四本場17
そんな沙夜の配牌は以下の通り。
五七①②⑦⑧2457南北白 3
第一ツモはそれなりに好感触なのだが、この手の配牌は不得手である。とりあえずは字牌整理であるのは分かるが、先に両面を引いてしまうとどこを残せば好いのかが分からない。この手牌では喰い仕掛けも厳しいだろうし、役牌が重なるか、あるいは先に悪形が埋まってくれれば楽ではあるのだが。
沙夜はとりあえず無難な南を切った。
「ポン」
四巡目、中野が葉山の捨てた西を唐突に鳴いた。西は中野の風牌ではない。これで満貫があるとすれば、混一色対々和、あるいはドラ有りの対々和、でなければ対々和にツモり三暗刻……といったところだろうか。中野は六を切った。
次巡、中野は更に六を切り出して来た。対子落としという事はいよいよ混一色が怪しくなってくる。もしドラを対子で持っているのであれば対々和だけでも満貫まで届くため、無理に混一色にする必要はない。という事はやはりドラはなく、混一色対々和で満貫ツモ狙いといったところだろう。
どこから出ても逆転を狙える跳満を作っていると考えられなくもないが、オタ風を鳴いているのだから字牌や萬子以外の色はそうそう場に出ないだろう。となると時間が掛かるはずだ。
七巡目、沙夜の手牌は以下の形になった。
五七①②⑦⑧234577白 ⑨
やはり両面を先に引いてしまった。普通なら白を叩き切って一向聴に受けるが、白はドラの上に初牌、しかも混一色らしい仕掛けをしている相手もいる。となるとやはりどこかの塔子を落として白の安全性が確認されるまで抱えておくしかない。初牌である以上、中野以外のメンツが鳴く可能性もあるのだ。
普通に考えれば①②の偏張落としであるが、中野が六を二枚切っているため萬子の嵌張は埋まらない可能性が高い。八を引いて五を切っても六は二枚ないし、もし萬子が伸びるなら下側に向かうだろう。
そう考え、沙夜は七を切った。
二巡後、中野が手出しで白を切ってきた。どうやら対子にならなかったらしい。沙夜の手の中で浮いているドラを切れるのはありがたい。
中野の後に沙夜がツモったのは③。萬子落としがナイス判断であった。
①②⑦⑧⑨2334577白 ③
索子も上手く伸びたため、無事テンパイである。沙夜は今出たばかりの白を合わせ打ちした。
「ツモ、七○○オールでラスト……」
テンパイして即1をツモり、沙夜はトップのままで終了した。




