人形遣いと??の話(3)
人を見下したことはあるだろうか?
人より優れているから人を愚かだと思ったことはあるだろうか?
滑稽だ。君がそうだというなら君、いや、お前には価値などない。
お前の頭がよかろうと、運動ができようと、顔がよかろうと、いくら表彰されようと、そんなものは人を見下せるほどにレベルの高い行いではない。
歴代東大主席の名前を何人言えるか?オリンピック金メダリストを何人言えるか?歴代世界美人コンテスト優勝者の名前を何人言えるか?
そう、たとえ何かの分野のトップと呼ばれるに相応しき称号を持っても、所詮は大した知名度ではない。大量殺人犯にすら劣る。
頭の悪い連中がうだうだと人を見下し、同レベルの者を認め、徒党を組んで威張っても、所詮は虚しいだけなのだ。
そもそも同レベルの存在がいる時点でお前らは秀でてなどいない。自惚れるな。お前らは一般人よりかすかに優れただけの一般人なのだ。人間が優れた蟻と劣ったアリの区別をできないように、お前らと一般人の区別など付きはしない。
誰から見ての話かは難しいけれど、神?
だなんて女子校生らしくない話し方だけど。
まあそんなことに気づいたのは高校に入ってからである。
私は自らを特別であると思い込んでいた。
人形を意のままに操るという人間離れした能力を、私は天から与えられた、選ばれしものとして認められた証拠のように思っていたのだ。
滑稽なことである。
そんな意味のない、何の役にも立たない力で威張り、他人を見下したせいで。
私はいつも孤独だった。
孤高と孤独の間に元来差はない。
「こんなもの要らない」
普通に生きて普通に楽しむことは。
普通ではない私にはもう無理なのだろうか?