力の源を求める魔力と神力の中間の力。
精神力の形で魔力と同じく全ての生物が宿しているため、人間でも精霊魔法を使用することが出来る。
ただし、魔力は体内から尽きても疲弊するだけだが、精霊力(精神力)が完全に尽きると気絶してしまう。
召喚された精霊の場合は召喚時に獲得したこの世界での活動可能な精霊力が尽きると強制的に精霊界へ戻される。
エルフ、ドワーフは存在そのものが精霊でもあるため、精霊力が尽きることはない。
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神力:
魔力の上位の力。
神々が住む神界に存在する神の生命力、精神力などが混在したもの。
この世界には直接存在せず、神々が神界から神力ゲート経由で引き出すか、神力ベースに作られた神々の血肉に宿る神力を消費して使用する。
魔力の上位互換エネルギーなので、魔術式を用いて直接魔術の元エネルギーとして使用した場合、最低でも10倍以上の効果を持つ。
一端魔力に変換して適切魔力量を魔術式に通す方法が主流。
※1.虎徹とシンディは強力な制限を掛けられているので、神力ゲートを使用出来ず、血肉の形でしか使えない。
※2.タケミカヅチ、アメノヒトツメなどは神力ゲートを開いて使用しているが、使用出来る神力の通算最大量に制限があり、尽きると神界に戻る必要が出て来る。
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魔法陣:
魔法を使用する際に地面や紙、壁などの固形物に描く陣形魔法。
魔法陣自体の大きさと紙の質が、封じられる魔力の最大量と比例する。
一端魔力を封じ込んで術式を魔法陣として組み込むと、魔力を持った誰でもが簡単なキーワードだけで発動出来る。
『呪符』とも呼ばれ、束にした付箋の形の魔法陣を持ち歩き切り売りする職業を『符術士』と呼ぶ。
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詠唱魔術:
魔法陣を描かずに、魔法陣の効果を言霊に込めて呪文として直接、空間に発動させる魔法陣の上位魔術。
シンディが開発した歴史の浅い魔術形式で、非常に扱いが難しいためあまり使い手が居ない。
術者がその場で詠唱を変更することで魔法陣のように固定効果ではなく自在に変更出来、また魔法陣を描くための専用の道具を持ち歩く必要がない利点を持つ。
ただし、最小限の魔法であっても発動に際して呪文の詠唱にそれなりに時間が掛かる難点を持つ。
※3.虎徹の神刀はあらかじめ100種類の詠唱呪文を虎徹の脳内と刀身の双方に焼き付けた上で、同じく刀身に封じられたシンディの血の神力をエネルギー源にしてキーワード発動しているもの。
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血流術:
虎徹の発案でシンディほか、神族の身体に流れる血肉をエネルギー源として使用するタイプの魔術。
発案から間がないため研究が進んでおらず、今のところ神刀の作成に少し利用された程度。
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魔法語:
魔力を込めやすいエルフ語をベースにした専用の言語。
※4.J.R.R.トールキンの指輪物語に登場する『実在のエルフ語』がベース。
例:
水の魔力、我が求めに応じ、この者を癒せ、治癒!
ロルン・グール、ファスタニン・ダムベソ、セン・ネスト、ネスタ!
Lorn gûl, Fastanin dambetho sen nesto, Nesta!
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獣人族:
動物と人間が融合したような姿を持つ種族。
犬面族や豚面族もこれに属する。
多くは人語を理解し、種族によって様々だが固有文化を持つ。
人間から一方的に差別・排斥・迫害されて来た歴史がある。
多くは多産で、一度の生殖で3~5人ほどの子供を産むため、一箇所に留まり続けると飢餓の主原因になる場合がある。
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魔族:
獣人と異なり、殆ど人間と変わらない容姿ながら固有能力で人間以上の能力を有する種族。
頭に角が生えて生まれながらの強大な魔力に起因する凄まじい身体能力を有する鬼族、生命維持に必ず吸血行為が必要になる吸血鬼族などがこれに該当する。
獣人族と同じく人間から迫害を受けているが、こちらは人間より長い寿命を持ち多くが少産のため人間が生息出来ない環境に隠れ住む道を選んでいる。
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エルフ、ドワーフ:
エルフは風と水の精霊力を、ドワーフは土と炎の精霊力を司る対になる『肉体を持った』不老の精霊族。
本来はそれぞれ種族専用の言語を持つ。人間社会に出た際は人間の共通語を喋っている。
外傷以外で死なない不老長寿の身体であり、肉体を持つとは言っても本来は精霊に属するため、食物摂取せずとも死ぬことはない。 ただし、精霊力が極端に少ない場所(人工建造物内)で長期間過ごすと(死ぬことはないとはいえども)それなりに疲弊する。
精霊力を見る視界のほか、暗闇の中でも熱源を検知する特殊な熱源探知視力を持つ。
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精霊族、精霊魔法:
神界と現世の中間に位置する精霊界に住む精神体のみの種族。
地水火風の四大元素を司る四体の精霊王に仕える無数の精霊が居り、精霊魔法を通して人間界で受肉し、呼び出した者の願いを契約に従って叶える。
基本的に不老不死で、人間界で消滅しても精霊界に帰還してエネルギーを蓄えるだけ。
生の男神イザナギに属する種族。
※5.元々、エルフとドワーフの種族専用魔法で非常に使用者が少ないが、人間でも扱いを覚えれば使用可能。
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妖精族:
未練を残して死んだ人間が転生までの期間を過ごす準備期間としての存在、と言われている。
死の女神イザナミに属する種族で、生前の姿を模した手のひらサイズの小さな体に蜉蝣のような二対の大きな羽根を背に持った存在。
生前の記憶の一部を失っているほか、言語は解するが言葉を喋れない。
ある程度の魔力を有し、ごく簡単な魔法程度なら使うことが出来る。
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神族
神界に居る、森羅万象を司る人間、妖精、精霊の最上位存在。
神族の中でも神格によって力量差、階級差があり、下位神格に属する者は上位神格者に逆らえない制約を持つ。
神格は生ませた上位存在の意志も働き、生まれた順に固定されない。
本来は神肉を持つ存在だが人界では所持エネルギーが莫大すぎて世界のバランスを破壊してしまうため、『最高神の制限』によって『特別に誂えた人間界で動く専用の実体(神体)』を神力濃縮で作成する必要がある。
神体の生成にはそれなりの神力が必要になるため、一度人界で実体を失い神界に戻るとかなり長期間(数千年から数十万年)に渡って再顕現出来なくなる。
それぞれに司る権能を持ち、使用する権能も司る特定分野に制限される。何も司らない万能神が一神だけ存在する。
『最高神の制限』は各神ごと個別に細かく存在し、知識の神で森羅万象を知るはずのシンディが<思考制限>で虎徹が考えつく程度の簡単なことを発案出来ないのもこのため。
神族は基本的にはほぼ全てが人界に一度以上顕現したことがあり、神族の総数は八百万に上る。
絶対ではないが、後に生まれた神ほど神格が低く、力が弱く、権能が細分化される傾向にある。
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神聖魔法、祝福:
非常に数は少ないが、神界に居る神が気まぐれに人間たちに力を貸すことによって人間の魔力では実現不能な奇跡を起こすことがある。
人間たち側から特定の神に呼びかけることによって起こす奇跡を神聖魔法、神の側から特定の人間に力を与える奇跡を祝福と呼ぶ。
どちらも神界に居る神々から直接無制限にもたらされる神力ベースの力であるため、人間の側から具体的にアプローチして受ける奇跡の種類を選択することは出来ない。
受信した神力のレベルが人間の許容限度を超えていた場合、神託を受けた時点で即死することがある。




