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プロローグ

 机の上にある人形にそっと触れる。ツギハギだらけでもはや元がなんの人形だったのかすらわからないその人形は。

 ひとりでに動いた。

 そして机の上で踊りはじめる。奇怪な人形である?否、人形は確かに変わった見た目ではあるものの、普通のものである。

 変わっているのはその持ち主。

 人形使い 手口(てぐち) 士々(まお)。

 女子、私立神号高校一年生。偏差値は五十二と至って平凡。嫌いな作家は北肩 文明。

 悲願、人形使いでなくなること。



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